機種変更時にLINEのトーク履歴を引き継ぎ、元通りに復元する方法【iPhone/Android/PC対応】
2018-03-27 15:20スマホを機種変更した際、LINEのアカウント(友だちや購入スタンプなど)は比較的簡単に引き継いで移行できますが、トーク履歴の引き継ぎにはちょっとコツが必要です。旧端末においてトーク履歴をバックアップした後、新端末でアカウントの引き継ぎとトークの復元を正しくおこなわないと失敗してしまいます。
そこで本記事では、iPhoneおよびAndroidスマホそれぞれで最新のLINEトーク履歴データの移行方法を詳しく解説します。なお、機種変更時のLINEアカウント引き継ぎ方法がわからない場合、まずは特集記事「失敗しない、機種変更時にLINEアカウントを引き継ぎする方法」で一連の手順を把握した上で、トーク履歴のバックアップ・復元作業に臨まれることをおすすめします。
【必読】はじめに
LINEのトーク履歴をフルバックアップして元通り復元する(引き継ぐ)機能は、数年を経て進化してきました。当初、Android版LINEでは個別トークだけなら面倒な移行作業を経てようやく引き継ぎできるにすぎず、iPhone版LINEではiTunesでの暗号化バックアップ・復元を利用する方法(パソコンが必要、またLINEはこの方法を公式に推奨していません)のみでした。
その後iPhone版LINEで、iCloudを利用したトーク履歴の一括バックアップ・復元機能が提供されました。続いてAndroid版LINEでも、Googleドライブを経由したトーク履歴の一括バックアップ・復元機能もサポートされたことで、LINEのトーク履歴引き継ぎはパソコンを使わず、スマホだけでシンプルにおこなえるようになったのです。
AndroidからAndroidに引き継ぐ人は?
本記事では、これまでパソコン(PC)を利用したLINEトーク履歴の引き継ぎ方法を中心に紹介してきましたが、AndroidスマホからAndroidスマホへの機種変更でLINEのトーク履歴を引き継ぎたい場合には、まず後述の章「【PC不要】GoogleドライブやKeepを使ってトーク履歴を引き継ぐには【スマホのみ】」に飛んだ上で、下記の記事をチェックしてみてください。スマホのみでおこなえる、より簡単な方法を解説しています。
【Android】LINEでトーク履歴をGoogleドライブ/Keepにバックアップして引き継ぎ・復元する方法【PC不要】
iPhoneからiPhoneに引き継ぐ人は?
iPhoneからiPhoneへの機種変更でLINEのトーク履歴を引き継ぎたい人は、PC(パソコン)を使ったiTunes経由の方法、またはiCloud経由(iPhoneのみで可能)の方法が用意されています。iTunesを介したPCでの引き継ぎは、本記事の2章を参照してください。それほど難しい手順はありません。
またiCloud経由の方法については、後述の「【PC不要】iCloud経由でトーク履歴を引き継ぐには【スマホのみ】」に加えて、下記の記事を確認してください。PC(iTunes)によるトーク履歴引き継ぎをおこなう場合でも、万一のトーク履歴データ消失に備えたバックアップとして有用です。
【iPhone】LINEのトーク履歴をiCloudバックアップして引き継ぎ・復元する方法【PC不要】
1. AndroidからAndroidへの機種変更(引き継ぎ)の場合
※Android同士の機種変更におけるLINEトーク履歴の引き継ぎは、後述の章「【PC不要】GoogleドライブやKeepを使ってトーク履歴を引き継ぐには【スマホのみ】」をまずは確認してください。以下で紹介する手順は現在でも利用できますが、今では非効率な方法で、スマホのほかにパソコン(Windows PCまたはMac)が必要となります。
それでも、PCを介してLINEトーク履歴を個別に引き継ぎたい場合には、おおまかに下記5つのステップを踏みます。
- 旧端末でトーク履歴のバックアップをとる(アカウント引き継ぎ前)
- バックアップしたトーク履歴ファイルをPC上へ一時的に保存(アカウント引き継ぎ前)
- LINEのアカウントを新端末に引き継ぐ
- バックアップしたトーク履歴ファイルをPCから新しい端末内に設置する
- 新端末でトーク履歴をインポートする
