----H----127-----------------
----a-----------------------------
----n-----------------------
----b-u-n-a-o-i--------------
-----------------------------------
---------------------------------------------------------------
(花野)行きます!
♪~
(宇太郎)今 3回転とは言わんくとも2回転半くらいはしたんやない!?何か 何か すごいんやない!?
これ すごいんやない!?カンちゃん!
金メダル取れるんやない!?・(鈴愛)ただいま~!
ちいジイジちいジイジやってみるわ。
(晴 草太)えっ!?大丈夫?
おう 行くぞ! 行きます!ちいジイジ行きます!
あっ…!
(草太)俺やる 俺やる 俺やる!行くで 行くで。 よし。
お~!
いやいやいや1回転ってとこやな。
おねえ やってみい。あかん。 ほれ 私 耳が。 怖い。
<2008年 このころ スケートの浅田真央ちゃんが大人気でしてアクセルだの ルッツだのトウループだの…。いえ 私は区別つきませんが。しかし あの~この人たちは一体…。アホやなあ>
(宇太郎)真央ちゃんみたいやったな 今。
♪~
♪「おはよう 世の中」
♪「夢を連れて 繰り返した」
♪「湯気には生活のメロディ」
♪「鶏の 歌声も」
♪「線路 風の話し声も」
♪「すべてはモノラルのメロディ」
♪「涙零れる音は」
♪「咲いた花がはじく雨音」
♪「悲しみに青空を」
♪「つづく日々の道の先を」
♪「塞ぐ影に」
♪「アイデアを」
♪「雨の音で歌を歌おう」
♪「すべて超えて響け」
♪「つづく日々を奏でる人へ」
♪「すべて超えて届け」
♪~
♪~
お父ちゃん 大地 お昼ごはん。うん。
お~っ! ハッハッハッハッ!(大地)イエ~イ!
大地 上手。よし ごはん食べよう。
おっ そうめんか。
夏のが余ってまって。まだ 外 暑いしな。
見て 見て バアバ!お~。
あっ よう こんなのあったね。
面白いよ これ!ほうか。 あれ 里子さんは?
今 ちょっと あっちで 話。話?
どういう事やろ。
(里子)ほやで うちは まだ大地 小さいからお小遣い制にはしてなくて何かの時にはお金 持たせるようにしとるんや。
うん。そいで 大地とカンちゃん時々 一緒に遊ぶやん。うん。
そうするとな カンちゃんスーパーとか行ってもお金ないって…。
…で 大地が肉まんとか買うやん?それを こう 半分ずつ。
里子さん 気ぃ遣わんでもええ。それ 半分ずつやないな?
ダイちゃんが3でカンちゃんが7やろ?
ダイちゃん 肉ないとこやろ。
う~ん…。カンちゃん かわいいでな。
あの顔で見られるとダイちゃん全部あげたなってまうらしい。
(宇太郎)おっ 鈴愛 そうめん。
どうした?
カンちゃん!
あんたは何で ダイちゃんの肉まん奪って食べる!?
ワン モア タイム プリーズ。
どうして 人にたかる!?
お義姉さん お義姉さんそうやなくて あの…カンちゃんにも そろそろお小遣いあげたらどうかなって。
ねえ 草太さん。この子には お小遣いあげとる。
あんた お小遣いは どうした?何に使った?
下 行こう。
姉ちゃん お手柔らかにな。
自分の時 思い出せ。
かっこつけて…。
さっき そこに 何 隠した?
これ 何?
湖。 白鳥が踊る。 真央ちゃん。ん?
真央ちゃんが滑るとカンちゃんには こう見える。
白鳥が湖を飛んでるように見える。
カンちゃん…。カンちゃんは スケートをやってオリンピックに出たい。
ちいジイジは カンちゃんメダル取れるんやないのって言った。
♪~
お小遣いは使ってない。みんな ここにある。
それ どうするの?
カンちゃんは これでフィギュアを習う!
(鈴の音)
いつも同じものでごめんねおばさん。
(律)今日は カツ重の気分やったなあ。
(弥一)律。
はい 鈴愛ちゃん どうぞ。
すいません。ありがとうございます。う~ん…。
やっぱり ちょっと現実的じゃないかな。
この梟町からスケート教室に通おうと思うと名古屋の大須のスケートリンク。有名な選手がいっぱい出てる。
真央ちゃん ミキティ古くは 伊藤みどり。
しかし 時刻表と照らし合わせるとこれ 接続悪いね。
何てったって 本数が少ない。
ドア トゥ ドアで片道2時間半かかるな。
やっぱりなあ…。
そういう事になるやろうなあとは思っとった。
しかし こう見とると名古屋の大須か東京の神宮外苑なんかが有名なんやな。
大須 休みの日やったら俺が送ってけん事もないけどなあ車で。
いや 律 来月 大阪帰るやん。
あっ そやった。おじさんが車で。
あっ いえいえいえいえ!
