----H----015-----------
----a-----------------------------
----n-----------------------
----b-u-n-a-o-i--------------
-----------------------------------
---------------------------------------------------------------
起立!
始め!
(アナウンス)「柏木高校 一の立 山田さん。二の立 金沢さん。三の立 伊藤さん」。
(鼓動)
♪~
♪「おはよう 世の中」
♪「夢を連れて 繰り返した」
♪「湯気には生活のメロディ」
♪「鶏の 歌声も」
♪「線路 風の話し声も」
♪「すべてはモノラルのメロディ」
♪「涙零れる音は」
♪「咲いた花がはじく雨音」
♪「悲しみに青空を」
♪「つづく日々の道の先を」
♪「塞ぐ影に」
♪「アイデアを」
♪「雨の音で歌を歌おう」
♪「すべて超えて届け」
♪~
(律)ラーメン!(龍之介)サイダー!
五平□!ネギ焼き!
お好み焼き!おごって!
あ…。
おい! おらっ!
無理や ブッチャー。
あのシャトル いいやつなんや。買ったばっかや!
ああっ! チクショー!
あ…。
もうちょっと 助走つければ!
木に引っ掛かった?
あっ はあ… ちょっと。
任せて。
♪~
はい。
ありがと。どういたしまして。
何か 鳥が…。鳥?
小さな白い雛鳥が手の中にいるみたいに見えた。
さっき これ持った時。
じゃ。
あっ あの…。
名前 聞いてもいいかな?
君 さっき 私の事 見てたよね。あ… はい。
名前 教えてくれたら教える。
萩尾 律です。
旋律の律って書いて 律。
へえ…。
私は 伊藤 清。
清は さんずいの清いと書いて清と読みます。
♪~
(鈴愛)連絡先 聞かんかったんか?
いや~ もう 空気がさ出来上がっててさ!
いや…。あれは毎年 インハイにも出てる柏木高校の有名な美少女だ。
みんな 見に来とったもんな。
はい お待ち遠さま。おっ!ネギ焼き追加 はい。
(菜生)ねえ ところで みんな私の引退試合は見てくれたのかな?
いや~ すげえ かわいかったよ!インハイ少女!
名古屋の栄でスカウトされたって噂。
(龍之介)えっ 東京から名古屋までスカウトに来るんか!?
名古屋の事務所だよ。「中学生日記」だよ。あっ!
だからさ 君たち私の雄姿は見たのかな?
隣の的に当たっとった。
あれは かわいいわ 律君お似合いやわ。
いや あの ここでこうやってみんなで話題にするの やめて。
もしかして 本気ですか? 律殿。
聞こえるし。
♪~
何で みんなで来んの?みんな 自分のうち帰ろうよ。
帰れない! これは帰れない!
彼女いない歴生まれてからと同じ年数そして今や朝露高校のトム・クルーズ 律が恋に落ちるなんてこれは帰れない!
ここやったら 誰にも聞かれん。
あっ! ねえ フランソワ背中に何か しょっとる。
(龍之介)あっ もう 乱暴な…。
「冷蔵庫に プリンあり。食べなさい 母」。
律 プリン 4個あるかな?
和子おばちゃんのお菓子は店のより うまい。
2個しかなくても君らにあげるよ。ええっ 僕も欲しい!
ねえねえねえ 律君。
ずっと言おうと思ったんやけどさこれ ここ。
フランソワの隣に これあるやん。
これってさ 人間で言ったら高速道路の脇のマンションに住んどるようなもんで…。
うるさいんじゃないかなって思うんだよね フランソワ。
私 プリン…。ええとさ…。
一体 君ら 何な訳?人の部屋 押しかけて…。
俺の話 聞く気あるの? ないの?
あれ? 律君… 律もしかして話したいの!?菜生ちゃん あかん!
急いては事を仕損じる。こういう時は そ~っと そ~っと。
息を殺してトンボを捕まえるように。
♪「So, you don’t have to」
♪「worry, worry,守ってあげたい」
やめ… やめて。♪「So, you don’t have to」
♪「worry, worry,」やめて。
♪「守ってあげたい」やめて。
<そのころ ふくろう商店街はすぐ近くの西町の清水が森にテーマパーク ぎふサンバランドが出来るかどうかの 瀬戸際でした>
(弥一)う~ん…。(宇太郎)う~ん…。
(五郎)う~ん…。(友永)う~ん…。
(弥一 五郎 宇太郎)いや 友永さんは ええやろ?
ほんだってさ 友永さんとこ床屋やないですか。
サンバランド 来ても来んでも関係あらへん。
ほうやて。ほんな事 言ったら弥一さんだって 写真館…。
いやいや そいでね そこなんや。うちも誘われたんですよ。
サンバランドで写真撮らないかって。
サンバランドで写真?ぎふサンバランド結婚式場も併設するらしいですよ。
踊る情熱の結婚式…。
情熱踊り過ぎて来世までの愛を誓う。
来世までの愛…。
あっ でも そうや梟町の駅んとこからシャトルバス出るって!そう!
それは バカにできん!人が来るよ~。
あっ ほやけど バスの腹にこんなもん描かれたら子どもの教育上はよくないかもしれんなあ。
バスの腹? 車両にね。女の人…。
はい お待ち遠さま おでん。
お~ うまそう。いいね!
サンバってさでも これから来るらしいよ。
あれ? この流れとるのサンバ?
いや これ ランバダ。似たようなもんや。
それ サンバ?ランバダ。
それ ランバダ。ランバダ。
(ドアベル)
いらっしゃい。
(瞳)あら 皆さん こんばんは。こんばんは。
ちょちょちょちょ…!
(まさこ)はい いらっしゃい。
うん この じゃがいも うまい。大根や。
何か 運命みたいなもんやったらまた会えると思って…。
連絡先なんか交換しなくても。
なんつって駄目ですって言われんのが怖かったってだけの話なんやけど。
きっとまた会えるんじゃないかな。
うん。 俺も そんな気がする。
えっ あ… えっとちょっと ついてけんなあ。
そうなんか?
そうなんや…。
律は 運命の人に会ったんや。
もしかすると…。
あ~ ちょ… 危ない 危ない。
本当 やってらんないっすよ。
駅前の ドミトリーみたいな宿ふくろうの宿ってとこ泊められて。
ふくろうの宿…ハハッ あそこはあかん。
ヤモリが出よ~る。イモリやろ。
いや ヤモリ!あれ どっちやろ?
ヤモリです。私より年下の正社員の男子はちゃんと ホテル東美濃なんつって温泉もついてるような…。
あっ あの温泉 人工!
こんな 高い靴履いて胸は盛ってコルセット締めて ボディコン…。
私 もう 楽な格好したい。
こう見えて もう 30なんです。
見える…。
(泣き声)
いやいや あの…ちょっと どうする?
知らん。(泣き声)
どうしよ…。 作るか?
でも… ぎふサンバランドは私の夢なんです!
初めて通った 私の企画なんです!
(一同)初めて!?
不安やわ…。
(ノック)あいよ。
(草太)姉ちゃんコーヒー入ったから お裾分け。
おっ サンキュー。
何 描いとんの?
律が 一目惚れした。 恋に落ちた。その相手。
律にプレゼントする。
姉ちゃん…。うん?
いや 何でもない。あっ クッキーあったぞ 下。
いい コーヒーだけで。サンキュー。
♪~
<何でしょう? 何やら ほんの少し心が チクッとしましたがそれが何か鈴愛は分かりませんでした。きっと 神様でも分からないつかまえられない人の心は流れ行く雲です>