注意したいのは、通信の暗号化機能「Letter Sealing」が適用されたトーク(鍵マークが付いたトーク)に未読メッセージがある場合、引き継ぎ後に一部が復元できなくなることがある点です。予防策としては、機種変更前に大事なトークには未読メッセージを残さないことが重要です。また、必ずLINEアプリのバージョンも最新版へアップデートしておきましょう。
LINEのメッセージ暗号化機能「Letter Sealing」とは、鍵マーク設定や本人確認の方法まとめ
1-1. 旧端末でトーク履歴のバックアップをとる
バックアップは、各トーク(友だち)ごと1トークずつ手動でおこないます。一括バックアップはできず、バックアップしたいトークの分だけ作業が必要となるため、すべてのトークというより、大事なトークに絞って引き継ぐのが現実的かもしれません。
まず、バックアップしたい(引き継いで復元したい)トークの画面を開きます。バックアップして復元できるのは、1対1トークまたはグループトークのみ。グループとして作成されていない「複数人トーク」は対象外となるので要注意です。
トーク画面右上の
ボタンをタップして表示されたメニューから、 をタップします。次の画面で
をタップします。ここでは
を選択する必要があります。バックアップがスタートし、読み込みが始まります。ちなみに、このバックアップにアルバムの写真データやノートの内容は含まれませんが、アカウント引き継ぎ後に相手とのトークからアルバム(写真)やノートを呼び出せるので、気にする必要はありません。
バックアップが完了すると、上掲のようなメッセージが表示されます。これは、旧端末の「LINE_Backup」というフォルダ内に、「LINE_Android-backup-chat1549002377ab.zip」というファイル名のトーク履歴データ(ファイル)がバックアップ保存されたことを示しています。
をタップすると、バックアップファイルをメールに添付して送信(自分用)できますが、ファイルが大きすぎて保存に失敗することもあるため、ここでは にしておきましょう。
ここまでの作業を、引き継ぎたいトークの分だけ繰り返します。
1-2. バックアップファイルをPC上へ移す
バックアップしたファイルは、基本的にスマホのSDカード内に保存されるものの、端末によっては本体の内部ストレージに保存されるケースもあります。そのため、ここではPCにいったんファイルを移すことにより、PC上に一時保存→新端末へ移行する手順をとります。
まず、USBケーブルで旧端末(これまで使っていたスマホ)とPCを接続しましょう。
スマホ内の各フォルダが表示されるので、先ほどの「LINE_Backup」という名前のフォルダを探します(検索しても可)。
フォルダを開くと、「LINE_Android-backup-chat1549002377ab.zip」といった名前のzipファイルが保存されているはずです。これが、先ほどバックアップをとったトークの履歴データです。
このzipファイルをPC上にコピー(ドラッグ)して、一時的にデータを保存(ここではデスクトップに設置)しておきましょう。ファイルが複数(バックアップしたトークの数)ある場合には、すべてのファイルをPCにコピーします。
先にLINEのアカウントを新しい端末に引き継いだ後(下記の特集参照)、PCと新端末を接続し、このトーク履歴ファイルを再び新端末のしかるべきフォルダへ移行することになります。
失敗しない、機種変更時にLINEを引き継ぎする方法【iPhone・Android対応】
1-3. バックアップしたファイルを新端末に設置する
新端末にLINEアカウントが引き継げたら、LINEアプリを開きましょう。
バックアップをとったトークの相手(友だち)をリストから誰か1人選んで、
をタップ。まず、その友だちとの空トークを作成します。トーク画面の右上
ボタンからメニューを開き、 → → → とタップします。この操作により、バックアップしたトーク履歴ファイルを移行して設置すべき「LINE_Backup」フォルダが、初めて新端末の中に作成されるというわけです。
続いて、新端末とPCを接続します。先ほど作成した「LINE_Backup」フォルダを探しましょう。
「LINE_Backup」フォルダには、空トークで作成したバックアップファイル(zip)が保存されているので、最初にこれを削除してください。
