「本当に卑怯だ。失礼だ」
4月下旬の某日夜、帰宅したM医師を直撃すると、憤りつつこう語った。
「あなた(記者)の見解は結論ありきになってしまっている。彼がそんなに飛び抜けた(悪い)存在か、という疑念もあっていいと思うんだよね。こういう待ち伏せ的な取材は、僕はやられたくないんだ。本当に卑怯だと思う。本当に失礼だ」
また、吹田徳洲会病院に取材を申し込んだところ、高橋俊樹院長が自らこう答えた。
「A医師の赤穂市民病院でのトラブルは、採用時にM顧問から報告を受けていました。昨年3月に面接した際、彼自身も説明してくれた。汗をかきつつ必死に話す彼の言葉を聞くと、患者さんへの謝罪の気持ちと、手術への熱意が感じられました。
今は、侵襲がない治療だけを担当する立場で、常にM顧問や私の指導が入る状態で勤務させています。ご指摘のミスは、医師なら誰でも判断に迷うようなもので、彼の責任とはいえません。
たしかに遅刻や喫煙については、なかなか改善されなかったため、この3月にスタッフを集めた説明会を開き、その場で私が叱責しました。ですがA医師は今、一人前に成長しつつあります。われわれには彼を教育する使命があります」
取り返しのつかないことになる前に、一刻も早く対策を講じるべきだ。
「週刊現代」2024年5月11日号より
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