グーグル公式SEO情報リソース9種まとめ【SEO記事10本まとめ】
信頼できるSEOの情報はどこにある? その答の1つが、グーグルの公式情報だ。そうしたSEOに役立つ情報を調べたり質問したりできるSEO関連のグーグル公式情報を9種類、まとめて紹介する。
ほかにも、rel="canonical"のJavaScriptによる動的生成の注意点、グーグル検索クエリ15%の秘密、ダイナミックレンダリング、「.app」ドメイン名、HTTPS率などなど、SEOに役立つ情報を今週もまとめてお届けする。
今週のピックアップ
グーグル公式SEO情報リソース9種まとめ
有効に活用してSEO力アップ (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ) 国内情報
サイト管理に役立つ情報リソースを、グーグルはオンラインで数多く公開している。とは言うものの、その数が多く一か所にまとまっているわけでもないので、欲しい情報にたどり着くのが難しいこともある。
そこで、というわけでもないのかもしれないが、公式ブログがサポートリソースをまとめて紹介する記事を公開してくれた。
紹介されているものを列挙する。
ウェブの基礎 ―― 最新のオープンウェブ標準を活用してウェブサイトを構築するための技術的なガイダンス
Google 検索デベロッパー向けドキュメント ―― Google がどのような方法でウェブサイトをクロールし、インデックスに登録するのかを解説。サイトを Google 検索に最適化するための公式なガイダンスも含む
Search Console ヘルプセンター ―― Search Console を最大限活用する方法を詳しく説明
検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド ―― Google が推奨するベスト プラクティスに基づいて、SEO の基本について包括的に解説
ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン) ―― Google 検索において、サイトの掲載に悪影響が出ないようにするための基本方針やガイドライン
それぞれの詳細は参照元記事を参照し、実際に訪問して確認してほしい。必要に応じてこれらのリソースを有効に活用すれば、あなたのSEO力がきっとアップするだろう。
また、これらのページをまとめてブックマークしておくと、あとから参照しやすくて良いだろう。
- すべてのWeb担当者 必見!
グーグル検索SEO情報
グーグルはrel="canonical"を生HTMLから取得する(レンダリング後ではなく)
レンダリング後ではない (John Mueller on Twitter) 海外情報
グーグルは、rel="canonical"の情報を最初に取得したHTMLバージョン(生HTML)をもとに処理する(現状では)。JavaScriptやCSSとともにレンダリングした後のページ(DOM)から取得するわけではない。
グーグルのジョン・ミューラー氏はこのようにコメントした。グーグルのイベント「Google I/O」での発表を受けた一連のツイートで明確にしたものだ。
少しわかりづらいかもしれないが、たとえば、
- Webサーバーから送り出す初期のHTMLはテンプレートをもとにしたシンプルなもの
- ブラウザ側でJavaScriptを使って動的にサーバーから追加の情報を取得してHTML内の<head>や<body>の要素を埋めていく
といった処理をしているサイトで重要になる話だ。
JavaScriptを使ってDOMを操作し、レンダリングの結果としてrel="canonical"を挿入することは、技術的に可能だ。Googlebotは適切にレンダリングし、そのrel="canonical"を認識することもできるだろう。
しかしながら、現状ではインデックス処理として使われているのはレンダリング前(サーバーから取得した生のHTML)に記述されているrel="canonical"とのことだ(前出のフローでいう1.の部分)。
そのため、ページの情報をJavaScriptでブラウザに処理させている場合でも、rel="canonical"だけはサーバーから返すHTML内で適切に設定しておく必要がある。
もしHTMLテンプレート自体に手を入れられない場合は、HTTPヘッダーでrel="canonical"を指定する形でも問題ないようだ。
現状でこの挙動が明確にされているのは、rel="canonical"に関してのみだ(hreflangやrel="prev/next"に関する質問も出ているが、回答はない)。
たとえばタグマネージャを使って構造化データをページに追加できる。そうした情報をグーグルはきちんと認識し、リッチリザルトにも有効な構造化データとして利用される。
ところが、rel="canonical"に関して言えば、タグマネージャでの挿入に成功したとしても、グーグルのインデックスには利用されないようだ。
もしかしたら将来にはこの仕様が変わる可能性もある。とは言うものの、レンダリング後の内容をインデックスする仕組みが成熟していない現状では、シンプルな形の実装のほうが無難である例だといえる。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
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【公式情報】毎日グーグルで検索されるクエリの15%はまったく新しいクエリ!
