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今日は あかね荘のお茶パーティー。
世津子さんが ここへ来てもう半年も たつんですね。
（みね子）いただきま～す！（富）いただきます。
（２人）あの…。（世津子）あの…。
えっ？
ん？ どうした？何か言いたいことがあるのかな？
♪「Ｐｏｎ ｐｏｎ ｐｏｎ…」
♪「愛の言葉をリル」
♪「シャイなハートがドキドキ」
♪「あの日観てた“サウンド・オブ・ミュージック”」
♪「瞼閉じれば蘇る」
♪「幼い頃の大事な 宝物だけは」
♪「ずっと この胸に抱きしめて来たのさ… Ａｈ ａｈ」
♪「夜の酒場で Ｌｏｎｅｌｙ」
♪「あの娘 今頃どうしてる？」
♪「さなぎは今、 蝶になって」
♪「きっと誰かの腕の中」
♪「肩寄せ合い 声合わせて」
♪「希望に燃える 恋の歌」
どうしました？あっ どうぞ お先に。
（祐二）えっ？ ええがですか？そんな 譲って頂いて… なぁ？
（啓輔）ありがとうございます。いえいえ そんな…。
ほんまに ええがですか？ なぁ。そうやちゃな。
（早苗）いいから 早くしろ。すんません…。
実はですね先日 編集者の人に言われまして… なっ？
（啓輔）はい 言われてしまいまして。
私が地味だって話ですか？
いえ… あっ はい いえ。どっち？
（愛子）でもね みね子さんは新しい恋が始まってねえ。
そうだよね 今 楽しい感じだよね。（早苗）そうですね。
♪～
（富）で 何て言われたの？
主人公のみね子を宇宙人の女の子の設定にしたらどうかと。
宇宙人？はい。
もしくは ５０年後の未来 つまり２１世紀の未来からやって来たロボットの女の子にしたら どうやと。はぁ…。
それって そもそも もうみね子じゃないんじゃないのか？
いや そんなことはないがです。話は そんままで主人公を魅力的にするっちゅうか何ちゅうか。
やっぱし そこですか。
あっ でも僕ら 断りまして そん話。
えっ？（祐二）断りました。
何や 腹立って。 なっ？はい。
何や 大切な仲間を悪う言われた気して受ける気にやなれませんでした。はい。
ながで そんご報告です。
こっからもよろしくお願い致します。
お願いします。
でも…。
私なら 大丈夫ですよ気にしなくて。
いや そんな…。そうですちゃ。
私は 私として谷田部みね子としてとっても幸せに生きてますから。
なので 大丈夫ですよ。
えっ？あ？
それに 何だか面白そうですよどっちも漫画として。
まぁ どっちかっつったら 私は未来からの方が好きだな楽しくて。そうですけ？
ほんまですけ？はい。
５０年後かぁ。
西暦で言うと ２０１７年か。
どんなになってるの？ ２０１７年。
そうですちゃね…。
まず 車は空を走っとっと思われます。
空を？はい。
あと 月にや 普通に人が旅行に行っとっでしょう。
お月様に？ あら 行ってみたいわ。
へぇ そうなんだぁ。はい。
５０年後 どうなってんのがな 私…。
７０歳か…。
１３０か… うん なるほど。（世津子）えっ？
１３０かって…。
今 いけるな そこまでって感じでしたよね 富さん。
あら 分かってしまったかしら？
みね子さんの設定は２１世紀から来たタヌキ型ロボットっちゅうのはどうやっていうことになっとりまして。は？ 何で タヌキ？
「猫型はどうや」っちゃ 編集の人が言うて そしたら 祐二が「猫っちゅうよりは タヌキですかね」っちゅうて… なっ？
（祐二）なっ！は？
あっ すんません…。
結構 話し合ってんだな。
でも 断ったんだよね。
はい。もう遅くないのかな？
えっ？（早苗）あ～ そうですね。
もう無理かもしれないな断ったんなら。
あら もうダメなの？そうみたいね 残念だね～。
（２人）いやいや いやいやいや…。え～！？
