廃校舎でカシミヤニット生産へ…岩手・北上に工場置く「UTO」

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 カシミヤニットの製造販売「UTO」(東京都)が、北上市の旧黒岩小学校舎に岩手工場を移転し11日、新工場で企業立地協定の調印式が開かれた。同社は「北上をカシミヤニットの聖地に」という目標を掲げ、旧工場の約4倍となる約970平方メートルで更なる生産体制の強化を図る。

旧黒岩小学校舎に移転したカシミヤニットの新工場(11日、北上市で)
旧黒岩小学校舎に移転したカシミヤニットの新工場(11日、北上市で)

 同社は2011年から市内に工場を構え、職人技によってカシミヤ製品を一つ一つ丁寧に仕上げている。近年はロンドンやパリ、シドニーの高級紳士服店などでの取り扱いも決定。国内外で品質が評価され、需要も高まっている。

 同市下江釣子の旧工場が手狭になり移転を検討していたところ、昨年3月に閉校した旧黒岩小を市から借りることになり、一部を改修した。教室や音楽室だった部屋に機材を運び込み、今年4月1日から稼働している。

 協定はUTOと市、地元の黒岩自治振興会の3者が結び、式典後には関係者が新工場を見学した。同社の宇土寿和社長は「北上・黒岩で生まれた商品が世界で使われることで、地元の皆さんに誇りを持ってもらえるようになりたい」と話した。

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