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(祥平)悪いな。
(鈴愛)分かった…。
2人は デキてる!(涼次)え?
ゲイか?私との結婚は目くらましか!?
鈴愛ちゃん なんて事 言うの?
おかしいと思った。こんな すぐプロポーズなんて。
こんなに うまくいく訳がない!私が もてるはずがない!
おかしいよ 鈴愛ちゃん。
何で そんなに自己評価 低いの?そんなに かわいいのに。
私は 律に… いや 律っていう28年思い続けた幼なじみに裏切られた。
彼は 弦楽器のようなチェロのような声でした。
<鈴愛さん 鈴愛さん。28年思い続けたっていろいろ飛んでます。こばやんとか マア君とか>
その人は そいつは私にプロポーズしたくせに裏切った。
<自分の都合のいいとこだけつなげてストーリーねじ曲げてます。こういう人って いるわよね>
かわいそうに… 鈴愛ちゃん。
<あっさり だまされてます>
僕は裏切らない。愛とは決して後悔しない事。
涼ちゃん…。
やってらんねえ。やってらんねえわ!
分かりました 分かりました。分かった分かった分かった。
分かった。 私が…この私が邪魔なんでしょ。
どうぞごゆっくりしてきなさって!
きなさって… 何語?武士?
これで どうぞ ご自由に温度調節すればいいさ!
えっ? エアコンあったんだ。ああ 鈴愛ちゃん あそこに。
あっ 本当だ。(涼次)つかない?
少し 意地悪な感じがあったなら申し訳なかった。
涼次は弟分というか もう本当の弟みたいに思ってて結婚するって聞いて私は 少しさみしかったのかもしれない。
私は 弱虫だったのかもしれない。
<この時 鈴愛 何かをちらりと思い出していました。このフレーズ記憶の糸をたどり…>
「僕は 弱虫かもしれない。でも 強くなろうと思う。僕は 悲しいかもしれない。でも 隠そうと思う」。
なぜ それを?あっ 涼ちゃんの詩です!
感動して覚えてしまいました。
いや それ 私の新作「追憶のかたつむり2」のファーストシーンのナレーションですよ。
ん?
♪~
♪「おはよう 世の中」
♪「夢を連れて 繰り返した」
♪「湯気には生活のメロディ」
♪「鶏の 歌声も」
♪「線路 風の話し声も」
♪「すべてはモノラルのメロディ」
♪「涙零れる音は」
♪「咲いた花がはじく雨音」
♪「悲しみに青空を」
♪「つづく日々の道の先を」
♪「塞ぐ影に」
♪「アイデアを」
♪「雨の音で歌を歌おう」
♪「すべて超えて届け」
♪~
(田辺)ハハハハッ。あれ? じゃあ あの すてきな詩涼ちゃんの詩じゃなかったんだ。
はい。あんまりに すてきだったんで涼ちゃん メモに書き留めて手帳に挟んでおいたらしいです。
フフフッ それを楡野さんが読んで恋に落ちたと。
こりゃ 許せないよねえ。許せます。
いや いっそ もっと好きです。
えっ 何で?だって かわいいじゃないですか?
言いだせなくてビクビクしてたんですって。
恋は盲目…。
(光江)これ。繭子姉ちゃんが残してったお金。
あんたに渡したら すぐ使てまうで今まで待っとったんや。
結婚おめでとう。
光江おばさん…。
結婚式とか 新居とかお金かかるんやろ?
こっから使たらええ。
ありがとうございます。
ちょっと色つけた。うちの気持ちや。
あ…。
見てみ。 繭ちゃんもあんたのお父さんもまだ若かったで思ったほど あらへんけど足しにはなるやろ。
十分です。 ありがとうございます。
うちやのうて天国の繭ちゃんに言うたりや。
(麦)涼ちゃん 来てたの~?
お帰り! 久しぶり!元気にしてたの?うん 元気。
うんうん よかった よかった。元気そうで。
(めあり)あ~ 涼ちゃ~ん!
光江姉ちゃん何で教えてくれない!
あっ 独り占めしようとしたな!あ~ 涼ちゃん 久しぶりだね~!
あの… 麦おばちゃんもめあおばちゃんも 元気そうで。
うん 元気元気!何日くらい泊まっていけんの?
