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自民党総裁選に立候補した林芳正氏(63)の経歴や政策などを紹介する。
英語堪能「政界の119番」
外交から内政まで幅広い政策に精通し、英語も堪能なことから、閣僚更迭など緊急時にたびたび後任に起用されてきた。自他共に認める「政界の119番」として磨き上げた即戦力と安定感を武器に、12年ぶり2度目の挑戦となる総裁選でトップの座を狙う。
山口県が地盤の政治家一族に生まれ、1995年の参院選で初当選し、防衛相や経済財政相などで7度にわたり入閣した。2021年の衆院選で山口3区で初当選し、悲願だった衆院へのくら替えを果たした。
岸田内閣では、旧宏池会(旧岸田派)で苦楽を共にした岸田首相を官房長官として支えた。政権のスポークスマンとして1日2回の記者会見もそつなくこなすが、「紋切り型の答弁に終始して面白みに欠ける」との声もあり、国民に訴えかける発信力が課題だ。
音楽好きとしても有名で、作詞作曲もできる。先進7か国(G7)外相会合の際、得意のピアノでジョン・レノンの「イマジン」を演奏し、各国外相を沸かせたエピソードもある。
林氏の推薦人
▽衆院 田村憲久〈9〉、石原宏高〈5〉、古賀篤〈4〉、渡辺孝一〈4〉、金子俊平〈2〉、西田昭二〈2〉、石橋林太郎〈1〉、金子容三〈1〉(以上、旧岸田派)江藤拓〈7〉、後藤茂之〈7〉(以上、無派閥)
▽参院 古川俊治〈3〉(旧安倍派)足立敏之〈2〉、古賀友一郎〈2〉、小鑓隆史〈2〉、藤木真也〈2〉、越智俊之〈1〉、小林一大〈1〉、山本啓介〈1〉(以上、旧岸田派)桜井充〈5〉、星北斗〈1〉(以上、無派閥)
座右の銘は「不易流行」
選挙区/山口3区(当選1回)※参院5回
出身/山口県下関市
血液型/B型
愛読書/安岡正篤「百朝集」
座右の銘/不易流行
尊敬する人物/高橋是清
家族構成/妻と娘2人
親族の国会議員/林佳介元衆院議員(祖父)、林義郎元蔵相(父)
1961年1月 東京都生まれ。山口県下関市で育つ
84年3月 東大法学部卒業
4月 三井物産入社
92年12月 父・林義郎蔵相の秘書官
94年6月 米ハーバード大ケネディ行政大学院修了
95年7月 参院選山口選挙区で初当選
2008年8月 福田改造内閣で防衛相として初入閣
09年7月 麻生内閣で経済財政相
12年9月 自民党総裁選に初挑戦
12月 第2次安倍内閣で農相
17年8月 第3次安倍・第3次改造内閣で文部科学相
21年10月 衆院選で山口3区にくら替えし、初当選
11月 第2次岸田内閣で外相
23年12月 第2次岸田再改造内閣で官房長官
出馬会見(9月3日)の要旨
政治改革
(政策活動費の支出などを確認する)第三者機関は、米FEC(連邦選挙委員会)をモデルとした独立行政機関を検討し、監視・監督機能を持たせる。政党交付金の国会議員への配分を見直して政治資金パーティーへの依存度を減少させたい。
憲法改正
国会の発議を総裁任期中に行いたい。
対中国政策
「媚中派」との批判があるが、私は「知中派」だ。中国と向き合っていくためには中国のことを知っているということは一つのポイントではないか。
選択的夫婦別姓
あってもいいのかなと個人的には思っている。
派閥
属していた宏池会(岸田派)は解散手続きが終了したが、一緒に切磋琢磨してきた関係は続く。
金融所得課税
状況をしっかり見定めた上で、さらに何かする必要があるのか検討すべきだ。
省庁再編
1府12省庁体制をしっかり検証して省庁再々編の議論をスタートする。
所見発表演説(9月12日)の全文
皆様こんにちは。今日はこの会場、本当に満員になって、こうして、この立会い演説会が開かれる。そして歴代の総裁の皆さんが、なぜだかこっちを睨んでいるような気がします。このラインに連ねることができるのか、自問しながら、ここに立たせていただいたところでございます。ここに立たせていただいたことを感謝申し上げるとともに、全力で我が国のために粉骨砕身、頑張ってまいりたい。そのことをまず申し上げます。
現在自民党は、政治とカネの問題によって、党員・党友の皆様に多大なご迷惑、ご心配をかけております。そのことをまず心よりお詫びを申し上げます。そして、組織の長として、責任をとられた岸田総理・総裁のあの姿、胸に焼き付けて、そして、党の信頼回復に全力を挙げていきたいと、こういうふうに思っております。
私は平成7年の初当選でございます。仲間はだいぶ少なくなりましたけれども、平成7年の頭文字をとって、平七会というですね、捕物帳のような同期会でございました。まさにそれ以来、防衛大臣、経済財政担当大臣、農林水産大臣、文部科学大臣、外務大臣、そして今の官房長官と、皆様のおかげで、いろんな経験をさせていただきました。
先発もありましたけれども、ピンチヒッターもずいぶんありました。お誕生日、あ、お誕生日じゃない、誕生日が1月19日なので、119番、困ったときの林芳正と、こういうふうに言われたこともございました。しかし、その時その時、誠意を尽くして、松陰先生の至誠通天、誠を尽くせば必ず天に通じる、その思いで、一つ一つの仕事を丁寧にコツコツと地道にやってまいりました。