あ~ 東京だったら神宮 通わせられたなあ。
前住んでた所から地下鉄で一本。
まあ 田舎だからなあ。地下鉄は ないなあ。
どうしよう…。
(2人)えっ まだ諦めてないの?
<そう 鈴愛にはこういうところがあります。誰が どう考えても無理って事を諦めないところ>
カンちゃんは メダルを取る。ほう。
青メダルだ。青?
青いメダル。
カンちゃん メダルには金と銀と銅しかない。
うっ カンちゃん全部好きじゃない色だった。
青…。
そのメダルは何等賞だろう?
うん?
でも 青いメダルいいな。
何か。 参加賞かもな。
しょぼいやつ?違う カンちゃん。 しょぼくない。
参加賞は偉い。
だって それをしようと参加したんだから。
メダルを取ろうとした人しかメダルは取れない。
オリンピックに出ようとした人しかオリンピックには出られない。
メダルは空から降ってこない。
自分で取りに行くんだ。
そういう意味では取ろうとしに行くだけでそれは価値がある。
その勇気に母は 青いメダルをあげたい!
もらいたい 頂きたい。青いメダル。
ラジャ。
はい。ありがとう!
<あらあら 鈴愛。 カンちゃん余計その気にさせちゃって大丈夫ですかね?名古屋には大須のスケートリンクにはどうしたって通いようがないのに>
ついつい。
(菜生)ついついかあ…。
青いメダルは罪が深いな。(龍之介)深いな。
でも あの子は今まで自分から何かをやりたいって言った事がなかった。
初めてなんや。
(健人)ちょっと 鈴愛さん。
あ…。
(麗子)鈴愛さんは結婚式のドレスどんなの着ましたか?
あっ 私は 白無垢とプリンセスラインのウエディングと。
じゃ それ やめましょうね。結婚 失敗します。
おい。
あっ 火 ちょっと弱い方がいい。焦げとる。オッケー。
麗子 火 弱めます。
鈴愛の言う事も分かるなあ。
うちのモカとキララも自分からやりたいって言ったらやらせようと思っとる。 習い事。まだ言わん。
やりたいって言ったのテレビゲームだけや。
うちの翼は サッカーやらせとる。自分からやりたいっつった。
不思議やな。
こうして 子どもの話するようになったんやな 梟会。
本当や。 あのころと何にも変わらん気するのになあ。
ほやけど あの子は ああ見えてわがままをあんまり言わん。
あっ まだ 話 続いとるんやな。
私が離婚する時も好きだったパパと離れる時もダダ一つ こねんかった。
逆に私を慰めていた。
今日は駄目かもしれないけど明日か あさってには帰ってくる。
すげえな どういう教育や。
英才教育。
でも ほやから あの子の言う事は聞いてやりたい。
うんうん 分かる。
それに あの子 跳んだんや!畳の上で2回転。
みんなでやってみた。誰も跳べんかった。
あの子は本当に金メダルを取るかもしれん。
もしも~し。本気なんか?本気や。
まあな。 考えてみるとあれや。
鈴愛みたいな親バカがおらんかったらオリンピック選手も誕生しんかったって事やろな?
こう… 裾野を支えるフィギュアを目指して挫折していった大勢の子どもたちの親バカたちのおかげでああいう金メダリストたちは…。
イッテ!
夢を台なしにするような事言わんといて。
跳んでみるか?(龍之介)え?
よっ。お~お~ お~お~お~。
2回は やっぱ 無理や。今 結構 回っとったけどな。
いよっ!あ~ でも 1回半ぐらいやな。
あっ 見とって。
お前 全然 回っとらん。
私も跳ぼうかな。え?
あ… 律 見てて。うん。
はい!おお。
お~。 何や 跳べるやん!こっち聞こえんで怖かった。
お前 それ 1回転もしとらんぞ。え?
ハハハッ 見とけ 見とけ。行くぞ! やあっ!
(津曲)何やってんだ…。
えっ。え?え?誰?
(津曲)私 こういうもんでございます。
株式会社ヒットエンドラン…。
つ… 津曲?
津曲と読みます。
変な名前。何だと。