その後、PC上に一時保存しておいたトーク履歴のバックアップファイルを、このフォルダ内にすべてコピーして転送します。完了後、USBケーブルを取り外します。
1-4. 新端末でトーク履歴をインポート(復元)する
新端末でLINEアプリを起動します。
復元したい友だちとのトーク画面の右上
ボタンを押し、 と進みます。をタップします。「トーク履歴をインポートしますか?」と尋ねられるので、 をタップ。
インポートが開始され、バックアップデータが読み込まれます。インポート完了後、
をタップしましょう。これでトークが元通りに復元されるはずです。ただし「既読」表示や、アルバムなどに保存していない写真や動画については元に戻りません(サムネイルは復元されます)。
あとは、バックアップをとった友だちのトーク履歴の分だけ、上記と同じインポートの操作を繰り返すことになります。
【PC不要】GoogleドライブやKeepを使ってトーク履歴を引き継ぐには【スマホのみ】
AndroidスマホからAndroidスマホへの機種変更に伴うLINEトーク履歴の引き継ぎは、Googleドライブにトーク履歴を一括バックアップして移行・復元する方法が便利です。なお後述の、LINEのクラウドストレージ「Keep」へのバックアップは、あくまで予備的な手段となります。
【Android】LINEでトーク履歴をGoogleドライブ/Keepにバックアップして引き継ぎ・復元する方法【PC不要】
- 旧端末でGoogleドライブにトーク履歴をバックアップ
- 新端末でLINEのアカウントの引き継ぎをおこなう
- Googleドライブに保存したトーク履歴を復元する
手順は上記のとおりですが、ここではダイジェストで流れを紹介します。※最初にLINEアプリを最新版にアップデートしてください。
旧端末のLINEの
タブで → と進んだら、 を選択。を選択します。Androidスマホ(旧端末)に登録してあるGoogleアカウント(@gmail.com)が表示されるので、これを選択(新端末でも利用するGoogleアカウント)して をタップ。
Googleアカウントが設定されるとすぐにバックアップが始まり、すべてのトーク履歴データが一括でGoogleドライブにバックアップされます。
新端末に機種変更したら、LINEにログインし、アカウントの引き継ぎをおこないます(バックアップしたトーク履歴はその後に復元します)。
アカウント引き継ぎ完了後、LINEの
タブから → → と進み、 をタップします。バックアップした時と同じGoogleアカウントを選んで をタップすれば、トーク履歴がGoogleドライブから復元されます。より詳細な手順については、下記の特集を参照してください。
【Android】LINEでトーク履歴をGoogleドライブ/Keepにバックアップして引き継ぎ・復元する方法【PC不要】
トーク履歴の復元に失敗した(消えた)場合
失敗の原因は大きく4パターンあると考えられます。(1)バックアップしたデータが移行途中で壊れた、(2)トーク履歴ファイルを格納すべきフォルダにきちんとファイルが移行できていない、(3)LINEアプリやOSが最新バージョンになっていない(旧端末・新端末とも)、(4)LINEに権限(アクセス)を許可していないの4つです。
バックアップしたデータが移行途中で壊れた
(1)はバックアップ時の通信環境が悪かった、あるいはトーク履歴のファイルサイズが大きすぎる時などによくみられます。
最新版のLINEアプリにアップデートしてから再度バックアップする、またトーク履歴ファイルのダウンロードを(通信環境のよいところで)やり直すことで上手くいく場合があります。バックアップが正常におこなえておらず、すでにアカウントも引き継ぎ済みで旧端末のLINEが起動できない時は、残念ながらトーク履歴の復元は厳しい状況です。
トーク履歴ファイルを格納すべきフォルダに正しく移行できていない
(2)では、アカウント引き継ぎ済みの新端末において、トーク履歴ファイルを入れるべきフォルダを間違えているケースが多いです。
LINEアプリで復元時に
のメニューをタップしてもバックアップファイルが見つからない、といった症状が代表的。正しいフォルダにトーク履歴ファイルが入っているか、再度確認してみましょう。LINEアプリやOSが最新バージョンになっていない
