完了しました
不祥事が相次ぐ鹿児島県警で、今度は3月下旬まで生活安全部長だった本田尚志容疑者(60)が31日、国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで逮捕された。本田容疑者以外にも、4月以降で現職警察官3人が逮捕される異常事態に、県民からは怒りの声が上がった。
「関係者や県民の皆さまに改めて深くおわび申し上げます」。午後4時に始まった記者会見の冒頭、西畑知明・警務部長は野川明輝・本部長のコメントを読み上げ、頭を下げた。
30日の県議会の代表質問では、野川本部長が新型コロナ禍などで人間関係が希薄になったことなど挙げ、再発防止に取り組むと説明したばかりだった。
自民党の角野毅氏(鹿屋市・垂水市区)は「退職したとはいえ、部長職の元警察官が逮捕されたことは、これまでとは重みが異なる」と強調。「県警内だけではなく、外部からの視点も加えた上で組織改革を図らなければいけない」と述べた。
鹿児島市の男性タクシー運転手(50歳代)は「あり得ないことが起きており、たるんでいる」と憤った。姶良市蒲生町の接客業の女性(20歳代)は「警察官が逮捕されているのに、他の人を逮捕できるのか。模範となる行動をしてほしい」と話した。
「膿を出し切って健全な組織に」
西畑警務部長、牛垣誠・首席監察官と報道陣の主なやり取りは次の通り。
――元県警幹部の逮捕をどう受け止めているか。
警務部長「県民のみなさまに申し訳ない。まずは全容解明に努めていかなければいけない」
首席監察官「(前生安部長は)多くの部下を抱えていた。管理・監督する立場の者が情報を漏えいしたことは示しがつかず、極めて遺憾」
――退職後も警察情報を所持していた。管理の在り方に問題があったのではないか。
首席監察官「情報漏えいに関しては現在、指導に取り組んでいる段階。この機会に改めて指導していく」
――改めて再発防止に向けて。
警務部長「より抜本的で網羅的な防止対策を講じていかなければいけない。完全に県警の