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「猫返し神社」に全国から参拝客、山下洋輔さんの愛猫も「帰ってきた」…境内にはピアノの調べ

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無事にネコが戻り、お礼参りをする夫婦連れ
無事にネコが戻り、お礼参りをする夫婦連れ

  権禰宜ごんねぎ の宮崎泰秋さん(49)は「お参りの最中に『帰ってきた』と電話が入った人もいましたね。今では全国から絵馬の郵送依頼が届きます」と話す。コロナ禍で移動が難しい時期には特に多かったという。宮崎さんの手には、無事の帰宅がかない、感謝の気持ちをつづった北海道と岡山県からの手紙があった。「御利益の源? まさに『神のみぞ知る』ですね」

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 地域ではもともと、猫に対する親近感が強かったという。多摩地域はかつて、養蚕が盛んだったため、蚕にとってネズミは大敵。立川市の郷土歴史家で 花卉かき 農家を営む鈴木功さん(93)は「ネズミにかじられてしまった繭は 半纏はんてん の綿代わりにするぐらいしか用途がなかった。農家では天敵のネコを飼ったものだ」。往時についてそう語る。

 養蚕が栄え「桑都」と呼ばれた八王子市の郷土資料館で所蔵する「だるま抱き猫」は同市高月地域に伝わる縁起物。学芸員の 美甘みかも 由紀子さん(48)は「猫好きの作り手の気持ちが伝わってくるよう」と語った。

 青梅市内でも、常保寺の「猫地蔵」や、住吉神社の「 阿於芽あおめ 猫祖神」、恵比寿、大黒猫像など、古くからの猫への愛着を物語るスポットが多い。

 実は、阿豆佐味天神社境内の やしろ のうち、愛猫家が訪れるのも、養蚕の神をまつる「 蚕影こかげ 神社」。宮崎さんは「猫への愛着が強い土地柄のもとで、これからも飼い主さんが癒やされる場所を提供していきたいと思います」とたくさんの絵馬を見守っていた。

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