(3)が最も多いエラーかもしれません。旧端末のLINEをアップデートして再度トーク履歴のバックアップを取得できれば、作業をやり直すことで復元が可能になる見込みがあります。
しかし通常は、すでに旧端末のLINEが使えなくなっている(初期化されている)場合が多いため、現実的には難しいといえそうです。
LINEアプリに端末の各機能へのアクセス許可をしていない
(4)は、筆者がLINEのトーク履歴を復元できなくなった時のケースです。LINEを新端末にインストールして起動する際、端末機能へのアクセス許可の確認が表示されますが、これに対してはすべて許可してください。
筆者のケースでは、このアクセス(権限)許可の一部を許可していなかったため、バックアップからトーク履歴データを復元できませんでした(エラーが表示される)。すべてを許可した結果、無事復元が可能になったのです。
2. iPhoneからiPhoneへの機種変更(引き継ぎ)の場合
iPhone版LINEは、iTunesで暗号化バックアップ・復元をおこなうことにより、LINEのトーク履歴の引き継ぎ(復元)をすることができます(作業にはPCが必要です)。同時にアカウントの引き継ぎもおこなえますが、機種変更後の新iPhoneでiTunesから復元後にLINEアプリを起動すると、「本人確認」が求められるようになっています。
この本人確認ステップでは、メールアドレスとパスワードの入力、2段階認証(アカウント引き継ぎ設定)、電話番号認証(またはFacebookログイン)が求められるため、旧端末で事前にこれらの設定を済ませておかねばなりません。その上で、iTunesによる暗号化バックアップを始めますが、この方法でLINEを引き継ぐことについては、過去LINE公式ブログでも自己責任でおこなうよう注意喚起されていました。
つまり、iTunesを介したPCでの引き継ぎは、LINEだけでなくiPhoneのすべてのデータを移行できる便利な方法である反面、基本的にはメインの方法ではないという位置付け。万一のトーク履歴消失に備えるためにも、後述する「iCloudへのトーク履歴バックアップ」をあらかじめおこなっておくと安心です。これは、パソコンがなくてiPhoneのみでトーク履歴を引き継ぎたい人にも有用な方法です。
※引き継ぎ作業の前に、必ず旧iPhoneのiOSを最新版にアップデートし、さらにLINEアプリを最新バージョンにアップデートておいてください(トークを復元できなくなる可能性あり)。
2-1. 旧iPhoneでメールアドレス登録・アカウント引き継ぎ設定をする
まず、LINEでのメールアドレス(およびパスワード)登録が必須の準備になります。未設定の人は、下記の特集を参照してメールアドレス登録をしてください。
LINEでメールアドレスを新規登録・確認・変更・登録解除(削除)する方法
さらに、機種変更前の旧iPhoneのLINEアプリで
タブから → と進み、「アカウントを引き継ぐ」の項目をオンにします。また、iCloudにトーク履歴をバックアップしておくと安心です(手順は下記の特集を参照)。【iPhone】LINEのトーク履歴をiCloudにバックアップして引き継ぎ/復元する方法と注意点【PC不要】
もう一つ注意したいのは、通信の暗号化機能「Letter Sealing」が適用されたトーク(鍵マークが付いたトーク)に未読メッセージがある場合、引き継ぎ後に一部が復元できなくなることがある点。予防策としては、機種変更前に大事なトークには未読メッセージを残さないことが重要です。
LINEのメッセージ暗号化機能「Letter Sealing」とは、鍵マーク設定や本人確認の方法まとめ
2-2. iTunesを最新バージョンにする
この方法では、パソコン(Windows PCまたはMac)においてiTunesの導入が必要となります。iTunesは下記より入手できます。
iTunes - iTunesを今すぐダウンロード - Apple(日本)
すでにiTunesを導入している場合は、最初に「ヘルプ」から
をクリックし、iTunesのバージョンが最新かどうかをチェック。古いバージョンなら更新します。これをおこなわないと、トーク履歴の復元に失敗する可能性があります。3-3. 旧iPhoneとPCを接続する
iPhone(旧端末)とPCをLightningケーブルで接続し、上部にある端末アイコン、または右メニューの
