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（正人）明日　しようか？　花火。
＜鈴愛は　正人君に恋をしてまさかのキス。まっ　頬ですが。一方　律君も運命の人と再会を果たし恋　真っただ中＞
（清）律！　ごめん。最後の最後で質問する人いて授業　長引いた。
（律）あるある　そういう事。
一番前の座席って　こんなふうにかぶりつきで聞いてて。
あっ　かぶりつきって言葉汚いね。いや　分かりやすい。
その人　毎回　終わる鐘が鳴ると同時に　「先生！」。
その講義受けてるうちの大方の人が「あ～」って思ってるよ。そう。
こういうの憧れてた。ん？
２限のあとに図書館の前で待ち合わせとか。
おっ　律！おっ。
（口笛）何だよ…。
俺も大学歩くの好き。何で？
清が自慢だから。バカ。
♪～
♪「おはよう　世の中」
♪「夢を連れて　繰り返した」
♪「湯気には生活のメロディ」
♪「鶏の　歌声も」
♪「線路　風の話し声も」
♪「すべてはモノラルのメロディ」
♪「涙零れる音は」
♪「咲いた花がはじく雨音」
♪「悲しみに青空を」
♪「つづく日々の道の先を」
♪「塞ぐ影に」
♪「アイデアを」
♪「雨の音で歌を歌おう」
♪「すべて超えて響け」
♪「つづく日々を奏でる人へ」
♪「すべて超えて届け」
♪～
＜上京２日目の晴さんは掃除に余念がありません。寝る暇もなく仕事をしている娘の部屋の掃除は一日では終わらないのです＞
♪～
（清）面白かった。「人間とロボットの未来」。
本当？　今度　宇佐川先生の研究室行ってみる？
えっ　いいの？
あ…。
嫌いだった？　マニキュア。ううん　きれいな色。
（清）すみれ色。
今までした事なかったの。
でも今日ね　大学行く途中でかわいいの見つけて…。
さっき　律君に会う前に。
へえ…。
どうやってやんの？　それ。見た事ない。
えっ　本当に？うん。
これでね　塗る。
律　塗ってあげよっか？
えっ　いいよ。　変でしょ？　男が。
（清）一本だけとか　どう？
ちょっといいかも。
よし…。
薬指でいい？うん　どこでも。
♪～
あ…。
あれ　誰？
ああ　地元の友達。
梟会っつって何か　４人で仲よかったの。
いい写真。
あっ　この右端の子分かるんじゃない？
朝露の弓道部だった木田原菜生。
ああ　そういえば見た事あるかも。
もう一人は？　律君の隣にいる子。
幼なじみ。　鈴愛。　楡野鈴愛。
変わった名前でしょ。
かわいいね　鈴愛さん。えっ　そう？
鈴愛が描いてくれたね清の絵がある。
え？どこだっけなあ…。
あった。　これ。
℡
はい　もしもし。　あっ　おばさん。
（晴）うん　カーテンがねあんまり　ひどいから…。
うん。　あっ　ああ　あっ　商店街ね。コンビニの。
あ～　う～ん…鈴愛はね　仕事が忙しいの。
そうなんや。　うん　うん。
いつでも電話してやって。俺　いますんで。
はい。　は～い。
初めて聞いた。　律君の岐阜弁。
誰？鈴愛のお母さん。
今　上京してきてて…。
娘は仕事が忙しいから部屋の掃除してるんだって。
うちの和子さんも　そうだったな。
帰る日まで　俺の身の回りの事いろいろ気にして。
仲いいんだね。ん？　親と？
ううん。　鈴愛さんと。
だってお母さんが電話してくるくらい。
カーテン屋さん　どこかって聞かれたんだよ。
何　その　うれしそうな言い方。
だって　清　やきもちやいてるから。
こんな事は　めったにないから楽しんでおく。
君　意地悪だね。
こうしてやる。　ギュ～ッ。
大丈夫？　苦しくない？
息できなくない？
このまま死んでもいい…　なんて。
♪～
♪～
あら…。
♪～
（鈴愛）出来た～！
（秋風）おお　いいじゃないか。
（藤堂）鈴愛ちゃん　絶好調。お母さん来てると違うね。
ちっが～う！　デートや。（裕子）え？
デート。・すいませ～ん！すみません。（菱本）はい。
（菱本）あら　お母様。
何か　ピンポン押すのも気が引けて。
お母ちゃん　どうした？
あっ　お母さん。あっ　いいんですよ　お母ちゃんで。
これね　皆さんで　おやつにでも。どうぞ。
あっ　じゃあ　そちらに。
あっ！
台所にね　土鍋があったの。これは　いいと思って。
この子が送ってやったお米全然　食べてなくて。
岐阜のハツシモっていうお米おいしいんですよ。
あっ　お仕事中　邪魔やったかね？
とんでもないです。
皆さん　鈴愛さんのお母様から差し入れです。
おいしそうなお握り！
お～。　おいしそうですね。
ああ　先生　お一つ　どうぞ。
では　失礼して。
うん。
うまい！
お茶をいれましょう。よかったら　お母様もご一緒に。
あっ　いえいえ。私は　やる事がたくさん。
うん…。
・℡ん？
あ～　はいはい　はいはい。忙しい忙しい…。
はい　つくし食堂…あっ　秋風ハウスでございます。
（宇太郎）え？　お前　大丈夫か？
何や　ウーちゃんか。
（晴）よし　これで一番目立つ。
（ノック）
（晴）早かったね。　あら！
おばさん　これ　ボクテと私から。
何やろ…。
（裕子）イタリアンのランチのコースのチケットなんです。
ええ！？
お握り　すごくおいしかったです。（晴）ああ。
それに　おばさん　台所とかきれいにして下さって。お礼です。そんな…。
（裕子）おいしいらしいです　そこ。
しばらくいらっしゃるんですよね？
時間の合う時鈴愛ちゃんと２人で。　２枚…。
ありがと。
あっ　ごめんね。
おばさん　年取ると涙腺弱なって…。
お握り　私もすっごくおいしかったです！
関係ない話ですけど私　母と　うまくいってなくって再婚したんですよね　うちの母。
新しい父が来てからはあんまり…。
（藤堂）僕も　そうなんです。
ほら　僕って　こんなんだからちょっと　親は恥ずかしいっていうか…。
そんな事ないよ。　いい子やない。
だから　その　何て言うか…私たちからの　お礼です！です！
ありがと。大事に使わせてもらいます。
えっ　明日　帰るの？　もうちょっと長くおると思っとった。
うん　そのつもりやったけど昼間におとうちゃんから電話があってあさってに大口の仕出しが入ったって。
おかあちゃんおらんとちょっと厳しいかな。
仕出し…。今　仕出しもやっとるの？　うち？
うん。　まあ注文が入った時だけやけどな。
まあ　食堂だけでは　なかなかね。
あっ　そんな事は　よくって。…で　これ。
新幹線乗る前にあんたと行けたらいいと思って。
仕事　忙しいかね？
あ…　明日は…　うん。
＜実は鈴愛　明日はお休みでした。しかし　先約がありました。それは正人君との２度目のデート。着る服も　履く靴も　持つバッグも靴下さえももう決まっていました＞
ん？　どうした？
うん…。