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(律)へえ~ トンダを辞めて起業されたんですね。
(南村)うん。ロボットやってた時に研究したモーションセンサーや振動装置を使ってな。
ここにないはずのものを手袋をつける事で感じ取るとか。
今 そういう仮想現実ものって来てるけど視覚だけじゃなく 触感にも訴えるみたいな。
ああ それで ベンチャーを。
(津曲)はい お待たせしました。(恵子)ども~。
お待ちどお。 はい。
津曲さん。
あれ? どこかでお会いしました?
岐阜で。 鈴愛の岐阜犬の時に。ああ~。
津曲さん倒産して逃げたんですよね?
鈴愛から聞いてます。
その節は本当に申し訳ないと思っております。
わざとらし。でも また ここに戻ってきた。
ちょっと 居心地いいもんで。
確かに 居心地よさそうですね。窓から風が入る。
えっ じゃあ 萩尾君も起業すればいいじゃない?
え?ねえ。うん。
♪~
♪「おはよう 世の中」
♪「夢を連れて 繰り返した」
♪「湯気には生活のメロディ」
♪「鶏の 歌声も」
♪「線路 風の話し声も」
♪「すべてはモノラルのメロディ」
♪「涙零れる音は」
♪「咲いた花がはじく雨音」
♪「悲しみに青空を」
♪「つづく日々の道の先を」
♪「塞ぐ影に」
♪「アイデアを」
♪「雨の音で歌を歌おう」
♪「すべて超えて届け」
♪~
(鈴愛)ただいま!
(晴)えっ カンちゃん来んの?
うん。 あの子 もともとフリーマーケットの予定やったし。
何や… カンちゃんおらんのか。
私ではあかんのか? 娘より孫か?
まあ 孫の方がかわいいな。
(2人)フフフッ…。
お帰り。ただいま。
(里子)お帰んなさい お義姉さん。あっ ありがと 里子さん。
(健人)あ~ 鈴愛さん お帰りなさい。
五平□焼いてきたよ。
健人の五平□ チェックしなかん。
じゃじゃん。(草太)お~ 食べよう 食べよう。
うん うまい! 衰えとらんな。
お店も繁盛よ。
(麗子)こんにちは~!あっ 麗子!
麗子さん!顔 見に来たよ~。
麗子さん よう寄ってくれや~す。
ここです。
へえ~ これまた気持ちよさそうな部屋ですね。
グリーンビューでバードウォッチングもできるよ。
家賃は 月額5万。安っ。
3年間は その金額で。起業支援です。
そのかわり 事業計画書などを書いてもらってここの運営者に出す必要があります。
区が格安で貸してくれる理由はこれがうまくいけば税金の増収も見込めますしこの区のイメージアップにもなります。
(正人)はい どうぞ。
ああ~!(花野)50円になります。
えっ!?
カンちゃん 今頃 カニ売っとる。
カニ?
あの子は今 カニに夢中や。
一度 奮発して食べさせたら夢中になってまった。
なんとかカニカマでごまかしとる。
あんた 暮らしは大丈夫かね?仕事うまくいっとる?
うん… ぼちぼち。
「きれい~」っていう鏡とかま~あかん袋とかセンキチカフェでも売れんって健人君 言っとったけど…。
あ… あれらはな。
ま~ あかん。ちょっと ガラクタやった。
ほやけど お母ちゃん 鈴愛は今 すごいものを開発しとる!
ほ… ほうかね!
おかあちゃん あんたが何かやると思っとった。うん?
あんたは ほかの子とはちょっと違った。
ほやけど何かになると思っとった。
漫画も頑張った。ほやけど また何かやる気がする。
本当か?うん。
<親バカでございます>
…で 何 作っとるの?
それは…。
お母ちゃん 今度のは すごい!
あっ これはな こういう仕事のルールなんやけど親にも言えんのや。 企業秘密や。トップシークレットや。
ほ… ほうかね。
うん。 ちゃんと出来上がって発表したらお母ちゃんに まずは見せたる。
あ… ほうか。 何か 大変やな。
おかあちゃん ちょっと寝るわ。うん。
お母ちゃん また来るでな。
ええよ 来んでも。
♪~
(正人)事業計画書…。
ノリでもらってきてしまった。律 あそこで起業するの?