をクリックすると、iPhoneの概要画面が表示されます。右上のほうで、現在のiOSバージョンが確認できます。最新版でない場合は
をクリックし(または画面の指示に従って)、最新バージョンのiOSに更新してください(バージョンが古いと失敗する原因になります)。2-4. iTunesで暗号化バックアップを開始する
続いて、「自動的にバックアップ」の項目において、iCloudでは無料で使える容量が5GBしかないため、バックアップに必要な容量を確保できない可能性があります)。
を選択します(さらに
に必ずチェックを入れます。暗号化パスワードを設定するよう求められるので、任意のパスワードを決めて2回入力し、 をクリック。このパスワードは絶対に忘れないよう、メモをとるなどしておきましょう(復元時に必要です)。パスワード設定後、LINEのトーク履歴を含めたiPhone内の各データの暗号化バックアップが開始されます。自動でバックアップが始まらない場合、「手動でバックアップ/復元」の項目にある
をクリックしましょう。容量にもよりますが、所要時間は30~90分程度をみておきましょう。バックアップ完了まで、絶対にLightningケーブルを抜かないようにします。
途中このような画面が表示されたら、
をクリック。アプリを復元するのに必要なバックアップを作成します。
バックアップが完了したら、iTunesのメニューにある
から を開いて、 をクリックします。「デバイスのバックアップ」の欄にバックアップした端末と日時が表示され、きちんと完了しているかどうかが確認できます。確認後、旧iPhoneをPCから取り外しましょう。
2-5. 新しいiPhoneにバックアップデータを復元する
新しいiPhoneを起動したら、iOS設定アシスタントに従って言語やパスコードの設定、SIMの挿入などをおこない、iPhoneをアクティベーションします。
「iPhoneを設定」という画面が表示されたら、
を選択します。iPhoneの画面にiTunesに接続するよう指示が出るので、LightningケーブルでiPhoneをPCに接続しましょう。自動的にiTunesが起動します(起動しない場合は手動で立ち上げてください)。
新しいiPhoneが認識されて表示されるので、
を選択した上で、項目の中から先ほどバックアップしたデータを選んで をクリック。「iPhoneソフトウェア使用許諾契約」の画面が表示されます。契約を読んで、同意欄にチェックを入れて
をクリックすると、バックアップ時に設定した暗号化パスワードを尋ねられます。パスワードを入力して、
をクリックします。データの転送(復元)が開始されます。
復元が完了するまで待ちましょう(完了後、iPhoneに「アップデートが完了しました」という画面が表示されます)。
まれに、上の画面のようなパスコードエラーが表示されることがありますが、iPhone側でパスコードを入力すれば問題ないケースがほとんどです。
を選択し、iPhoneの設定に進みましょう。
iPhoneでiOS設定アシスタントに従って、Apple IDなどを設定します。「ようこそiPhoneへ」の画面で
をタップすると、ホーム画面が表示されます。写真や動画、アプリなどがiTunesから順次転送されます。ファイルの転送サイズによりますが、転送が完了するまで20~30分程度かかることがあります。
iTunesによるバックアップと復元のより詳細な手順は、下記の特集でも紹介しています。
新iPhoneへの機種変更時にデータ移行する方法まとめ──iTunes/iCloudバックアップ・復元や、AndroidスマホからiPhoneへ引き継ぐアプリ「Move to iOS」の使い方も
2-6. 新しいiPhoneのLINEで本人確認、2段階認証、電話番号認証をおこなう
転送完了後にLINEアプリを起動すると、本人確認をおこなう画面が表示されます。
をタップ。本人確認のため、登録したメールアドレスとパスワードを入力します。
続いて、2段階認証の画面に遷移します。
事前にアカウント引き継ぎ設定を済ませている場合は、そのまま
をタップ。設定していなければ、旧iPhoneのLINEで タブから → と進んで をオンにしてから、新iPhoneのLINEで をタップして進みましょう。旧iPhoneが使えず、
