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下克上じゃけえ――。バスケットボール・B1の広島ドラゴンフライズ(DF)は20日夜、Bリーグの年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)で、西地区1位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズに79―73で勝利し、クラブ史上初の決勝進出を決めた。広島市内のスポーツバーではライブビューイングが行われ、ワイルドカードから地区優勝したチームを下してのファイナル進出に、店内は歓喜に沸いた。(山下佳穂)
18日の第1戦は79―75、19日の第2戦は77―84と、1勝1敗で迎えた名古屋市内での決戦。名古屋に先制されたが、山崎稜選手の3点シュートで逆転。第3クオーターには一時追い越されたが、第4クオーターでドウェイン・エバンス選手がフリースローとジャンプシュート、ダンクシュートを次々に決め、山崎選手も3点シュートを沈めて、激闘を制した。
広島市中区の繁華街・流川のスポーツバー「THE50/50CLUB」では、ブースターと呼ばれるファン約30人がライブ中継を観戦した。手に汗握る展開に試合終了のブザーが鳴って決勝進出が決まると、店内に「うおー」と大歓声がとどろき、ハイタッチや握手で喜びを分かち合った。
カイル・ミリングヘッドコーチ(HC)お決まりの「勝ちじゃけえ」のかけ声が中継されると、皆で拳を突き上げた。
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DFのファイナル進出に21日、広島ゆかりの人たちから期待の声が寄せられた。
湯崎知事は記者会見で「チーム一丸で戦うという強い気持ちを試合から感じる。このままの勢いで優勝してほしい」と述べた。始球式に登場するなどDFとの交流がある広島東洋カープの新井貴浩監督(47)は「決勝は私も楽しみに見させていただく。がんばって」とエールを送った。
DFが合宿をしている福山市の枝広直幹市長は「ワイルドカードでの出場、そして下克上の大活躍。勢いそのままに優勝し、全国のバスケファンをアッと言わせて。勝ちじゃけえ、ドラゴンフライズ!」との談話を出した。