金融庁の「つみたてNISA対象商品届出一覧(運用会社別)(平成29年10月5日時点)(PDF)」を見ると、野村アセットマネジメントと三菱UFJ国際投信は、アセットクラスの重複する複数のインデックスファンドを「つみたてNISA」対象投信として登録している。
野村アセットマネジメントは、旧来からのインデックスファンドで、すでに信託報酬については競争力を失っているfunds-iシリーズに加えて、信託報酬で競争力のある「つみたて」シリーズを設定している。
三菱UFJ国際投信に至っては、旧来からのインデックスファンドで、同じくすでに信託報酬については競争力を失っているeMAXISシリーズ、業界最安水準の信託報酬をコミットしているeMAXIS Slimシリーズに加え、信託報酬で競争力のある「つみたて」シリーズを設定している。
これは、信託報酬を高めに維持したい販売会社を想定してのラインナップだと思われる。そこで、実際にどの金融機関がこれら高めの信託報酬のインデックスファンドを「つみたてNISA」で取り扱っているかを調べてみた。
結果、ほとんどの金融機関が信託報酬が低めの商品を採用する中、野村funds-iシリーズを取り扱っている金融機関は秋田銀行と岩手銀行、従来のeMAXISシリーズを取り扱っている金融機関は北都銀行、中国銀行だった。同じ運用会社からより信託報酬の安いファンドが出ているのに、信託報酬が高めの商品のみを扱うのはフィデューシャリーデューティーを果たしているとは思えない。
なお、北國銀行は「つみたてNISA」の商品がすべてバランス型のSMT世界経済インデックスファンドで、バラの株式インデックスファンドを取り扱っていない唯一の金融機関だった。SMTのバランスファンドも、すでに信託報酬は時代遅れの水準になっている。
- 2017.10.09 Monday
- カテゴリ:銀行・証券会社
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