いや…。
いや 分かんないけど正直そそられた。
あそこで何か作れたら面白そうだ。
フフフッ。何?
ちょっと わざとでした。え?
律に あそこを見せたかった。正人 仕組んだか。
フフフフフッ。いや~ 律 前 言ってたじゃない。
高層ビルの はめ殺しの窓が苦手だってさ。
そう。あれ いつまでたっても慣れねえ。
うん 俺も。 俺もさタワービルの商社からぼっろい潰れそうなでも老舗の今の出版社来て何か ホッとしたの。
窓が開く。そう それ大事。
あそこの学校オフィスはいいな。学校なだけあって 窓が大きい。
あとさ 大勢の人がいんのにおのおのじゃん?
ん? どういう事?
おのおのが別の事やってる。向いてる方向が違う。 別の会社。
あれがいいよね。あ~ そりゃ また独特な。
ふくろう商店街みたい。あ~ そっか。 律君 商店街育ち。
何かさそれぞれが自分の会社やってたま~に ともしびであっ お好み焼き屋なんだけど。
…で 集まってしゃべる。
そういうのが 俺向いてるような気するな。
俺も律も 団体行動苦手だからな。
今まで慎重に生きてきてさ。(正人)うん。
慎重に慎重に生きてきて。まあ 家族の事もあったしな。
うん。
俺は 昔からそういうとこがあんだよな。
自分がどうしたいの前に人の期待に応えようとしてしまう。
(正人)うん。
律は やりたいように生きればいいと思うよ。
それに 俺 思うんだけど君は できるよ。
正人…。フフフッ。いや 俺なんかさこ~んな宙ぶらりんで優柔不断で結婚もせずにゆらゆら ゆらゆらここまで来ちゃってさ。
でも すてきなアキコさんに出会えたじゃん。そう。
だからさ律も自由にしていいんだよ。
どっかに たどりつく。
何かさ フフッ…。
何か 律ってう~ん 抜けがないっていうか隙がないっていうかさいつも パーフェクトって感じで。
楽になるといいなって思ってたんだ。
そんなふうに思ってたんだ?(正人)アハハッ ごめん。気に障った?いやいや まさか。
そんなふうに 俺の事を考えてくれてる人がいるって事に驚いた。 うれしい むしろ。
生きるのが楽しくなるといいなってさ 律が。
楽しくかあ… いいな。
楽しくなりたいよ。
あっ でも 昔 鈴愛が俺の事幸せの天才って言ってたな。
何それ いいじゃない。
何かできるような気がするね。(正人)うん。
ここで何か作れたら最高だ。
でも 迷うな~。 焦る。
律 焦らないで。
迷ってる時間を楽しんで。思ってるほど 人生短くない。
迷う事は 人生の醍醐味だ。
おおっ 正人 仙人か?フフッ わしは今年で 157歳だ。
ペリー来航の頃だな。計算はや~。
(チャイム)
(正人)お帰り。ただいま。
ただいま~!ママ~!
ごめんね。 ありがとね。
あっ これ 五平□。 お持ち帰り用。
自分で焼いて タレつけて食べる。タレは二度づけ。
健人が開発した。その方が おいしく食べられる。
へえ~ じゃ 食べようよ。俺ら まだ 昼 食べてない。
あっ 本当?(花野)うん!おっ 鈴愛 お疲れ。
あっ ありがとう 律。
あっ じゃあ これカンちゃんのお礼に私が焼く。
仙吉さん直伝の 秘伝の技や。
五平□ 食べる~!
食べよ。よし。
今や!
(正人)へえ~ 頂きま~す。
頂きま~す。
うん! おいしい。うまい。
焼き加減がいいね。おいしい!
お母ちゃん意外と元気そうで安心した。
また行くんやろ?うん。 今度は カンちゃん連れて。
ババ どっか病気?うん。
大丈夫だよ。病院で治してもらえる。
カンちゃんに会いたがっとった。フフッ。
ほや 八幡□ 食べようか?
えっ 何それ?名古屋土産や。
□に たっぷりのこし餡。
カンちゃん こし餡好き!粒餡 やだ。
え~ マア君 粒餡派や。いいから うまいから。
炭水化物祭りやな。ハハッ ねっ。
これうちのシェアオフィスの申込書。
お前には 見られたくなかった。
何でや?