日本サッカー協会が、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の解任を発表した。本大会開幕まで2か月あまりというこのタイミングでの監督交代劇については、当然のことだが、賛否両論が渦巻いているようだ。だが、僕は田嶋幸三会長の英断を支持したい。

もちろん、この時期の監督交代が大きなリスクを伴うものであることは間違いない。 何しろ、代表として活動できるのは5月下旬にチームを招集してからワールドカップ開幕までの3週間ほどしかないのだ。実戦も、国内での壮行試合となるガーナ戦を含めて3試合しか予定されていない。こんな短期間でできることは限られている。最悪の場合、新監督の構想がうまく浸透せずに、チームが瓦解してしまう可能性だってある。ある意味、大きなギャンブルである。

だが、ハリルホジッチ監督があのまま指揮を執り続けていたら、どうなっていたのだろうか? 3月のベルギー遠征の2試合は惨敗だった。結果ではない。問題はその内容だ。 多くの新戦力を試したマリ戦は無気力な試合運びでなんとか引き分けに持ち込むのが精一杯。そして、守備面でしっかり修正して臨んだはずのウクライナ戦も完敗に終わった。ウクライナ戦の前半、前からプレスをかけて中盤でボールを奪うことまではできていた。だが、奪ったボールをつなぐことができずに、パスミスを多発してしまったのだ。

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