タップ後も先に進めない場合は、新iPhoneで をタップします。電話番号宛てのSMSで4ケタの認証コードを受け取り、それを入力することでも通過できます。2段階認証ステップを通過すると、今度は電話番号による認証が求められます。
をタップ後、新iPhoneの電話番号を入力して、SMS等で認証番号を取得します。※Facebook連携のみでアカウントを引き継ぐ場合は、
をタップし、LINEに紐付いているFacebookアカウントでログインしてください。受け取った4ケタの認証番号を入力し、
をタップします。SMSが受け取れない場合は、通話による認証も可能です。
この時点で、旧iPhoneのLINEが使えなくなります。
をタップすると、旧iPhoneのLINEが初期化されます。
新iPhoneでは、トーク履歴を含めてほぼ同じ状態のLINEが復元されるはずです。ただし、スタンプや着せかえは、
タブの → → などから再ダウンロードしてください。トーク履歴の引き継ぎに失敗してしまった場合は、後述の章も参照してください。
トーク履歴の復元に失敗した場合
筆者が経験した失敗パターンでは、LINEを起動した際にログイン画面が表示されました。メールアドレスとパスワードを入力し、アカウント引き継ぎには成功したものの、トーク履歴は復元されなかったのです。
実際、このように復元がうまくいかないケースは結構あるようです(おそらく、これが自己責任たる所以でしょう)。ただ、トーク履歴の復元に失敗してもiCloudバックアップさえ残っていれば、いったんLINEをアンインストール後、ログインし直すことで、トーク履歴をiCloudから復元できる可能性があります(iCloudバックアップの詳細は後述します)。
LINEの機種変更で「失敗」「引き継ぎできない」時の対処法まとめ──パスワード・メールアドレス忘れ、電話番号エラー、2段階認証、トーク履歴など
旧iPhoneは使わないのなら初期化するか管理を徹底しよう
ご存知のように、タレント・ベッキーと「ゲスの極み乙女。」川谷絵音のLINEトーク画面が流出したとされる問題。ほぼ同じように使えてしまうよう複製したiPhoneが原因という説が有力で、「クローンiPhone」「LINE監視」などがバズワードになりました。
これは、古いiPhoneの暗号化バックアップを元に新しいiPhoneを復元した状態を指しており、本記事で紹介している手順で引き継ぎをおこなえば、旧iPhoneはまさに「クローンiPhone」と呼ばれる状態になります。以前はそれら複数端末から、同一アカウントでLINEを利用できてしまっていたのです。
ヤバい、「クローンiPhoneでLINE監視」の現実──あなたはプライバシーを守れるか?
機種変更後、放置した旧iPhoneを第三者に使われれば、まさに「LINE監視」も実現されてしまう危険性があったのですが、LINEのバージョンアップによってiPhone複数台による同時アクセスはできなくなりました。
ただLINEで対策が講じられたとはいえ、こうした事態を避けるには、少なくとも旧iPhoneにパスコードをかけておく、あるいは旧iPhoneは初期化するといった作業は必要でしょう。
iPhoneを初期化する方法、譲渡や下取り・売るときに知っておきたい手順
iPhoneでパスコードを設定する方法
【PC不要】iCloud経由でトーク履歴を引き継ぐには【スマホのみ】
PCがない(スマホしか持っていない)けれどトーク履歴を引き継ぎたい、あるいはiTunesでの引き継ぎに失敗した時に備えてトーク履歴をバックアップしておきたいという場合は、iCloud経由でLINEのトーク履歴を引き継いで復元する機能を利用しましょう。
【iPhone】LINEのトーク履歴をiCloudにバックアップして引き継ぎ/復元する方法と注意点【PC不要】
大前提として、事前に新旧ともiPhoneのiOSを最新版にアップデートしておきましょう(トークを復元できなくなる可能性あり)。ここでは、ダイジェストで流れを紹介しますが、具体的な手順は以下のとおり。
- 旧iPhoneでiCloud Driveをオンにする
- LINEのトーク履歴をiCloudにバックアップする
- 新iPhoneでLINEにログイン後、iCloudからトーク履歴を復元する
iCloudと接続されている状態で旧端末のLINEアプリを開いて、
