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(鈴愛)あっ その辺。
そこ。(草太)ここ?うん。オッケー。
笹の葉やろ? 短冊やろ?
扇風機の風で それが揺れるんや。
(宇太郎)おっ 笹 この辺か。
♪「ささの葉さらさら」
♪「まきばにゆれる」(西園寺)鈴愛ちゃん のきばや。
(富子)のきばでございます。
(里子)そんなに走らんの。(健人)椅子足りてますか? 師匠!
<2011年7月7日。そよ風の扇風機の発売決定記念パーティーがつくし食堂で行
われようとしておりました>
すいません。はい いらっしゃい。
あっ私 東海新聞の小林という者で…。
ああ…。
お~い 鈴愛! 取材の方いらした。
あっ はい。
あ…。
あ…。
ありがとう。
あの時から 鈴愛さん回るものが好きだったなあって。
え?くるくる~って回る拷問器具を描いて解説して頂いた。
前の人の足首にこうやって ぶら下がってこうグルグルグルグルッて回って。
ああ…その節は すみませんでした。
あっ でも本当に新聞社に入ったんですね。
新聞部だった。
初志貫徹。
この扇風機の名前はそよ風ファンでよかったですか?
はい。
しかし このそよ風ファンお母様が闘病の時に思いつかれた。
♪~
あっ…。
(律)おっ どうした?新聞の取材終わったか?
あっ 律 そよ風ファンなんやけど。おお。
名前 マザーの方がよくないか?え?
マザーや。 マザー。
マザー。
ああ… ああ いいかも!そっちの方がいいかも!
(津曲)えっ 今から名前を!?
いや もう 梱包箱に名前入れて発注しちゃったよ!
取扱説明書も!そこをなんとか!いや だから コストがさ…。
多大にコストがかかる事は分かってます! でも…マザーって名前にした方が5倍
売れません?
いや…スパロウリズムのそよ風ファン。
スパロウリズムのマザー。
うん こっちの方が確かに すげえ かっこいい!
律君 名前は大切です。
ありがとうございます。
(拍手)
マザー完成発売の記念の会にお集まり頂きどうも ありがとうございます。
お礼の意を込めて短めに ご挨拶を。
(龍之介)短めにな!
(菜生)何 言うとんの! もう…。
マザーは もともとお母ちゃんが ガンになった時外に出られなくなった時そよ風を
味あわせてあげたいって思って思いついたものです。
お母さんが あおいでくれるような優しい風っていう意味もあります。
(五郎)さっき付けたばっかや。
あ… こっからは お母ちゃん何か しゃべって。
(晴)えっ 私? いや… え?
(拍手)
(晴)鈴愛。
律君。
ありがとう。
あんたらが手術の前に病院に来てそよ風の扇風機作るって言って私は うれしかっ
たけどまさか 実現すると思わなんだ。不思議や。
こうしてみると私が病気になったのも悪い事ばっかやないような気がする。
こうして これが出来た。
ハハッ あかん 私もう こういうの苦手やわ。
律君。えっ 俺?
あ… 今日は皆さん お集まり頂き。
何はともあれ晴おばさんと約束したこのマザーがこうして出来てよかった。
これは自分の話になってまうけどもし 和子さんが生きとったらこの風を浴びさせて
やりたいと思ってずっと作っとった。
この風は 僕は天にも届くと思っとる。
これを作ってる最中に鈴愛の親友の僕の友達でもある裕子ちゃんが震災で亡くなり
ました。
鈴愛は よく頑張った。
きっと 裕子ちゃんにこれを届けるために頑張ったんだと僕は隣で見て 思ってまし
た。
死んでしまった人たちは死んでしまった訳だけどその思いは残ると ずっと残るとそ
して僕たちは それを受け継いで生きていくんだと僕は マザーを作りながら思って
ました。
鈴愛が何か しゃべりたそうなんで代わります。
(龍之介)よっ 鈴愛!
(拍手)
何にも… 何にも言えん。
ありがと。
みんな ありがと。
ユーコも 和子おばさんもここにおる人も おらん人もみんな ありがと。
違うよ 鈴愛。 みんな おるよ。
ほやな…。
みんな おるな。
♪~
よっしゃ~! 乾杯や!
何で あんたが言うの!?
(貴美香)今日はね 鈴愛ちゃんと律君のお誕生日でもあります。
乾杯しようかね!(拍手)
(弥一)よし 乾杯しようや!
♪~
ごめんね 遅くまで手伝わせて。ううん。
明日一番で東京戻る。うん。
あっ そうだ。 これ。
えっ?
誕生日プレゼント。 傘。
傘?
おお…。
かわいい。
雨の音が きれいに聞こえる傘。
雨の音が きれいに聞こえる傘。
いいな それ。じゃあ 律 作ってよ。
あ… どうしよう。
プレゼントなんて交換した事なかったから…。
や… 小学校の時はあったけどそれっきりなかったから私は何も用意しとらん。
ううん もう もらった。 あそこで。え?
というか 盗んだ。
あ… またしても盗まれた。
「リツのそばにいられますように」。
読むな。よう書いたな こんな短冊に。
俺でいいの?
律しか駄目だ。
私の律は律だけなんで。
一人だけなんで。
♪~
じゃあ 俺の願い事も言っていいすか?
うん。
鈴愛を幸せにできますように。
♪~
<でも 雨は なかなか降らなくて私は雨を待つ。雨の音を想像する>
<そして 想像するのも楽しい。律は いつも 私の知らない幸せをくれる>
♪~
♪「おはよう 世の中」
♪「夢を連れて 繰り返した」
♪「湯気には生活のメロディ」
♪「鶏の 歌声も」
♪「線路 風の話し声も」
♪「すべてはモノラルのメロディ」
♪「涙零れる音は」
♪「咲いた花がはじく雨音」
♪「悲しみに青空を」
♪「つづく日々の」
雨や。
天気雨や。
♪「アイデアを」
♪「雨の音で歌を歌おう」
あっ。
♪「つづく日々を奏でる人へ」
♪「すべて超えて届け」
♪~
♪~
雨のメロディや。