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(津曲)はい。(律)どうも。
精が出るねえ。そうっすか?
何やってんの?
風の形を知ろうと思って。
えっ 風に形があんの?何それ かっこいい!
♪~
♪「おはよう 世の中」
♪「夢を連れて 繰り返した」
♪「湯気には生活のメロディ」
♪「鶏の 歌声も」
♪「線路 風の話し声も」
♪「すべてはモノラルのメロディ」
♪「涙零れる音は」
♪「咲いた花がはじく雨音」
♪「悲しみに青空を」
♪「つづく日々の道の先を」
♪「塞ぐ影に」
♪「アイデアを」
♪「雨の音で歌を歌おう」
♪「すべて超えて届け」
♪~
(鈴愛)ほんなら 私 行くね。
<晴さんは無事に手術が終わり家に戻ってきました。そして 鈴愛は 東京に戻ります>
ほんなら 私 行くな。
(宇太郎)うん。(草太)おっ。
何や?
草太。
何や?
何か 気持ち悪…。ハハハハッ…。
お父ちゃん。
まあ お前 俺は 日本男児や。そういうの無理や。 ハハッ。
気ぃ付けてな。
うん。
じゃ。
♪~
晴さん。ん?
鈴愛 行った。
(晴)うん。
また すぐ見舞いに来るって言っとった。
(晴)そう来んでもええわ。来てくれるのは うれしいけど帰る時 寂しなってまう。
ハグしやよかったかな。
ん?
ハグ?
♪~
やばい。 修次郎が来た!修次郎が! 来たよ!
(恵子)え?
これ ちょっと…代わりに カフェに立ってくれよ。
俺 ヒットエンドランの社長になってるから! 修次郎の中では。
てか 私がカフェでラーメン作ってる事どうやって説明すんのよ。そりゃ何か 人手が足りないから手伝ってるとか何か言えばいいだろ。
じゃあ 自分がそう言えばいいじゃん。
あっ そっか。 そうだな。いいアイデアだな。
(ノック)ほら 来た。 出たら?
お前 出ろ。いや 出た方がいいって。
いいから お前が出ろ。何で私が出るの?
(ノック)早く出ろ。
は~い!
あら シュウちゃん こんにちは。どうぞ!
(津曲)あ~…。
あれ? 修次郎か?
アハハハハッ。 あっ これねちょっと カフェがね 人手が足りなくて手伝ってるんだよ。
だから こういう格好してる。(修次郎)へえ…。
久しぶりだな 修次郎。ちょっと座れ 座れ 座れ。
どうしたんだ? 急に。ちょっと…。
まあまあ… いいや いいや。
あっ そうだ。 おとうさんさラーメン作れるようになったんだよ。ラーメン。
湯切りの。 湯切りの。
あっ いや 本職は前のままだよ。
あの… ヒットエンドランの社長。いろんなもん作ってるんだ。
(恵子)ん?
ひめっち。持っててくれてんのか 修次郎!
ハハハッおとうさんのヒット商品!
自慢の一品。 な~んつってな!ハハハハハハッ!
あの… 今度 おとうさんもっとすごいもん発明すっからな。待ってろよ。へえ…。
せっかくだから お兄ちゃん修次郎にラーメン作ってあげれば?
今日は一日任されてるんでしょ?カフェ。
おお…。
修次郎 この間のさお前作った曲さ あれ よかったよ。
あの 「神様に似ている」。タイトルも かっこいいな。
ああ…。
バンドとか組まないのか?組めばいいのに。
いや 一人でできるからそこがいい。
はい お待ちどお!
あ…。(津曲)ハハハッ。
お前 食べる時は マスク取るんだ。
そうじゃなきゃ食べられないよ。そうだな。
<修次郎君はマスクをしています。小学校の時に午後のにわか雨みたいに不意打ちのいじめに遭いました。それからマスクを外さなくなりました>
ほい。 お前 メンマ好きだろ。サービス!
ありがとう。
<津曲さんは 修次郎君が口に出して言わなくてもその表情で おいしいと思っている事が分かります。お父さんです>
どうだ おかあさん元気か?
何か この前の異動で部長になったらしい。
へえ~ すごいな。電博堂の部長か。
忙しそう。
飯とかちゃんと作ってもらってるか?
もう 俺 自分で作れる。
ちょっと おい 自分の事 俺とか言ってんのか お前 もう。
エヘヘッ ちょっと おい!大人の男ぶって!
<スパロウリズムを結成した鈴愛と律はとにかく 風を知ろうと来る日も 来る日も風の研究を>
1.43。
<そして ひとつきが過ぎた今日あるものを…>
ん?
♪~
ねえ 律 これ見て。ん?
グリーングリーングリーンから借りてきた。 パキラ。
あっ これを普通の扇風機に当てると…。
♪~
風強すぎて つらそう。
本当だな。そよ風は 気持ちよさそうだった。
スモークマシン。これで風の流れを可視化する。
いいか 鈴愛。扇風機と自然の風では風の形が違うんだ。
速さ 範囲もさる事ながら形が違う。
扇風機の風には渦がある。
自然のそよ風には 渦がない。
扇風機。 この渦のせいでドリルみたいな風になる。
衝撃が積み重なる。
この渦をなくす事が一番のポイントだな。
できるんか?
[℡]
はい。 どうした? 草太。
お母ちゃん 今日退院して初めての受診やったやろ?
お父ちゃんと俺もついてったんや。
そしたら 先生 その場で手術の時の組織検査ってのその結果の説明しだして…。
ほうか…。
(草太)お父ちゃんは怒っとる。お母ちゃんの前で言う事ないやろって。
組織検査の結果5年生存率は 50%。
オペ前に予測していたのより進んでました。
あんたね そんな言い方あるか!?お父ちゃん。
え? でもガンって そんなもんなんで。
あんたねえ!
そんなもんなんですか?あっ はい。
あった…。
<その時 晴さんは なぜだか片方の耳が聞こえなくなった時に鈴愛が律君と作ってくれたゾートロープを見たくなったのです>
♪~
(小声で)鈴愛~。鈴愛。
(襖が開く音)(草太)お母ちゃん。
ん?おねえ 今週末 来ると。
聞こえたかね 今の。ん?
え? ううん。
♪~