やりますって言った方がいいと思うよ 一刻も早く。
（２人）行ってきます！
あっ！ 頑張っぺ！（２人）はい！
♪～
（早苗）急げ 行ってらっしゃい。
元気。
あ…。ん？
世津子さんの話は 何ですか？あっ そうか。
（富）どうかしたの？世津子ちゃん。
はい… みね子ちゃん。
はい。
本当に ありがとう。ここに連れてきてくれて…。
本当に ありがとう。
いいえ そんな。
愛ちゃん。
早苗さん。
富さん。
あっ 漫画家さん行っちゃったけど…。
みんな 本当に ありがとう仲よくしてくれて。
何 言ってんの もう！
こちらこそ。そうですよ。
私 ずっと こういう場所が欲しかったんだなって思ったの。
家族みたいなっていうか自分の居場所っていうのかな…。
何でも嫌なことも いいことも話せて笑えて 一緒に ごはん食べて…。
こういう場所が欲しかったんだなぁって…。
♪～
雨男さんとの時間はねそうだったんだ 私にとっては。
でもね やっぱり どこかでその時間は 長くは続かないって思ってたしね。
そういう場所は持てないんだな私はって思ってたの。
だから うれしかった。
本当に うれしかった…。
（世津子）でもね みんなはそれぞれ自分の仕事を頑張ってて。
私は 何もしてなくて…。
そろそろ それじゃまずいんじゃないかって思って。
でも やっぱりほかにできることはないし。
あっ それにねやりたいっていう気持ちも芽生えてきて 女優の仕事。
ほんとですか？
うん 時子ちゃんのおかげでもあるかもしれない。
そう。
すばらしいし私たちも うれしいです。
そうよね。
うん。はい。
それでね…。
はい。
まだ いてもいいかな？ ここに。
えっ？ん？
えっ？えっ？
えっ？
あっ ひょっとして… あれ？
「今日で お別れします。出ていきます」って言うんだと思ってた？期待してた？
いや いや 期待はしてないですよ。期待はしてないです。
ただ… ねっ 何とな～ぐね。
泣く準備してた。
あぁ そうか そうなるか…。そうだよね…。
え～？ 何か あれ？ 何か…。
いやいやいや！がっかりな感じ？
どうしよう… ちょっと…。えっ？ 何これ どうしよう 私。
えっ？ どうしたらいいの？どうしよう… どうする？
いたいのよね？ここにね せっちゃんはね。
あ… うん。
そうなの？
あっ はい。
う～ん じゃ まぁ あれだな。気を付けないと 仕事始めたら。
記者とか 何か そういう人たち。あぁ そうか…。
大丈夫よ。入り口には 私がいるから。
大丈夫ですね。（笑い声）
大丈夫 大丈夫！富さんがいれば 大丈夫！
♪～
早苗ちゃん…。
龍二さん…。
ごめん 時間かかっちまったけど迎えに来た。
えっ？
もしかして！例の？
エレベーターの？「俺らはドラマー」？
一緒にさ花のサンフランシスコ 行かないか？面白いぞ。あれ？ 怒ってる？ひょっとしたらもう ほかに 誰か…。
あ… いないです いないです！
いない いない いない！ずっと待ってました。
遅い！ もう！
♪～
♪～
富さん ありがとうございました。幸せにね。
はい。１２年間 お世話になりました。
＜早苗さんは あの人と一緒に花のサンフランシスコへ旅立ちました。とっても とっても幸せそうです。そして とっても とってもきれいで かっこいがったです＞
＜そして 漫画家さんたちは…＞
（ノック）（編集者）先生！ つぼ田先生！
＜あれから すぐに売れっ子漫画家になりました＞
（編集者）先生！
・にゃ～！えっ？
猫です。
♪～
（ノック）・（編集者）先生！
＜未来からやって来たタヌキ型ロボットのミネッコ。結構 人気あるみたいです。結構 かわいいなとは思うのですが何せ タヌキなのであまり 私が モデルだとは言いたくないです＞
Twishort
