この前の水曜日の夜に近所を家に向かって歩いているときに、Ipodで音楽を聴いていました。
Ipod shuffleをshuffleで聴いているので何が流れるか分からないのだけど、椎名林檎の歌が流れてきました。最近、椎名林檎が気になる存在になっていて時々聴いているのですが、このとき流れた曲が気に入って歌詞を調べました。
僕が歌を気に入る時は、まず曲から入りつつ、曲が気に入ると歌詞を全部調べてみる、みたいな流れが多いです。
で、そのとき気になった曲が『丸ノ内サディスティック』って曲です。家に帰って、検索して歌詞を書き写してみたんですが、あまりよく意味が分からないので、色々調べてみました。
これから書くのは、その調べたもののメモのようなものです。
まずは、歌詞
報酬は入社後並行線で
東京は愛せど何にも無い
リッケン620頂戴
19万も持って居ない 御茶の水
マーシャルの匂いで飛んじゃって大変さ
毎晩絶頂に達して居るだけ
ラット1つを商売道具にしているさ
そしたらベンジーが肺に映ってトリップ
最近は銀座で警官ごっこ
国境は越えても盛者必衰
領収書を書いて頂戴
税理士なんてついて居ない 後楽園
将来僧に成って結婚して欲しい
毎晩寝具で遊戯するだけ
ピザ屋の彼女になってみたい
そしたらベンジー あたしをグレッチで殴って
青 噛んで熟って頂戴
終電で帰るってば 池袋
マーシャルの匂いで飛んじゃって大変さ
毎晩絶頂に達して居るだけ
ラット1つを商売道具にしているさ
そしたらベンジーが肺に映ってトリップ
将来僧に成って結婚して欲しい
毎晩寝具で遊戯するだけ
ピザ屋の彼女になってみたい
そしたらベンジー あたしをグレッチで殴って
これが歌詞なんですが、エロティックな香りをプンプン感じながら、気になったので色々と調べました。
まずはよく分からない用語から
リッケン620 … エレキ・ギターのメーカー、またギターの名前。Rickenbacker620。リッケンバッカーの620のモデル
マーシャル … Marshall。ギター・アンプのメーカー名
ラット … ギター名。エフェクター。ディストーション、歪み系。
ベンジー … “ブランキー・ジェット・シティ”(最近解散してしまった) のリーダー/ギタリスト/作詞作曲者/ヴォーカリスト浅井健一の愛称(すべて「クイック・ジャパン」特集「拝啓椎名林檎様」中の「椎名林檎大辞典」より)
グレッチ … GRESTH。エレキ・ギターのメーカー名。ベンジー愛用のギターのメーカー
さて、それでは歌詞を始めから読み解いていくと、
不況下、丸の内のOLが歌の主人公(報酬は入社後平行線で)、女は地方出身者(東京は愛せど何も無い)、池袋をターミナル駅とした私鉄沿線のわりと近めのところに住んでいる(終電で帰るってば 池袋)。
女にとって東京は喧噪にあふれ淋しさを紛らわす街に一見して思えたが、実質は喧噪しかなく、それを取り払うと空虚しかなくなる街であると感じている。その街の中で、どこか投げやりな気分で生きている。
御茶ノ水―後楽園―池袋の駅名列挙により、女は丸の内線を使って通勤していると判断される。
リッケンを買おうと御茶ノ水に行ったけど19万も持ってねーよ。御茶ノ水は、楽器屋が多いのです。
女はロック狂で、とりわけブランキーの浅井のことが狂信的に好きである。女には友達も恋人もなく、会社勤務ののちはただアパートに帰宅してヘッドホンでブランキーを聴くのみ(毎晩絶頂に達して居るだけ)。
女は、会社での仕事をぜんぜん面白いと思っていない(ラット1つを商売道具にしているさ)。「椎名林檎大辞典」には「ラット」はギター名、そして林檎を特集していた同人誌名との記載も見られるが、これは同じ「鼠」の意で、パソコンの「マウス」から「ラット」へと語の転用が試みられたとも考えられる。
つまり、女は上司から言いつけられた社内文章などをパソコンで文書化するなど、単調で退屈な作業しか会社で行っていない。女はパソコンで文書をつくりながら、“アタマのなかで”ブランキー=浅井の曲を再生していた。そしたらイッてしまった。(そしたらベンジーが肺に映ってトリップ)
なぜ「肺に映る」のか。たぶん女は幼少期に肺を病んだ経験がある。その体の一番弱い部分がトリップの棲処となる。(ちなみに椎名林檎は内臓変形の既往症があり、幼児期に手術経験がある)。
