サポート体制が不十分な中で
メダルを獲った選手の凄み

 日本のマスコミが勝手にライバル視しているオランダは、日本の8分の1程度の人口しかいないにもかかわらず、スピードスケードの競技人口は1万人以上。複数のプロチームがあって切磋琢磨している。こういう国が「戦力に厚みを増してきている」と言うなら分かるが、ペラペラの薄い戦力層しかない日本が言っても強がりにしか聞こえない。

 なんてことを言うと、「こいつは反日サヨクだ!」、「メダリストの活躍を素直に讃えられないなんて日本人じゃない!」とすさまじい誹謗中傷にさらされてしまうので、断っておくと、筆者は日本代表アスリートや彼らを支えている方たちをディスっているわけではなく、彼ら個人の功績を、さも「日本の功績」のように語っている現状がおかしいと指摘しているのだ。

 平昌五輪に出場しているアスリートのほとんどは、自助努力で競技者人生を続けている。自分の限界に挑みながら、家族、友人、篤志家などに頼り、「資金集め」にも悪戦苦闘しなければいけない。

 小平さんの競技活動やオランダ留学費用などをサポートしていた相澤病院が注目を集めているが、大企業から支援を受けられるのは、フィギュアスケートの一部選手やプロスノボーダーのみなさんなど、ほんの一握り。なかには資金面で夢を諦めざるをえないプレーヤーもいる。

 強化費や代表選手のサポート体制も以前よりは整ってきているものの、いまだに日本のマイナースポーツは「個人のがんばり」に依存している、という動かしがたい事実がある。

 そういうブラック企業にも似た環境のなかで、小平さんや高木さんは、戦力の厚みもあり、国や大企業から十分なサポートを得ているメダル量産国の選手たちよりも素晴らしいパフォーマンスを見せたのだ。

 これは選手個人の努力はもちろん、それを支え続けた家族や周囲の人々の協力もあって成し遂げたすさまじい偉業である。もちろん、これまで冬季五輪で45個のメダルを獲得してきた選手たちや、残念ながらメダルに手が届かなかった選手たちにも同じことが言える。