あっ それとも帰ってきたの?また ここで暮らす?
何をとぼけた事 言うとんの?この子は結婚してくんや。
えっ その話 決まったの?
何か 変な女に だまされてんじゃないの? 涼ちゃん!
まだ あの…本決まりじゃないっていうか来週 あちらのおうちに挨拶に行って それから…。
(草太)しっかしあの100均のにいちゃんと…。
たやすく呼ばんといて。将来の大監督や。
あ… そうすか。
ほいでな 姉ちゃん。[℡]あ~ ごめん 草太。おねえちゃんもう 風呂行かないかん。
閉まってまう。あ… うん。
[℡]あっ何か まだ話したい事あったら帰ってきたら かけ直すけど。いや 遅くなるし いい。
うん。 うん…。
じゃ。
(仙吉)草太。ん? びっくりした。
ちょっと ええか?うん。
この前の話やけど…。うん。
おねえちゃんに言ったか?
いや 言おうとしたら風呂行かれてまった。
お前 でも 本気なんか?
その 10も年上でほいで 7つの子どもがおる人。ひかりさん。
本気や。
ほうか…。
…で おじいちゃん考えたんやけど。うん。
おねえちゃんの結婚と一緒にせん方がええと思う。
晴さんも 宇太郎もあれは相当テンパっとる。
鈴愛の結婚の話が一段落してからの方が俺は ええと思う。
そうか…。
自分でもそんな気がしてきとった。
うんうん うんうん。おねえちゃんも一段落したら応援に回ってくれるやろ?今は 自分の事で精いっぱいや。
うん… そうかもな。
うんうんうん…。
ほいで ほら来週 ほら 挨拶に見えるやろ?
鈴愛のお相手が。
ほいで そのあと結婚式とかあるやろ。
それが一段落してからの方がええと思う おじいちゃんは。
それで 何だ その ひかりさんもう40近いやろ。
今更 急がんでも…。
ほやな… 俺ばっかり気が急いて急いでまった。
<草太の意中の人は40も近いというバツイチ子持ちの岐阜 柳ヶ瀬のバーのママで…。仙吉さんは 心のどこかでというか 割と真ん中辺で孫は だまされているのではないかと思っていました。その日は とても お天気がよくピカピカの朝でした。まるで 鈴愛のこれからを祝福するような…>
(宇太郎)今日は… どうも 遠いところを。
いえ…。
お~い お茶まだかい。
(晴)ああ… はい! はい ただいま。
声… 声が裏返っとる。
あっ アハハハハッ…。
遠かったでしょう?宇太郎 それ 今 言ったよ。
あ…。フフフッ。
自己紹介。お父ちゃん。
さっき ひととおり終わったよ。
あっ そやった そやった。フフフフッ…。
お待たせしました。
あの… はい。 どうぞ。
ありがとうございます。
おじいちゃん。
ああ~っ!アチッ!
お母ちゃん チンチンや!
あっ ちょっと…ソウちゃん ごめん!
あらららら! 拭くもんがないねちょっと待って待って!
チンチン…?あっ 沸騰しとるって事や。
あっ 違うな。 そこまでやないな。
沸騰はしてないけどすごく熱いっていう事をこっちの方では こう言います。へえ…。
草太 水で冷やした方がいいんじゃない?
いや 大丈夫…。ちょっと着替えてきます。
ごめんね ソウちゃん。
うまい。本当? よかった。 栗きんとんや。
(せきばらい)
あ…。・(足音)
(草太)すいません!
もう ちょっと ソウちゃんドタバタ…。
あ…。
あっ この度は…。
お嬢さんを…。
娘さんを…。
♪~
く… ハハハハハハッ。
ハハハハハハハッ!
あっ ごめんなさい!
俺 おかしくなっちゃって…。
こういう かしこまったの…。
アハハハハッ!ツボ入っちゃった! ハハハッ!
<涼ちゃん あかん。それは あかんよ。あかんやつや>
私が家族になるよ。
あんさんのロミオはボンクラやで~。
私が渡した あのお金どうなった?
明日から あんたが店長や!はあ!?
大きなってまって。
私 結婚したよ。