(最近は銀座で警官ごっこ/国境は越えても盛者必衰)が、全体解釈のカギとなる。
「警官ごっこ」とは婦人警官のコスプレを意味し、そういうコスプレ・パブ店が銀座にあって、女はそこでアルバイトするという二重生活を始めたことを意味していないか(銀座は不況でそこまで「落ちた」のだ)。そうすると、以後の歌詞の辻褄が上手く想像できる。(国境は越えても盛者必衰)は「フィリピンや南米からの出稼ぎの女が店にたくさんいて、“売春”に従事している以上、みな一時的にカネ回りがいいが、やがては身を持ち崩してゆくだろう」という意味にとれる。
尚、盛者必衰は、前曲「歌舞伎町の女王」の「一度栄し者でも必ずや衰えゆく」から引き継がれた厭世的主題で、これが必ず「売春」に当てられることから椎名林檎の「売春」観が透けて見える。
このパブは税理士なんて雇っておらず、それほど楽に経営しているわけではない(税理士なんて就いていない)。店がホステスたちに終電で最寄のターミナル駅まで電車で帰るように強制している。その後はタクシーを拾ってもよいので、深夜タクシーの運転手に領収書を書いてもらって家へと帰る(領収書を書いて頂戴)。
(将来僧になって結婚してほしい)は、ベンジーに向けられた言葉ではないだろうか。
(毎晩寝具で遊戯するだけ)ベンジーのことを考えながら、毎晩、独り寝の夜に淋しさから自慰するという意味だと思う。寝具という音は、「シングル」と掛けられているのだろう。
(ピザ屋の彼女になってみたい)
ピザ屋の彼女は、 ブランキージェットシティの曲で『ピンクの若いブタ』って死ぬほどカッコ良い曲がありますが、その中に『ピザ屋の彼女』という歌詞があります。この曲が出た少し後に、林檎はこの曲を出しています。
椎名林檎さんの『罪と罰』にベンジーはギター参加してます。林檎は罪と罰のギター音だけ入って無いデモテープを持っていき、これに好きな様にギターを入れて下さいって押しかけたことがあるくらい、とにかくベンジーが好きなのです。ベンジーが死ぬほど好きなのです。どうやらこの『丸ノ内サディスティック』という曲の核心は、このへんにあるような気がします。ベンジーに対する好きな気持ちを込めまくった曲、そういってもいいのかもしれない。とにかく彼はかっこよすぎます。ちなみに浅井氏のシングル『危険すぎる』に林檎はコーラス参加しています。
ブランキーの、というかベンジーの詞は、ブランキー氏が市長を務めるJET CITYという一つの街での出来事とされています。「ピザ屋の彼女」というのもJET CITYの住人です。つまり、ベンジーの描く世界(ブランキージェットシティという街)の住人になりたいという憧れ。
ちなみに他の住人には「不良少年」「いかれたロマンチスト」「かわいい女の子」「アラスカ帰りのチェインソー」「血まみれのバカ」「ドブネズミの死骸」などがいます。
彼の書く全ての詩、彼の描く世界の物語や登場人物について言っているので、全部関連性が在ります。だからBJCもシャーベッツもユダもソロも全曲聴いて全部の歌詞を頭に入れないと(入れると言うか、彼のかっこよさや描く世界をカッコいいと理解できるというか胸にくるというか、そうならないと)林檎の言ってる本当の意味も完全に理解するには至らないようです。
それにプラスして、ピザ屋で働いている女に対するイメージ、バカで明るい女になりたいという隠喩があるのかもしれない。当時、インタビュー記事か何かで、椎名林檎さん本人が(ピザ屋の彼女になりたい)という歌詞の意を訊かれたときに、「あばずれになりたい」と答えている。きっと林檎さん本人は、「自意識」がそれを邪魔してしまうタイプの人なのでしょう。
(そしたらベンジー、あたしをグレッチで殴って)ベンジーのギターで殴られたい。殴られたい程好き、そんだけ好きなのよという露骨な浅井健一へのラブレター。林檎の浅井に対してだけのマゾ気質が窺える(たぶんその他の歌からいって通常の彼女はサド気質)。
(青 噛んで熟って頂戴 終電で帰るってば池袋)
もちろん、青姦[※野っ原でセックスすること]でイッて頂戴のことだけど、相手が誰なのか。ここではもうベンジーではないと思う。終電で帰るってばって言ってるから。