この経験と実績を、この党のために、そして何よりも愛する日本のために、使い切りたい。全身を捧げたい。その思いで、今回、浅学非才ながら、立候補の決断をさせていただいた次第でございます。同志の先生方、諸先輩、そして党員の皆様の温かいご支援を心よりお願いを申し上げます。
私は今、いろんな不安、そして心配事、こういうものが、国内に、国民の皆様にある。なんか元気が出ないなと。こういうことをよくお聞きをします。私の政策は、三つの安心を掲げております。一つ一つの不安を、政策によって、政治によって、しっかりと解決をしていく。三つの安心であります。そしてそのための成長戦略、やっぱり、政策をやっていくには予算や税制、融資等、必要でございます。日本がどんどんどんどん成長していって、そして税収も増えていく。そしてその中でいろんな政策を打っていく。それが必要であります。さらには、党改革、政治改革、そして行政改革、この三つの改革に取り組んでまいりたいと思います。
9人の皆様とこうして戦っておりますので、1人10分ということなんです。この三つの安心と三つの改革について、ごくかいつまんでお話をさせていただきたいと思います。
一つ目の安心は、少子化、高齢化。日本の人口がどんどんどんどん少なくなって、だんだんだんだん元気がなくなるんじゃないかと。岸田政権において、こども未来戦略加速化プラン、1兆円のプランを作らせていただきました。私が、これにプラスをしたいのは、中長期の安心、希望であります。やっぱり、この少子化の淵源には、非正規雇用という問題が横たわっている。働き方改革をしっかり行って、月曜から金曜まで、我々サラリーマンの時代は、24時間働けますか、なんていうCMがあったんです。そんな働き方ではない、自分の都合の良い時間に、都合の良い場所で、あるいはリスキリングをやって蓄えた新しいスキルで、仕事をやる。これをもっともっと拡大することによって、いろんな人がもっともっと働けるようにする。再分配も大事でありますけれども、再分配されるよりも、自分で稼ぐ、このことに人々は幸せを感じるのではないでしょうか。
そして、地域が豊かで、働く場所がある。こういうふうにしたいんです。農林水産大臣を2度務めさせていただいて、やっぱり地域は、田舎は1次産業だなと。これがもとになって、そして美味しいものを作ってもらって、それ食べに来てもらって、そしてお金を落としてもらう。お金が落ちれば落ちるほど、そこに新しい職場が生まれます。東京でサラリーマンやってる連中が、帰ってきてくれるかもしれない。そういう職場をどんどんどんどん増やしていくためには、何といっても1次産業、そして観光、それを支える中小企業と小規模企業だと、こういうふうに思っております。この二つのことで、将来の不安にしっかりと安心を作っていきたいと思います。
二つ目の安心は、災害対応であります。国土強靭化を、先輩方のおかげでここまでやってまいりました。ソフトやハードの蓄積もずいぶん、蓄積をされてきました。能登の地震。陣頭指揮をとらせていただきました。やっぱり、国のいろんなサポート、消防、自衛隊、警察、いつも災害対応だけやってるわけではありません。地方自治体もそうです。ボランティアもそうです。民間企業もそうです。しかし、すわ災害対応、となったときには、みんながすっと一つのチームになって、今までの実績、そして経験を生かして、すぐにチームとしてやっていけるようにする。登録ボランティア制度や、地域の取り組みを応援する、そうした基金を作って、いつでも対応できるスマートな仕組みにしてまいります。
そして三つ目の安心は、外交・防衛です。平和が当たり前の時代に私は初当選をさせていただきました。冷戦も終わり、そしてアメリカ1強時代も終わり、国連の常任理事国が、国連のあのルールを真っ向から破って侵略をする。目の前で起きています。G7が今対応をしています。しかし本来、国連の改革もやらなければいけない。G7と同志国が、ロシアへの厳しい制裁、そしてウクライナに対する支援、音頭を取って進めてまいりました。普遍的な価値である自由や平和。もし今回の侵略がうまくいってしまったら、これ、ないがしろです。こんなことを決して許してはならない。培った外交の経験や、防衛大臣のときの経験、これを生かして、国民の平和、安全を守り抜きます。
そして、成長戦略を、これを支えるために行い、政治改革、FECをモデルにした透明性、グレーゾーンをなくす、この改革をやって参ります。そして政党交付金の使い方を見直して、皆さんが、パーティーにそんなに頼らなくていいような配分を実現をいたします。
そして、行政改革も待ったなしです。厚生労働省ってあまりに伸びきってるよねと。経済企画庁や国土庁、科学技術庁のように、横ぐし刺してるところが、今弱くないかなと。こういうことを耳にします。省庁再再編に至る、今の1府12省庁体制の検証をして、しっかりと、今の令和の世にあった省庁体制を作ってまいります。
経験と実績を生かして頑張ってまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
9候補の所見発表演説