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一般企業の内部留保に当たる繰越剰余金は、21年度末で2200億円超。こうした潤沢な資金を吐き出せば十分な値下げも容易なようだが、その後の物価高で電気料金などが上がり、今後の収支を慎重に見極めねばならなくなっている。そこで、3か年計画を5か年計画に延長し、23年度だけでなく、24、25年度の収支も見通した上で、最終的な値下げ額を決めることが検討されている。
肥大化に民放は強い懸念
5か年計画に切り替えれば、新たなデジタル施策もより具体的に展望できるようになる。特に25年度は、ラジオがAMのラジオ第1と第2、FMという3チャンネルから、AMとFMの一つずつに整理されるタイミングでもあり、語学番組などAMから消える番組をネットに移行させる可能性も出てきそうだ。
ネット活用業務を「本来業務」とするには、放送法の改正が必要で、それをも見越した新規事業まで修正計画に盛り込まれるとは思えない。しかし、NHKは作業部会の議論の進展を最大限踏まえた施策を、来年1月に最高意思決定機関である経営委員会の議決を得る修正計画に盛り込むとみられ、内容次第では支出も変わってくる。この点、ネットフリックスなどの有料動画配信事業者と組んだ番組制作の動きも加速する民放としては、潤沢な財源を元にNHKが野放図に番組配信を行うことには、民業圧迫として強い懸念がある。
受信料制度は妥当か、透明性の高い情報開示を
一方、7月の同検討会では、公共放送の受信料制度を巡る海の向こうの動きへの言及があった。構成員の一人が、仏英の公共放送の受信料制度について、廃止や見直しの議論が起きていることを指摘。「こうしたことを含め、放送を取り巻く環境は、国内・海外を問わず大きな転換点に来ていることを改めて感じるので、30年以降を見据えた中長期的な観点を踏まえて今後も検討していただくことに期待したい」と述べた。
ネット空間で自在に番組展開できるようになるのは、時代の要請だとNHKは考えているのだろう。だが、それと「テレビがあれば断れない」受信料制度が今後も妥当かどうかは話が違うし、値下げをすれば済む話でもない。
同じように料金を利用者から徴収する民間の衛星放送も動画配信も、視聴者やユーザーに契約するかどうかの選択権があるし、各事業者ともどうやって顧客をつなぎとめるか知恵を絞っている。公共放送だからといって視聴者に選択権を与えないことに、どれだけの説得力があるのか。放送の
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