ようはsexだけの関係の人、あるいは客に対する言葉だろう。
セリフにするとこんな感じでしょう。
「青姦でいいからさっさと射精しろ!終電で帰るから」
あまりに露骨なので表記を置き換えたということだが、その置き換えによりフレーズは二重の意味となった。「青」は性熟していない林檎自身、よって(青 噛んで)は「その青いあたしを噛んで」と取れる。(熟って)には相手の男が性熟しているという意が入りこんでいるようだ。
以上。実戦サブカルチャー講義●椎名林檎「無罪モラトリアム」分析補遺より 阿部嘉昭
とまあ、こんな感じのようです。自分が考えたというよりは、ほとんどネットのどこかで誰かが何かしら書いていたことをパクってきて、これはこの解釈が正しいんじゃないかな、とか、そんな感じで編集し直しただけです。なので、色々と自分の考えではないところが含まれています。
例えば、『ピンクの若いブタ』が滅茶苦茶カッコイイ曲だと言っているのは僕ではありません。
他にも調べて分かったことを少し。
この曲は、最初英語の歌詞で作られていた「A NEW WAY TO FLY」という歌の日本語版です。その英語の発音から想定される日本語を当てはめることによって、今の歌詞が作られたようです。つまり空耳アワーみたいなものです。
ところで、椎名林檎って在日って本当?あと椎名林檎の音楽スタイルって、ギターをもってちょっとなげやりに歌うフォーナ・アップルとかいう外人さんのパクリとの噂もあるね。芸名の由来もフォーナ=椎名、アップル=林檎(笑)
曲が発売中止になったことがあるようです。「アルバムのとある曲の中にヒトラーという言葉があったんです。彼女はシングルのジャケットに登場した車にヒトラーと名をつけたこともあるんですが、今回、歌詞にまでそのフレーズが出てきたため、会社の上層部が修正を判断したんです」
思ったより、長くなりました。
椎名林檎さんの印象がだいぶ変わりました。とてもチャーミングで可愛い人ですね。こういう歌を作って歌いたくなる気持ち、分かる気がします。
Ipod shuffleをshuffleで聴いているので何が流れるか分からないのだけど、椎名林檎の歌が流れてきました。最近、椎名林檎が気になる存在になっていて時々聴いているのですが、このとき流れた曲が気に入って歌詞を調べました。
僕が歌を気に入る時は、まず曲から入りつつ、曲が気に入ると歌詞を全部調べてみる、みたいな流れが多いです。
で、そのとき気になった曲が『丸ノ内サディスティック』って曲です。家に帰って、検索して歌詞を書き写してみたんですが、あまりよく意味が分からないので、色々調べてみました。
これから書くのは、その調べたもののメモのようなものです。
まずは、歌詞
報酬は入社後並行線で
東京は愛せど何にも無い
リッケン620頂戴
19万も持って居ない 御茶の水
マーシャルの匂いで飛んじゃって大変さ
毎晩絶頂に達して居るだけ
ラット1つを商売道具にしているさ
そしたらベンジーが肺に映ってトリップ
最近は銀座で警官ごっこ
国境は越えても盛者必衰
領収書を書いて頂戴
税理士なんてついて居ない 後楽園
将来僧に成って結婚して欲しい
毎晩寝具で遊戯するだけ
ピザ屋の彼女になってみたい
そしたらベンジー あたしをグレッチで殴って
青 噛んで熟って頂戴
終電で帰るってば 池袋
マーシャルの匂いで飛んじゃって大変さ
毎晩絶頂に達して居るだけ
ラット1つを商売道具にしているさ
そしたらベンジーが肺に映ってトリップ
将来僧に成って結婚して欲しい
毎晩寝具で遊戯するだけ
ピザ屋の彼女になってみたい
そしたらベンジー あたしをグレッチで殴って
これが歌詞なんですが、エロティックな香りをプンプン感じながら、気になったので色々と調べました。
まずはよく分からない用語から
リッケン620 … エレキ・ギターのメーカー、またギターの名前。Rickenbacker620。リッケンバッカーの620のモデル
マーシャル … Marshall。ギター・アンプのメーカー名
ラット … ギター名。エフェクター。ディストーション、歪み系。
ベンジー … “ブランキー・ジェット・シティ”(最近解散してしまった) のリーダー/ギタリスト/作詞作曲者/ヴォーカリスト浅井健一の愛称(すべて「クイック・ジャパン」特集「拝啓椎名林檎様」中の「椎名林檎大辞典」より)
