大渕 栄作

フィールド

コンピュータシステム

就職先

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル / 取締役 ハードウェア開発部長

東京都出身。2000年に卒業後、法政大学大学院、日本電気を経て現在株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル勤務。

このフィールドについて教授から一言 〜 コンピュータシステム

コンピュータ構築学講座
宮崎 敏明 教授

コンピュータ・システムは、ハードウエアとソフトウエアの集合体です。

ハードウエアは、中央処理装置(CPU)以外に、半導体メモリ、ハードディスク、キーボード、マウス、ディスプレイ、DVD装置、ネットワーク接続装置などの周辺装置から成ります。そのハードウエアを効率良く使用するために、OS(オペレーション・システム)という基本ソフトウエアが常時動作し、皆さんがよく使用する電子メールやWEB閲覧を行うアプリケーションソフトウエアが起動する仕組みになっています。パソコンやスーパコンピュータだけでなく、携帯電話や携帯音楽プレーヤをはじめ、多くのIT関連機器はコンピュータ・システムです。本フィールドでは、コンピュータ・システムを構築する上で必要な半導体や論理回路をはじめ、コンピュータの動作原理から応用技術まで体系的に学べるカリキュラム構成になっています。卒業後は、半導体、家電、車、産業機器製造メーカなどへの道が開かれます。

あなたは、パソコンを持っていますか?携帯電話や携帯音楽プレーヤはどうでしょう?もし一つでもYESなら、あなたはコンピュータ・システムを使っていることになります。それがどれだけ便利であるかは、既に分かっていますよね。今度は、その便利なモノの中身や仕組みを理解したいと思いませんか?理解出来れば、次はあなたが、もっと便利なモノを世に送り出す人になれるかもしれません。コンピュータ・システムには、過去の優れた人々のアイディアがぎっしり詰まっています。学ぶことの楽しさと、モノを作る楽しさを体感してください。

主に取得する科目

●フーリエ解析 ●複素関数論 ●半導体デバイス ●コンピュータ理工学実験 ●オートマトンと言語理論 ●言語処理系論 ●コンピュータ構築設計論 ●電子回路 ●電子回路特論 ●組み込みシステム ●並列コンピュータアーキテクチャ ●VLSI設計技術 ●論理回路設計特論 ●通信ネットワークI ●ディジタル通信システム

英語科目

Reporting Statistical Research in English

This course covers:

  1. Basic statistical research design
  2. Interpretation of results
  3. Interpreting and reporting results in English
  4. Making software that supports experimental research

Students will produce software applications that illustrate basic principles of sample-based experimental research.
Students will also report on results using standard English expressions.

Pronunciation: Comparing English and Japanese Sound Systems

This course is a contrastive analysis of the phonology and phonetics (the sound systems) of Japanese and English. Each language's inventory of sound segments will be compared systematically, as well as the syllable structure and some phonological rules. Students will be taught to produce (pronounce) and perceive the differences between sounds in these two languages. In order to assist students in differentiating between English and Japanese sounds, both ultrasound and acoustic analysis software will be used in the classroom.

基礎科目(1学年時)

力学

物理学はあらゆる自然科学の基礎であるが、力学は物理学のなかで基本となる分野である。そのなかで現れる、質量、保存量、エネルギー、ポテンシャルといった概念は、物理はもちろんコンピュータ科学を含む他の理工学分野でもその形を変えて現れるものである。
座標系、運動方程式、運動のいくつかの例、運動量、仕事、エネルギー、角運動量、万有引力等を学ぶ。

電磁気学

電磁気学で特徴的な、そして新しい概念は、電場、磁場といった「場」の考え方である。これは力学では現れなかった考え方であるが、いっぽうこれは現代物理のすべてに共通な考え方でもあり、物事の作用がこうした「場」を通しておこなわれることを学ぶことが大事な点である。
電場、ガウスの法則、磁場、アンペールの法則、電磁誘導の法則、等を学んだ後、マクスウエルの方程式に至り、最後に電磁波について学ぶ。

専攻科目(2~3学年時)

オペレーティングシステム論

コンピュータシステムは、ハードウェアとソフトウェアがその両輪となっているこ とはよく知られている。ソフトゥエアの中では、オペレーティングシステムがひとき わ象徴的に重要な地位を占めるようになってきている。本コースはオペレーティング システム技術の核となっている部分を解説する。この核技術は基本的にはコンピュータ の各種の資源、すなわち、CPU,主記憶,入出力チャネル,入出力機器などを多数の ユーザで効率よく、かつ矛盾なく使用することと、ファイルに代表される情報を、 矛盾なく共有するための技術であり、並列処理とその制御が基本となっている。 この並列処理は通常のプログラミングではあまり出現しないものであり、 オペレーティングシステムの難しさの主たる原因ともなっている。
本コースは、代表的な4つの要素で構成される。プロセス管理、メモリ管理、ファイル管理、そして入出力装置管理である。