上位表示のチャンスはまだまだたくさん生まれてくる (Google I/O 2018) 海外情報
グーグル検索に関する次のような統計情報を、グーグルのジョン・ミューラー氏が紹介した。
- 数十億のユーザーを検索結果からサイトに毎月送っている
- 数兆の検索を毎年処理している
- 日々のおよそ15%のクエリは、検索されたことがないまったく新しいクエリ
5月8日~10日に米マウンテンビューで開催されたグーグルの技術系イベント「Google I/O」カンファレンスのセッションで登壇したミューラー氏が明かしたものだ。
特に注目したいのは3つ目だろうか。過去に一度も検索されたことがないクエリによる検索が、毎日の検索の15%を占めているとのことだ。
あなたが上位表示を狙えるだろうキーワードが次々と生まれていると考えることはできそうだ。今、この瞬間のユーザーが求めている情報が何なのかを予測することもコンテンツ作りには重要と言える。
検索ボリュームのデータは大切だが、それはあくまでも過去のデータ。「過去よりも、今と未来」という考え方でコンテンツやSEOに取り組むのも、1つの手だろう。
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グーグルが近々導入する「ダイナミック レンダリング」とは?
クローキングには当たらない (Kenichi Suzuki on Twitter) 国内情報
グーグルのジョン・ミューラー氏は、「ダイナミック レンダリング(Dynamic Rendering)」という、検索向けの新しいレンダリングの技術をGoogle I/Oカンファレンスで発表した。
簡単に言うと、ダイナミック レンダリングとは次のような仕組みだ。
- ユーザーがアクセスしてきた場合には、一部もしくは全てのコンテンツをブラウザでレンダリングさせる
- Googlebotがアクセスしてきた場合には、サーバー サイド レンダリングしたコンテンツを返す
ユーザーとGooglebotに異なるコンテンツを返すように見えるので、「クローキングでは?」と一瞬思ってしまうかもしれない。しかし、ブラウザがレンダリングを完了させれば最終的にはGooglebotが見るものと同じコンテンツになる。そのためクローキングには当たらない。
たとえばJavaScriptを多用したサイトで、レンダリング後のコンテンツを確実にGooglebotに認識させることに役立つ。最新のテクノロジーを使っていて、Googlebotのレンダリングに不安を抱えているサイトには有効な機能になりそうだ。
筆者がミューラー氏に尋ねたところ、公式な技術ドキュメントは数週間後を目処に公開する予定とのことだった。正式な発表を待とう。
I/O カンファレンスでのミューラー氏の説明はYouTube動画で視聴できる。
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関係ない動画のサムネイルが検索結果に表示された、どうすればいい?
動画サイトマップかrobots.txtを利用 (John Mueller on Twitter) 海外情報
あなたのサイトのページが、グーグルの検索結果に表示されたとする。それ自体は良いことだ。しかし、そのページにYouTubeなどの動画を埋め込んでいると、その動画のサムネイル画像も検索結果に表示されることがあるようだ。
ページの内容に関連した動画なら問題ないのだが、サイドバーに設置しているプロモーション動画のようにメインのコンテンツとは必ずしも関係しない動画のサムネイルが表示されるケースがある。こうした場合、検索結果のクリック率に悪い影響を与えてしまう。探しているものとは違うとユーザーがみなしてしまうからだ。
そうした状況に困っているサイト管理者が対応策を求めた。
動画のサムネイルを表示させない方法として、ミューラー氏は動画サイトマップの expiration_date
を指定することを勧めた。expiration_date
は動画の有効期間を設定するタグ要素だ。開発者向けサイトに例が載っている。
動画をYouTubeなどではなく自分のサーバーに置いているのならば、動画のクロールをrobots.txtでブロックすることも、サムネイル表示を防ぐ方法としては効き目がありそうだ。
関係しない動画のサムネイルが検索結果に表示されて悩んでいたとしたら、ここで紹介した2つの方法のどちらかを試すといい。
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