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気力も体力も限界か? 安倍晋三首相が判断ミスを連発している

「股関節周囲炎」で気力も体力も衰えたか

豪雨被害の拡大 「自民亭」酒盛りをツイート 被災地訪問中止


安倍晋三首相が判断ミス連発で、総選挙にも黄信号

片山さつき議員のツイッターより。この時すでに西日本を豪雨が直撃していた


 長期政権の驕りと緩みが、「平成最悪」大水害の被害を拡大させた。


「気象庁が事前にあれだけ警告を発していたのですから、危機管理の責任者として安倍(晋三)首相が会見し、『危険ですから避難してください』と、早めに注意喚起を行うことはできました。最初から首相が真剣に取り組んでいれば、救えた命があったはずです」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)


 西日本が未曽有の大雨に襲われていた7月5日夜、議員宿舎で開かれた「赤坂自民亭」なる酒宴に、安倍首相ら政権幹部が参加していた件が大炎上している。


「数十年に一度レベルの大災害」を前に、首相は小野寺五典防衛相や西村康稔官房副長官、岸田文雄党政調会長らとともに、銘酒「獺祭」や「賀茂鶴」を痛飲して盛り上がっていた。出席者の中には、翌6日のオウム真理教事件の主犯格7人の死刑執行命令を下した上川陽子法相もいた。


「この『自民亭』の酒盛りをSNSに上げたことが危機管理意識ゼロを象徴しており、初動対応が遅れた事実は否めません。気象庁が大雨警報を発したのが5日で、7日には岡山県倉敷市真備(まび)町で川が氾濫して町が呑みこまれていたというのに、政府の非常災害対策本部ができたのは8日のこと。すべてが、後手後手に回ったと言えます」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)


 常識で考えれば、非常時に政権幹部が集合して赤ら顔でワイワイ騒いでいたなど正気の沙汰ではない。一発で政権が吹っ飛んでもおかしくないほどの醜態だが、これほどの致命的な判断ミスを、なぜ首相は犯したのか。


「安倍首相はいま、9月の自民党総裁選のことしか頭にない」と話すのは、自民党ベテラン議員の一人だ。


「そもそも国会の会期を1ヵ月延長したのも、総裁選で対抗馬が多数派工作する時間を削るための伝統的な戦術です。今回『赤坂自民亭』に首相が参加したのは初めてでしたが、これも派閥として安倍支持を明確にしていない竹下派の竹下亘総務会長と会い、そのハラを確認する必要があったから。そんな『とにかく三選が最優先』という意識が、続けざまの判断ミスを招いている」


 実は国会の会期を延長した時点で、もともと体調に不安がある安倍首相の体力は限界に達していたという。それを総裁選のため、無理をして「自民亭」に行った結果、猛批判を招いて自分も被災地に行かざるを得なくなった。すると今度は、身体を痛めてしまう。「ヘリに乗る際に股を痛めた」として、首相は7月15日の広島訪問を延期したのである。


「表向き、股関節周囲炎と言われていますが、実際には脱腸の一種である鼠径ヘルニアのようです。疲労が溜まっているところに、猛暑の中、過密スケジュールで予定外の被災地視察をせざるを得なくなり、症状が悪化したといいます。飛び出した腸を押さえるため、下腹部を押さえて耐えていたので、一時は歩くのも困難になってしまった。手術で処置可能なものですが、病名をあえて伏せたのも総裁選対策ですよ。股関節の炎症なら『ケガ』で済みますが、『病気』となれば様々な憶測を呼んで総裁選に悪影響が出る。事実、一部では『本当は大腸ガンではないのか』などと疑いの声が上がっていたくらいですから」(自民党幹部)


 処置が終わったのか、安倍首相は7月21日に今度こそ広島を訪問する意向を示したが、あまりにも遅きに失した感は否めない。政権延命を最優先して責任を果たさなかった首相を、自宅や家族を失った被災者たちは許すのだろうか。


「首相はなすべきことをなしていないのに、『万全を期した』と強弁している。万全を期していたなら、これほどの被害を出さずに済んだかもしれません。首相が今さら被災地に行けば、そのために、ただでさえ足りないマンパワーが割かれ、ますます対策が後手になってしまう。あまりに遅い安倍政権の動きが、犠牲者を増やしたと言えます」(前出・伊藤氏)


 この国を安倍首相に任せ続けていいのか、有権者はもう一度考える必要がある。


安倍晋三首相が判断ミス連発で、総選挙にも黄信号

7月13日に愛媛の被災地を訪問。この後「股関節周囲炎」で広島視察を延期


安倍晋三首相が判断ミス連発で、総選挙にも黄信号

右脚を引きずりながら官邸に入る首相(7月14日)。欧州訪問に出発する予定だったが、それも中止となった


PHOTO:共同通信(2枚目写真) 時事通信(3枚目写真)


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