トロロッソが今季のF1最終戦アブダビGP(26日決勝)を欠場することになるかもしれないと報じられている。
■ルノーPUの信頼性不足に苦しむトロロッソ
来季からホンダPU(パワーユニット)を搭載することが決まっているトロロッソだが、今季はルノーPUの信頼性不足に苦しめられている。
今週末のF1ブラジルGPでも複数の規定数外PUエレメント投入により、現時点ですでにピエール・ガスリーが25グリッド、ブレンドン・ハートレイが10グリッド降格ペナルティーを受けることが確定している。
特に問題を多く抱えているのが熱エネルギー回生システムであるMGU-Hだが、ブラジルではハートレイのクルマにはすでに8台目、ガスリーのクルマには9台目のMGU-Hが搭載されることになる。
■トロロッソ用PUスペアパーツが品切れ?
そして、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が報じたところによれば、ルノーにはもうトロロッソ用のMGU-Hのスペアがほとんどない状態になっているという。
レッドブル首脳のヘルムート・マルコはこうした状況に関して、次のような皮肉のコメントを発している。
「トロロッソはまるでクラシックカーのスペアパーツ店みたいだよ」
ルノーのF1プロジェクトを率いるシリル・アビテブール(マネジングディレクター)は、トロロッソに供給するスペアパーツに関してはかなり危機的な状況を迎えていると認め、次のように語った。
「これらのコンポーネントを準備するには長いリードタイムが必要なんだ。2週間で製造するのは無理だね」
■トロロッソのランキング6番手キープは風前の灯
ブラジルでも現時点で確定しているだけでも2台合わせて35グリッド降格となるトロロッソだが、現時点ではコンストラクターズランキングの6番手に位置しているものの、5ポイント差でルノー、6ポイント差でハースが迫ってきている状況だ。
グリッド後方からのスタートとなることから、ライバルたちのポイント獲得状況次第では今週末に一気にランキング8番手にまで後退する可能性もある。
さらにPUのスペアパーツ不足によって最終戦に出走できないというような事態となれば、トロロッソにとって非常に大きな打撃となることは間違いないだろう。