タブから → → と進みます。をタップし、iCloudへのトーク履歴バックアップを開始。自動的にトーク履歴データの圧縮・アップロードがおこなわれます。
表示が「バックアップ完了」となればOKで、すべてのトーク履歴を一括でバックアップ可能です。
あとは新端末において、LINEログイン(アカウント引き継ぎ)の作業を進めます(この時、新iPhoneで先にiCloudに接続しておきます)。
LINEのアカウント引き継ぎ時の認証番号入力(本人確認)を済ませた段階で、トーク履歴の復元をおこなう画面が表示されるはずです(このステップでしかトーク履歴の復元はできません)。
をタップすれば、ほどなくトーク履歴の復元が完了します。詳しい手順は下記の特集を参照。
【iPhone】LINEのトーク履歴をiCloudにバックアップして引き継ぎ/復元する方法と注意点【PC不要】
3. iPhoneからAndroidへ、AndroidからiPhoneへの機種変更(引き継ぎ)の場合
iOSとAndroidの間の異なるOSをまたぐ機種変更では、残念ながらLINEのトーク履歴をそのまま引き継いで復元することはできません。
そのため、トーク履歴を残す手段は、旧端末でテキスト形式のファイルとして保存するほか、そのファイルをメールに添付して転送したり、EvernoteやDropbox等に保存しておくといった方法に限られます。
3-1. テキストベースのトーク履歴をメールに添付
ここでは、iPhone版LINEを例に手順を紹介します。まず、履歴を保存したいトークを選んで開きます。
トーク画面右上にある
ボタンからメニューを表示させ、 をタップしましょう。をタップすると、iOSの共有メニューが表示されます。
ここでは
を選んでみます。すると、iPhoneのメール作成画面に移行します。トーク履歴のテキストファイルが添付された状態です。
ファイルを送りたいメールアドレスを入力して送信(または下書き保存)すれば、トーク履歴の保存は完了します。
3-2. Evernote等にテキストベースのトーク履歴を保存する
また、Evernoteのようなアプリにトーク履歴を保存するのも便利です。ここでは、Android版LINEを例に紹介します。
トーク画面右上にある
ボタンからメニューを表示させ、 をタップ。→ の順にタップします。
ここでは、表示される共有アプリとして、
を選んでみます。すると、Evernoteのノートにテキストファイルが添付される形で保存されます。
添付ファイルの
ボタンをタップし、 を選択してトーク履歴を閲覧できます。トーク履歴は、テキストビューアを通じて確認することになります(ここではHTMLビューアを利用しています)。
このように、テキストベースのトーク履歴が保存できます。スタンプや写真などの保存や閲覧はおこなえません。
3-3. LINEのキープ機能を使って、大事なメッセージだけバックアップ
トーク履歴をまるごと残すという方法には向きませんが、LINEのKeep(キープ)機能を活用して、大事なメッセージを単体でLINEのクラウド上にバックアップ保存することもできます。
この方法のメリットは、機種変更してLINEを引き継いだ後もすぐに新端末のLINEからそのデータを参照できること。また、手順も非常に簡単であること。反対にデメリットは、テキスト形式でしか保存できず、誰からのメッセージであるかがデフォルトで明示されない点です。
手順
友達とのトークで、保存したいメッセージを長押しして表示されるメニューから、
(Androidでは )をタップするだけ。メッセージの複数選択も可能です。保存したメッセージは、新端末のLINEからも簡単に確認できます。友だちリストから自分のプロフィールのポップアップを開き、
をタップしてアクセスします。メッセージは上掲のような形式でバックアップされています。メッセージ自体は編集可能なので、誰からのメッセージなのかを加筆しておくなどすると、わかりやすいかもしれません。
LINEのKeep(キープ)機能の使い方:写真や動画、ファイルなどをLINE内に保存できるストレージ
このほか、古典的ではありますが、大事なトーク部分のスクリーンショットを撮影し、端末やクラウドストレージへ保存しておく手もあります。
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