【相談者向け】誹謗中傷等を受けたツイートの保存方法ー加害者を逃がさないー
1 はじめに
SNSが発達した昨今、毎日のように人を傷つけたり苦しめたりするような情報発信がなされる場面が見られます。
Twitter(現X)は気軽に短文で意見を投稿できる反面、誹謗中傷も多いです。
しかるべき法的措置をとればいい話ですが、投稿者の中には、法的措置を恐れて、投稿して直ぐにツイート(投稿・ポストとも言いますが、なじみのあるツイート、と言います)を削除する方もいます。
小心者、気弱、意気地なし、等の表現がふさわしい振る舞いですが、これらの下劣な投稿に対して法的措置を進めるためには、ツイートのURLを特定し、そのツイート内容を保存しておかなければなりません。
先日、木村花さんの誹謗中傷の関連で、URLが保存できず、スクリーンショットだけの投稿をもって発信者情報開示手続きを行った事案がありました。しかし、そのスクショがねつ造であったため、何の悪い投稿をしていない方の住所・氏名が特定され、訴訟を提起されるという事態が生じてしまいました。裁判所は、今、この件に関してかなり敏感です。
スクショだけではなくURLも特定できなければ開示手続きを進めることができません。
2 具体的な保存方法
(1) パソコンから
以下は、テスト用に投稿したツイートです。
テスト ツイートの保存方法
— 田本伸雄/弁護士 (@n_ta03) August 10, 2023
noteさんのおかげで、ツイートが見やすく表示されているでしょうが、このツイートのありかを示すURLは以下の通りです。
https://twitter.com/n_ta03/status/1689630690693025792
ツイート内容を、そのURLと一緒に1枚の紙に印刷することで、裁判所に提出する証拠を用意することができます。
※eスポーツ業界の著名人add0neさんがリプライをしていただきました、ありがとうございます。
上記はパソコンから保存をしたものです。右上に「甲第○号証」と書いて、証拠を提出します。
(2)safariから
safari だと、twitter.com と表示されているURL箇所をタップすれば、詳細のURLが表示されると思います。そこをコピーしてメモ帳に貼れば、URLを保存することができます。
(3)アプリから
アプリからだとツイートの下にあるいくつかの図のうち、右にある、上に矢印がある図?アイコン?をタップすれば、URLを表示することができます。
最近自分がよくやるのは、Discordというアプリで該当のツイートを貼り付ける方法です。URLと一緒に、ツイート内容も表示されるので、両者が同じものだと裁判所に理解してもらいやすいです。
※裁判官によってはDiscordって何?と言われることもあるので、そこは説明が必要です。
3 その他 魚拓、キャッシュ
先程のadd0neさんが紹介してくれたものですが、ツイートやwebページが消されても、魚拓を取っておけば証拠を残すことができます。
こちらも便利です。
また、魚拓を取ったりすることができなかった場合、魚拓も何らかの原因で削除をされる場合がありますが、その場合は、キャッシュが残っている可能性があります。専門家に相談するなどして、対応を考えましょう。
他にも良い方法があったら教えて下さい。
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