グレッチ … GRESTH。エレキ・ギターのメーカー名。ベンジー愛用のギターのメーカー
さて、それでは歌詞を始めから読み解いていくと、
不況下、丸の内のOLが歌の主人公(報酬は入社後平行線で)、女は地方出身者(東京は愛せど何も無い)、池袋をターミナル駅とした私鉄沿線のわりと近めのところに住んでいる(終電で帰るってば 池袋)。
女にとって東京は喧噪にあふれ淋しさを紛らわす街に一見して思えたが、実質は喧噪しかなく、それを取り払うと空虚しかなくなる街であると感じている。その街の中で、どこか投げやりな気分で生きている。
御茶ノ水―後楽園―池袋の駅名列挙により、女は丸の内線を使って通勤していると判断される。
リッケンを買おうと御茶ノ水に行ったけど19万も持ってねーよ。御茶ノ水は、楽器屋が多いのです。
女はロック狂で、とりわけブランキーの浅井のことが狂信的に好きである。女には友達も恋人もなく、会社勤務ののちはただアパートに帰宅してヘッドホンでブランキーを聴くのみ(毎晩絶頂に達して居るだけ)。
女は、会社での仕事をぜんぜん面白いと思っていない(ラット1つを商売道具にしているさ)。「椎名林檎大辞典」には「ラット」はギター名、そして林檎を特集していた同人誌名との記載も見られるが、これは同じ「鼠」の意で、パソコンの「マウス」から「ラット」へと語の転用が試みられたとも考えられる。
つまり、女は上司から言いつけられた社内文章などをパソコンで文書化するなど、単調で退屈な作業しか会社で行っていない。女はパソコンで文書をつくりながら、“アタマのなかで”ブランキー=浅井の曲を再生していた。そしたらイッてしまった。(そしたらベンジーが肺に映ってトリップ)
なぜ「肺に映る」のか。たぶん女は幼少期に肺を病んだ経験がある。その体の一番弱い部分がトリップの棲処となる。(ちなみに椎名林檎は内臓変形の既往症があり、幼児期に手術経験がある)。
(最近は銀座で警官ごっこ/国境は越えても盛者必衰)が、全体解釈のカギとなる。
「警官ごっこ」とは婦人警官のコスプレを意味し、そういうコスプレ・パブ店が銀座にあって、女はそこでアルバイトするという二重生活を始めたことを意味していないか(銀座は不況でそこまで「落ちた」のだ)。そうすると、以後の歌詞の辻褄が上手く想像できる。(国境は越えても盛者必衰)は「フィリピンや南米からの出稼ぎの女が店にたくさんいて、“売春”に従事している以上、みな一時的にカネ回りがいいが、やがては身を持ち崩してゆくだろう」という意味にとれる。
尚、盛者必衰は、前曲「歌舞伎町の女王」の「一度栄し者でも必ずや衰えゆく」から引き継がれた厭世的主題で、これが必ず「売春」に当てられることから椎名林檎の「売春」観が透けて見える。
このパブは税理士なんて雇っておらず、それほど楽に経営しているわけではない(税理士なんて就いていない)。店がホステスたちに終電で最寄のターミナル駅まで電車で帰るように強制している。その後はタクシーを拾ってもよいので、深夜タクシーの運転手に領収書を書いてもらって家へと帰る(領収書を書いて頂戴)。
(将来僧になって結婚してほしい)は、ベンジーに向けられた言葉ではないだろうか。
(毎晩寝具で遊戯するだけ)ベンジーのことを考えながら、毎晩、独り寝の夜に淋しさから自慰するという意味だと思う。寝具という音は、「シングル」と掛けられているのだろう。
(ピザ屋の彼女になってみたい)
ピザ屋の彼女は、 ブランキージェットシティの曲で『ピンクの若いブタ』って死ぬほどカッコ良い曲がありますが、その中に『ピザ屋の彼女』という歌詞があります。この曲が出た少し後に、林檎はこの曲を出しています。
椎名林檎さんの『罪と罰』にベンジーはギター参加してます。林檎は罪と罰のギター音だけ入って無いデモテープを持っていき、これに好きな様にギターを入れて下さいって押しかけたことがあるくらい、とにかくベンジーが好きなのです。ベンジーが死ぬほど好きなのです。どうやらこの『丸ノ内サディスティック』という曲の核心は、このへんにあるような気がします。ベンジーに対する好きな気持ちを込めまくった曲、そういってもいいのかもしれない。とにかく彼はかっこよすぎます。ちなみに浅井氏のシングル『危険すぎる』に林檎はコーラス参加しています。
