古代エジプト人がかつら着用!? 薄毛コンプレックスは大昔からあった
なぜ人には薄毛の人と、そうではない人がいるのか、薄毛はどうしたら改善できるのか、などなど 薄毛の悩みに対して、医療の進歩はさまざまな答えを出してくれつつあります。
しかし、気になることがあります。それは「人はいつから薄毛を悩みとして捉え始めたのか」ということ。というわけで、薄毛コンプレックスの歴史について調べてみました。
- ライター:DANVI編集部
実は古代人も“かつら”をつけていた!?
まず、人間がいつ頃から薄毛を気にするようになったのかを知るヒントとなるのは、“かつら”です。
歴史をひもといてみると、人がかつらを身につける習慣ができたのは、約3万8000年ほど前(B.C.3万6000年)とされています。フランスのランド地方で、その頃作られたとされる婦人像がウィッグ(かつら)のようなものを頭に被っていることから、そのように言われています。
男性が身につけている“かつら”が歴史的な証拠としては、約6000年ほど前の古代メソポタミアの時代の王の墓があります。そこから男性用の“かつら”やそれを置くスタンドが出土しているので、その頃には確実に男性も“かつら”を身につける習慣があったことがわかります。
薄毛治療の発端は、神々に祈りを捧げることだった
古代の遺跡からは、“かつら”とともに、人が試みていた薄毛治療についてもわかるのだそうです。
それは、今考えて見れば本当に荒唐無稽ではあるのですが、薄毛は「神々の仕業による病」だと考えられていたのだとか。そして、カバ、ワニ、山羊などの動物の脂を混ぜ合わせた薬を、神に祈りを捧げながら頭部に塗ることで、薄毛は改善されると信じられていたというのですから、ちょっと驚きですね。
果たしてそれで薄毛が治った人がどれだけいたのかはわかりませんが、悩んでいる人はわらにもすがる思いで試していたのでしょう。
医学的な見地から薄毛の悩みにアプローチしたのはあの人だった!
ヒポクラテスという名前を訊いたことのある方は多いと思います。紀元前400年頃に活躍したギリシャの医学者で、それまで呪術や迷信が中心だった医学を純粋な科学へと発展させるきっかけを作った人です。
彼自身も薄毛に悩んでいたと見られ、薄毛の原因・治療法などを探るうちに「去勢をした宦官に薄毛の人がいない」ということに思い至りました。
そして、1942年にはアメリカの医師・ハミルトンが「睾丸は男性ホルモンを生成する場所であることから、薄毛と男性ホルモンには密接な関係があるのではないか」という仮説を立て、それを証明する実験を行いました。
その結果、薄毛の原因には男性ホルモンと、体質の2つの要因があるという結論に至ったのです。
また、1990年代には、アメリカで前立腺癌の治療薬・フィナステリド(プロペシア)に髪の毛がふさふさになるという「副作用」があることがわかり、1997年にはそれが薄毛の治療薬として正式に認可されることになりました。
ヒポクラテスが、睾丸と薄毛との関連に気づいてから2400年もの時間を要しましたが、こうした長い歩みの中で導き出された薄毛治療は、今後どのようになっていくのか。
もしかすると、近い将来、薄毛の悩みなど全くなくなり、「昔の人は薄毛で悩んでいたらしい…」などと驚きを持って語られる時がくるかもしれませんね。