水銀に関する水俣条約の的確かつ円滑な実施を確保するため,大気汚染防止法(昭和43年法律97号)が改正され,平成30年4月1日から施行されます。これにより,水銀等の大気排出規制が開始され,水銀排出施設の届出等や排出基準の遵守などが必要となります。
水銀排出施設の設置・構造等を変更をしようとするものは,都道府県知事等に事前の届出をしなければなりません。(届出をしたものは届出受理日から60日を経過した後でなければ,工事に着手できません。)
※改正法施行(平成30年4月1日時点)で現に施設を設置しているものは,施行日から30日以内に使用届を提出しなければなりません。
水銀排出施設ごとに定められた排出基準を遵守しなければなりません。
※経過措置について…既存施設で,排出基準に適合させるためには水銀排出施設又は排ガス処理設備の改修が場合は,改修が完了するまで,基準の適用が施行日から最大2年間猶予されます。廃棄物処理法に基づく変更許可等が必要な施設については,改正法施行後1年以内に申請した場合にかぎり,審査期間を考慮した経過措置が設けられています。
水銀濃度について,規定された頻度で定期的に測定を実施し,その記録を記録・保存しなければなりません。
(1) 排出ガス量が4万Nm³/時以上の施設 | 4か月を越えない作業期間ごとに1回以上 |
(2) 排出ガス量が4万Nm³/時未満の施設 | 6か月を越えない作業期間ごとに1回以上 |
(3) 専ら銅,鉛又は亜鉛の硫化鉱を原料とする乾燥炉 | 年1回以上 |
(4) 専ら廃鉛蓄電池又は廃はんだを原料とする溶解炉 | 年1回以上 |
要排出抑制施設(製銑の用に供する焼結炉(ペレット焼成炉を含む。)と製鋼の用に供する電気炉)の設置者は,排出抑制の自主的取組を行うとともに,その実施状況及び評価を公表しなければなりません。
届出書 | 様式等 | その他添付書類 |
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水銀排出施設設置(使用,変更)届出書 |
様式第3の5及び別紙1~3のほか,次の書類を添付すること。(ただし,変更届出の場合は,変更部分に関係する添付書類のみの添付でよい。) ア 緊急時の連絡先 イ 工場,事業場の位置図および工場,事業場内配置図 ウ 水銀排出施設構造図 エ 水銀等の処理施設構造図 オ 操業系統図 カ 水銀等の発生に係わる原材料及び燃料の分析表 |
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氏名等変更届出書 | ― | |
使用廃止届出書 | ― | |
承継届出書 | ― | |
水銀濃度測定記録表 | ― |
平成30年4月1日
今回の大気汚染防止法の改正について,事業者向け説明会を平成29年9月~10月に県内3か所で行いました。
水銀大気排出規制(環境省HP)外部リンク
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