ブランキーの、というかベンジーの詞は、ブランキー氏が市長を務めるJET CITYという一つの街での出来事とされています。「ピザ屋の彼女」というのもJET CITYの住人です。つまり、ベンジーの描く世界(ブランキージェットシティという街)の住人になりたいという憧れ。
ちなみに他の住人には「不良少年」「いかれたロマンチスト」「かわいい女の子」「アラスカ帰りのチェインソー」「血まみれのバカ」「ドブネズミの死骸」などがいます。
彼の書く全ての詩、彼の描く世界の物語や登場人物について言っているので、全部関連性が在ります。だからBJCもシャーベッツもユダもソロも全曲聴いて全部の歌詞を頭に入れないと(入れると言うか、彼のかっこよさや描く世界をカッコいいと理解できるというか胸にくるというか、そうならないと)林檎の言ってる本当の意味も完全に理解するには至らないようです。
それにプラスして、ピザ屋で働いている女に対するイメージ、バカで明るい女になりたいという隠喩があるのかもしれない。当時、インタビュー記事か何かで、椎名林檎さん本人が(ピザ屋の彼女になりたい)という歌詞の意を訊かれたときに、「あばずれになりたい」と答えている。きっと林檎さん本人は、「自意識」がそれを邪魔してしまうタイプの人なのでしょう。
(そしたらベンジー、あたしをグレッチで殴って)ベンジーのギターで殴られたい。殴られたい程好き、そんだけ好きなのよという露骨な浅井健一へのラブレター。林檎の浅井に対してだけのマゾ気質が窺える(たぶんその他の歌からいって通常の彼女はサド気質)。
(青 噛んで熟って頂戴 終電で帰るってば池袋)
もちろん、青姦[※野っ原でセックスすること]でイッて頂戴のことだけど、相手が誰なのか。ここではもうベンジーではないと思う。終電で帰るってばって言ってるから。
ようはsexだけの関係の人、あるいは客に対する言葉だろう。
セリフにするとこんな感じでしょう。
「青姦でいいからさっさと射精しろ!終電で帰るから」
あまりに露骨なので表記を置き換えたということだが、その置き換えによりフレーズは二重の意味となった。「青」は性熟していない林檎自身、よって(青 噛んで)は「その青いあたしを噛んで」と取れる。(熟って)には相手の男が性熟しているという意が入りこんでいるようだ。
以上。実戦サブカルチャー講義●椎名林檎「無罪モラトリアム」分析補遺より 阿部嘉昭
とまあ、こんな感じのようです。自分が考えたというよりは、ほとんどネットのどこかで誰かが何かしら書いていたことをパクってきて、これはこの解釈が正しいんじゃないかな、とか、そんな感じで編集し直しただけです。なので、色々と自分の考えではないところが含まれています。
例えば、『ピンクの若いブタ』が滅茶苦茶カッコイイ曲だと言っているのは僕ではありません。
他にも調べて分かったことを少し。
この曲は、最初英語の歌詞で作られていた「A NEW WAY TO FLY」という歌の日本語版です。その英語の発音から想定される日本語を当てはめることによって、今の歌詞が作られたようです。つまり空耳アワーみたいなものです。
ところで、椎名林檎って在日って本当?あと椎名林檎の音楽スタイルって、ギターをもってちょっとなげやりに歌うフォーナ・アップルとかいう外人さんのパクリとの噂もあるね。芸名の由来もフォーナ=椎名、アップル=林檎(笑)
曲が発売中止になったことがあるようです。「アルバムのとある曲の中にヒトラーという言葉があったんです。彼女はシングルのジャケットに登場した車にヒトラーと名をつけたこともあるんですが、今回、歌詞にまでそのフレーズが出てきたため、会社の上層部が修正を判断したんです」
思ったより、長くなりました。
椎名林檎さんの印象がだいぶ変わりました。とてもチャーミングで可愛い人ですね。こういう歌を作って歌いたくなる気持ち、分かる気がします。
椎名林檎のもう一つ、大好きな歌の歌詞の意味も読み解いてみました。
- 2009.09.20 Sunday
- 音楽・歌・歌詞
- 15:55
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- by チンパン