----H----115-----------------
----a-----------------------------
----n-----------------------
----b-u-n-a-o-i--------------
-----------------------------------
---------------------------------------------------------------
(晴)こっちが世界一周なんや。
(鈴愛)私に 2号店をやらせてほしい!
(宇太郎)石ノ森章太郎先生の「ドンキッコ」。チンチン電車の中で五平ノが食べられる!
チンチン電車でもジャンボジェットでもやって下さい。
私は もうつきあい切れませんので。
えっ お母ちゃん?
長い間どうもお世話になりました。
え…?
お母ちゃん!?晴さん!?
・晴さん!
お母ちゃん ごめん! 私が変な事言いだしたばっかりに!
晴さん!(草太)お母ちゃん!
(仙吉)晴さん 出ていくつもりか!?
おかあちゃんだっておかあちゃんだって…。
何や?
やる時やるでね!
♪~
♪「おはよう 世の中」
♪「夢を連れて 繰り返した」
♪「湯気には生活のメロディ」
♪「鶏の 歌声も」
♪「線路 風の話し声も」
♪「すべてはモノラルのメロディ」
♪「涙零れる音は」
♪「咲いた花がはじく雨音」
♪「悲しみに青空を」
♪「つづく日々の道の先を」
♪「塞ぐ影に」
♪「アイデアを」
♪「雨の音で歌を歌おう」
♪「すべて超えて響け」
♪「つづく日々を奏でる人へ」
♪「すべて超えて届け」
♪~
(和子)へえ~ 人間共存型ロボット。
(律)うん。 これからはもっと ロボットが人間を助ける。
よし 仕事終わり…。
(和子)あんた お風呂入んなさい。
げげっ。「げげっ」って何よ。
今一瞬 自分が高校生になったような気がした。
フフッ。
(弥一)え…。
ごめんねえ こんな夜。うん?
どっこも行くとこなかった。
起きとって大丈夫?
うん 平気やよ。
ごめんね 和子さんにこんな私の愚痴 つきあわせて。
それどころやないのに。
(和子)違う 晴さん。うん?
私の病気の事 忘れとってほしい。
できたら 忘れとってほしい。普通にしてほしい。
ほいで 夜に私を当てにして来てくれるのは すごくうれしい。
和子さん…。
何でも しゃべって。 弥一さんもコーヒーいれてくれとる。
おじいちゃんの五平ノ鈴愛が継ぎたいって言ったのは私 ええ事やと思って…。
ウーちゃんも 草太のカツ丼が人気になってまって自分の活躍っていうか自分の居場所がない。
ほう思うと 2号店…っていうのも。晴さん。
(泣き声)
ごめん。
やっぱり私 勝手や。和子さんに こんな話…。
許して…。
・は~い コーヒー入りましたよ。
弥一特製ブレン…。
あれ? どうした?
晴さんが泣いとる。
私の代わりに泣いとる。
ごめんね。
ううん。
人と笑うと楽しいのが倍になるやろ?
人が一緒に泣いてくれると悲しいのが う~ん…半分にはならんかもしれんけど減る。
悲しいのが減る。
ほうかね… 本当かね。
うん。 だから ありがと 晴さん。
お母さん リンス使い切った!新しいの補充…。
あれ? おばさん。
あ…。
あ… 律 ティッシュ持ってきて。はい。 コーヒー入りましたよ。
<和子さんが晴さんにだけ自分の危うげな余命について打ち明けたのはきっと 苦しいのを分かち合ってほしかったからです>
その写真 ブロードビーン?
(弥一)うん。いいよね。
和子さんも好きや。
ほやけど 晴さん。
やってみるってのも手やないかね?
ほやろか?
う~ん何でも始めるのは いい事や。
無責任には言えないけど晴さんとこ 草太君のカツ丼が人気で はやっとる。
行列出来とる。
ありがたい事や。 あれは一生に一度の事やと思っとる。
あかん。 晴さん あかん。ん?
一生に一度の事やったらそこで終わってまう。
そういう調子のいい時攻めなかん。
和子さん 意外とやり手やな。
調子のいい時 調子に乗らないでいつ調子に乗るの?
(笑い声)
・(晴)ほうか。笑っとる。
・(笑い声)
ん?
お母さんの笑い声をつかんだ。
フフフッ。…なんて。
ほやけど あれやな。
楡野家は 家出するとみんな うち来るな。え?
覚えとらんか?鈴愛ちゃんが むか~しうちの子にしてほしいって夜 来た事あったな。
あった あった。
親子は似るんかなあ。
僕も お母さんに似とるかな…。
(チャイム)
は~い。あっ すいません!
母… うちの母 来てないですか?
お母ちゃん!鈴愛…。鈴愛ちゃん。
今な 律と話しとったんや。
鈴愛ちゃん昔 家出してうちに来た事あった。
あったねえ そんな事。
今度は 晴さんが家出してうち来た。
うん。 あの時は 晴さんが鈴愛ちゃんを迎えに来て今回は 鈴愛ちゃん晴さん迎えに来た。
反対になっとる。 フフフフッ。
(鈴愛 晴)すいません。
♪~
すまなんだ! 本当に悪かった!俺は心を入れ替えた!お前出てって俺は必死こいて捜した!
駅も行った! ともしびも行った!
そしたら 鈴愛が律君とこやないかって言って…。
いくら何でも お前 あそこ和子さん病気で療養しとる。
そんなとこ行くかなって言ったらさすが 鈴愛やな。本当に行っとった。
(せきばらい)
お父ちゃん 話がずれとる。謝らな。
すいませんでした!
今日にでも 旅行代理店行って申し込みしようやないか?
うん。 私も お店 手伝うから大丈夫やよ。
おお。 健人君も草太も来るし俺も久しぶりに店出るわ。
あの…。
お騒がせして申し訳ありませんでした。
私 2号店悪くないと 思い始めました。
おはよう。(健人)グッモーニン!
(花野)グッモーン!
「ドンキッコ」のような店 2号店。
悪くないかもしれません。(草太)お母ちゃん 何 言っとる?
昨日 家出したんやなかったか?その話は もう終わった。
2号店 初めて聞きました!何ですか それ ドキドキします!
健人は 賛成なの?
何で 健人の話にだけ反応する?
ちゃんと考えましょう。2号店を出店して利益が増えるのかそれともリスクだけが増えてしまうのかそれは綿密な資金計画経営戦略が必要。
誰や? お前…。
和子おばちゃんの入れ知恵?や… レクチャー?
かみ砕いて言えば 一日に何本五平ノが売れるのか何本 売りさばけばペイできるのか?
何か お母ちゃん かっこええ。
こっちが うちの資産でこっちが負債。
こっちが利益やら元手やらいわゆる 資本でこの資本と負債の合計は必ず資産と一致する。
これ まず基本や。
まあ ええわ。 晴さんに任せた。
私も ええわ。
俺? 俺は…。
まあ こういうのは数字やない。
ちゅうか おかあちゃんも数字は よう分からん。
気合いや 気合い!
(草太 鈴愛 宇太郎)え?(晴)なんとかなる。
調子に乗る時は調子に乗らなかん!
よし! 2号店やろう!
本当か 晴さん!
やった~!
おっ ハハハハハッ!
どうや? うまいやろ。作りたてや。うまい!
うん。 フフフフッ。
センキっつぁん センキっつぁん!
2号店や! 「ドンキッコ」や!
えっ! やる?やる!
<大丈夫なの? 2号店なんて。おばあちゃん ちょっと心配…>