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<鈴愛は 律君に言われて…>
(律)お前 漫画描けば?
<本当に漫画を描きだしました>
♪~
♪~
<えっ…鈴愛 それは スクリーントーン>
♪~
(秋風)随分手際がよくなったじゃないか。
<こういう事です>
♪~
♪「おはよう 世の中」
♪「夢を連れて 繰り返した」
♪「湯気には生活のメロディ」
♪「鶏の 歌声も」
♪「線路 風の話し声も」
♪「すべてはモノラルのメロディ」
♪「涙零れる音は」
♪「咲いた花がはじく雨音」
♪「悲しみに青空を」
♪「つづく日々の道の先を」
♪「塞ぐ影に」
♪「アイデアを」
♪「雨の音で歌を歌おう」
♪「すべて超えて届け」
♪~
(弥一)う~ん?
(和子)うん…。弥一さん ふざけんといて。どう見ても一緒やよ。
(弥一)合格判定 E。
A B C D Eの E判定。
限りなく ゼロに近い可能性やよ。
和子さん これ どこで?律の部屋 掃除しとって。
隠してたか?ううん。 机の上に ポ~ンって。
これは もしかしたらメッセージかもな。
現実を知れという。
まあ そもそも僕んた~の子どもが東大やなんて大それた…。
ほんでもうちのおじいさんは東大やよ。
あっ ほうでした。
感じ悪かったらごめんね。
あの子は エジソン。は?
私は天才を産んだんだと思ったの。
まっ 聞こやないか。
(和子)どこ行っても一番で先生も舌巻いてあの子 小さい頃 言ったんやて。将来の夢は ノーベル賞。
聞いたような聞いた事ないような…。
私 本気にしたの。
エジソンが取り逃したノーベル賞をあの子が取るんだって思ったんや。
もしもし?
それが 東大ごときで突っかかるやなんて…。
ごときって…。
(真鍋)あの 先生そのままで結構なんでちょ~っと聞いて頂ければ…。
何?あの 今回のタイトルキスプラスパイアールの自乗なんですが…。
「の」いらない。キスプラスパイアール自乗。
あっ すいません。 失礼しました。
その それなんですがちょ~っと タイトルとして分かりづらいかと…。
誰の意見?(真鍋)あっ 私個人の。
君の意見は聞かない。
あの~ 実を言いますと私の意見というよりは編集部の…。
あの これ 年上の女性とのラブストーリーですんで例えば 「年上に胸キュン」とか…。
菱本君 編集部に電話。
(菱本)散英社 ガーベラ編集部でよろしかったでしょうか?
よろしかったです。
お世話になっております。私 秋風羽織の事務所オフィスティンカーベルの菱本ですが北野編集長いらっしゃいますか?
編集長で?雑魚に用はない。
℡あ~ ティンカーベルの菱本さんどうもどうも。あっ 先生の 秋風先生の「おしゃべり階段」ここへ来てまた重版かかりましてね。これで 先生の作品累計1億いっちゃいそうですよ。
早く。今 秋風本人と代わりますので。
もしもし 秋風だが。
今まで世話になったが 来月からは講談館出版で続きを描く。
さようなら。えっ!?
いや あの… 先生! そんな…。
(菱本)お帰りは あちら。
<このように秋風羽織はあんなスイートな世界を描くのにその性根は腐っていました>
<今のは言い過ぎでした。大変に厳し~い人でした>
おばさん。(まさこ)何い?
こういうのって悪いのは入れないんやないの?
客商売ってそういう事なんやないの?
あっ 大凶とか出てまった?
(ドアベル)(龍之介)律 ごめん!
遅れた。おう。
京都!?うん。
あっ おばさん俺 クリームぜんざいも。
はいよ。 ほい。
ん?さっきの もらったる。え?
おみくじ。 おばさん 運強いで縁起悪いの もらったげる。
うわ…。え~京都って 京大って事?まあ…。
律 東大って言っとったやん。
言っとったんやけどな。あかん 無理や。
よし 分かった!ほしたら 俺も京都や!
え?律と一緒に東京やと思って東京の私立文系 片っ端から受けよう思っとったけど京都かあ…。
あっ そういえば舞鶴学院大学の推薦来とった。
俺 あれ 先生に頼んでみるわ。
推薦?あ~ もう大したとこ受からん。
そんな簡単に変えてええんか?志望校。
簡単やないよ。これから 親説得して。
ほんでも 自分の中で大事な事って はっきりしとって一番は 律といる事なんや。
大学より友達や!
新しい友達できるっしょ?
新しい友達できても 律は一人だ。
♪~
(宇太郎)何しとるん?
鈴愛 何やっとる?(晴)ん?
まだ明かりがついとった。
まあ いいんやないの。夜更かしぐらい。
のんびりさせたって。あの子も大変やった。 就職活動。
まあ 落ちに落ちたな。 ヘヘッ。
でも 助かった。
おじいちゃん 農協の西村さんに口利いてくれて。
ああ よう入れてくれや~た。
ほんでも あの子どうなるんやろうね。 鈴愛。
(宇太郎)どうなるって?
高校卒業して 農協入ってお勤めして その先…。
そりゃあ お前…。
結婚して 子ども産むんやないの?普通に。まっ まだ先やけどな。
うん…。
耳の事 気にしとるんか?
うん…。
まあな。 そりゃ お見合いとかは難しいかもしれんけど晴さんに似て あの器量や。
うん?あの性格や。
一緒におったら 面白いわ。飽きんぞ。
(2人)フフフフッ…。
並んでも 人は欲しがる。並んでもか?
ああ かぐや姫みたいにあっちの王子様こっち~の王子様が「くれ~ くれ~」って言ってうちに来るんやないの?もうちょっとしたら。
ウーちゃんの頭ん中はいつも春やな。
(宇太郎)そうか?うん。 いつも 桜が舞っとる。
晴さん人をアホみたいに言うなよ。
ウーちゃんといると生きるのが明るくなるわ。
どういう事?
ウーちゃんはものの見方が明るい。
鈴愛と一緒。そうかな。
うん。同じ事でも見る方向によっては暗くも明るくもなる。
ウーちゃんはいつも明るい方から見る。
鈴愛もや。 見習いたい。
寝る前に難しい事 言わんといて~。
最近 鈴愛 怖い夢 見んな。つ~まらん。
♪~
(鈴愛)出来た…。
♪~
・(笛の音)
マジか…。
律! 出来た! 漫画出来たよ!
律!?
眠い…。・律!
<律君は眠りながら夢うつつで鈴愛の声を聞きそして 京都に行ったならもうこうして呼ばれる事もなくなるのだなあと思いました。それは すっきりするようないや 少しさみしいような…>