  1. オペレーティングシステムの基本概念の習得。
  2. プロセス管理について、プロセス間通信、プロセススケジューリング、排他制御、デッドロックなどを扱う。
  3. メモリ管理を学習する。スワップをもとにしたシステムと仮想記憶システムの両方を網羅する。
  4. 設計、セキュリティ、保護といった面を踏まえたファイルシステムについて考察する。
  5. 入出力についてを学ぶ。
コンピューターアーキテクチャ論

コンピュータアーキテクチャの基礎、設計手法、および性能評価法ついて学ぶ。 コンピュータはプロセッサ、メモリ、入出力装置等から成り立っているが、 論理回路設計論で学んだ演算器や制御回路をどのように組み合わせることでこれらが構成できるかについて解説する。コンピュータを設計する際には、 性能、コスト、柔軟性、プログラム容易性、消費電力等、さまざまな要求を考慮しなければならない。本科目では商用プロセッサの1つであるMIPSを例に挙げ、そのアーキテクチャを解説し、これらの要求に対してどのような配慮がなされているかを見て行く。演習では、Cadenceツールを使った MIPS プロセッサの実装及び動作検証シミュレーションを行う。また、アセンブラプログラミングについても学習し、プロセッサの基本動作を理解する。

  • コンピュータアーキテクチャの主要原理を理解する
  • アセンブラプログラミングの基礎を知る
  • ハードウエア記述言語を用いたプロセッサ設計の概要を学ぶ

研究テーマ(4学年時)

研究テーマ
  • メディアプロセッサアーキテクチャ

複数プロセッサエレメント(PE)とプロセッサ間のハイパーバスクロスバーバスからなるマルチメディア処理向けプロセッサアーキテクチャの設計及び、JPEG/MPEGを用いた性能評価を行いました。指導していただいたのは、池戸恒夫教授です。
当初3Dグラフィックス処理向けに使われていたプロセッサを当該処理だけではなく、マルチメディア処理に応用を行った場合のプロセッサアーキテクチャの改良、追加ハードウエアアクセラレータ追加検討を行いました。
ハードウェア設計、検証から各コーディックのソフトウェアモデル作成、当該ソフトでの性能検証と一通り行い、卒業研究をまとめました。るとは限りません。社会制度などの違いがあるためです。制度面での問題の解決をIT技術で支援する方法やIT技術の問題を制度でカバーする方法なども検討しました。

就職活動

就職活動と現在の仕事について

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル
2002年7月の会社設立以来、DMPは日本発のリーディング・テクノロジー・カ ンパニーとして、主に組込み市場向けに最適な2D及び3Dグラフィックス技術の開発を続けています。幅広い組込み製品をカバーするハード、ソフトを含む3Dグラフィックス・ソリューションにより、新しいユーザー体験を提供する事を目指しています。
http://www.dmprof.com/

「就職氷河期の再来」「100年に1度の不況」などと騒がれた中での就職活動でしたが、幸運にも複数の会社から「ぜひ入社を」と声を掛けていただきました。
最終的に2社まで絞り込んだものの、贅沢な悩みだとは思いながらも何日も悩んだ末にNRIに入社することを決めました。大学院の周囲の同期も同じような状況の人が多かったです。

いくつかの企業の人事の方が個人的にメールや連絡を下さったり、プライベートでのお付き合いをしてくださるなど、私個人としては就職活動を非常に楽しんだのを覚えています。複数の企業のお話を聞くことができるのは、ある意味で学生の特権だと思っています。OB訪問をすることで「実際にその会社で働く人の声」を聞くことができれば、より納得いく就職活動になると思います。就職活動で大切なことは「入社すること」ではなく「入社して何がしたいのか」ということです。必ずしも、専門や研究テーマに縛られる必要はないと思います。自分が将来何をしたいのかということを常日頃から考え、実現できる方法を考えてみてください。もちろん一つに絞る必要はありません。そうすることで、より納得のいく就職活動ができると思います。

入社後、流通グローバル事業推進部という部署に配属となりました。私の部署で担当しているお客様はすべて海外の企業で、お客様の事業をコンピュータシステムの面からサポートしています。お客様とのやりとりは、もちろん英語です。部署で担当しているシステムが、遠く海を越えたところにいらっしゃるお客様の業務を支えているというのが、ちょっぴり誇らしく思っているところです。

IT業界に強くこだわって企業を選んだ訳ではないのですが、会津大学で学んだコンピュータ関連の知識、英語力に加え、ソリューションに関わる研究をしていたという点で、今後も会津大学での経験は活きてくるでしょう。

その他の進路イメージ

             

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お問い合わせ先メールアドレス
sad-aas@u-aizu.ac.jp

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