文章・談話論
文章・談話論 A
この講義では,日本語の最大の言語単位であり,コミュニケーションの実現形態でもある文章と談話の構造や機能を分析するための基本的な方法を学び,日本語教育への応用可能性を検討する。現代日本語の話し言葉の談話資料を中心に分析して,発話のつながりやまとまりが,どのように話段や談話のしくみを作り上げるのかを明らかにし,日本語教育における文や発話よりも大きい単位の問題を取り上げる。日本語教育における「談話型」と「文章型」の教え方についても考える。
授業計画
教科書の第2部の「文章・談話のしくみ」を中心に,「くりかえす・はぶく・さししめす・ひく,むすびつける・きりかえる・とりあげる・とりまとめる,ととのえる・かかわりあう」等の,文章・談話のはたらきを分析する方法を学び,実際に,いろいろな文章や談話資料を分析して,文や発話の「まとまり」がどのように日本語のコミュニケーションを成立させているのかを明らかにする。
教科書・参考文献
- 佐久間まゆみ・他2名(編)(1997).『文章・談話のしくみ』おうふう.
- 寺村秀夫・他3名(編)(1990).『ケーススタディ 日本語の文章・談話』おうふう.
- 橋内武(1999).『ディスコース』くろしお出版.
- マイケル・マッカーシー(1992).『語学教師のための談話分析』大修館書店.
- ヤン・レンケマ(1998).『伝わる言葉』関西大学出版部.
備考
- 教科書は,各週の講義の進度予定の部分を必ず前もって読んで,問題点を明らかにしてくること。
- 日本語の談話資料を中心に分析する「文章・談話論B」の授業とともに受講することが望ましい。
- 自分の日常の日本語のコミュニケーションのありかたを観察することを通して,各自のレポートの課題や資料を見つけてほしい。
文章・談話論 B
この講義では,日本語の最大の言語単位であり,コミュニケーションの実現形態でもある文章と談話の構造や機能を分析するための基本的な方法を学び,日本語教育への応用可能性を検討する。現代日本語の書き言葉の文章資料を中心に分析して,文のつながりやまとまりが,どのように段落や文章のしくみを作り上げるのかを明らかにし,日本語教育における文を越える単位の問題を取り上げる。日本語のコミュニケーションにおける文章・談話の表現と理解の方法についても考える。
授業計画
授業は,教科書の14ケースの中から,接続表現・指示表現・反復と省略表現・提題表現・叙述表現,段落と文章の構造類型,発話機能などの分析方法を解説する。また,それぞれの題を分担して分析した結果について,意見を交換する形で進める。
教科書・参考文献
- 寺村秀夫・他3名(編)(1990).『ケーススタディ 日本語の文章・談話』おうふう.
- 佐久間まゆみ・他2名(編)(1997).『文章・談話のしくみ』おうふう.
- 橋内武(1999).『ディスコース』くろしお出版.
- 永野賢(1986).『文章論総説』朝倉書店.
- マイケル・マッカーシー(1992).『語学教師のための談話分析』大修館書店.
- ヤン・レンケマ(1998).『伝わる言葉』関西大学出版部.
備考
- 教科書は,各週の講義の進度予定の部分を必ず前もって読んで,問題点を明らかにしてくること。
- 日本語の談話資料を中心に分析する「文章・談話論B」の授業とともに受講することが望ましい。
- 自分の日常の日本語のコミュニケーションのありかたを観察することを通して,各自のレポートの課題や資料を見つけてほしい。