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    • 2010.12.17 Friday
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    サザエ「ウキエさん…その子堕ろしなさいよ…」後半

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      サザエ「もういい加減にして!いつまでこんなこと続けるの!もう限界…」

      パーーッン
      サザエ「…あなたはいつもそう…何かあったら殴って言いなりにしようとする…殴りたいなら殴ればいいわ…浮気したのも私に魅力がなかったってことでいい…でもこの家の空気を悪くするのはやめて…ワカメたちには関係ないでしょ!」
       
      フネ「そうですよ!言いたいことがあれば言えばいいでしょ…」
       
      パーーッン

      フネ「……くっ…あんた恥ずかしくないのかい…年寄りに手をあげて…この人でなし!」
       
      マスオ「な…ん…だ…と…」
       
      フネ「聞こえなかったのかい!何度でも言ってやりますよ!この人でなし…恩知らず!」
       
      マスオ「恩知ら…ず…何が恩だ…恩知らずだと…」
       
      フネ「そうですとも!それなのにあんたはこの家をっ…!?……」
       
      サザエ「か、母さーーーーーん!!!」
       
      パリーーーン!グシャッ!バキバキバキ!ギゴ!
       
      ………

      ―子供部屋
      ワカメ「う…うぅ…」
       
      カツオ「大丈夫かいワカメ…」
       
      タラヲ「クッキーおいしいですぅ!カツオ兄ちゃんもっとほしいですぅ!」
       
      ワカメ「……タラちゃんほら、私のをあげるわ」
       
      タラヲ「わーいですぅ!」 
      ワカメ「…姉さんたち大丈夫かしら…」 
       
      カツオ「大丈夫。大丈夫だよ。何かあったら僕が姉さんを助ける。母さんもだ。僕はこの家の長男だからね!」
       
      パリーーーン!グシャッ!バキバキバキ!
      ワカメ「お、お兄ちゃん今の…」

      カツオ「……ワカメはここにいるんだ…嫌ダメだ…この窓から…そうだ、花沢さんの家に行くんだ…タラちゃん?今からワカメと花沢さんの家に行っておいで」 
      タラヲ「今からですか?え、窓からですか?嫌ですぅ靴がないですぅ…」
       
      カツオ「花沢さんの家で今日お菓子パーティーをしてるんだよ。それにこっそり行くんだ。行っちゃだめって言われてたからね。玄関から出たらバレるだろ?靴は…」
       
      ワカメ「靴はいらないわ。タラちゃんは私がおんぶしていく!」

      カツオ「ワカメ…よし、わかったかい?タラちゃん」 
      タラヲ「わかったですぅ!秘密のお菓子パーティーですぅ!」
       
      カツオ「しっ!静かにね、タラちゃん。さぁワカメ行くんだ!」
       
      ワカメ「え…お兄ちゃんは…?」

      カツオ「言っただろ?僕はこの家の長男なんだ。僕がこの家を守る!」
       
      ワカメ「う…わかった…お兄ちゃん…後でね…さぁ行こうタラちゃん…」
       
      ガラッ…すたたたた
      暗闇に消えていくワカメとタラヲ

      カツオ「ワカメ…花沢さん、ワカメを頼んだよ…」
       
      カツオはバットを震える手で握りしめた。
       
      カツオ「父さん…僕結局父さんにいい成績見せられないままだったけど…いつも怒られてばかりだったけど…父さんのことが…父さんがいたときの温かい家が大好きだった。僕が父さんが作ってくれた家族を守るからね…だから…見守ってて…本当は僕すごく怖いんだ…」
       
      カツオはバットを片手に息を潜めて廊下へ出て居間へと向かった。居間からは何の音も聞こえてこなかった。カツオは襖を少し開けて中を覗いた。そのとき
      カツオ「……っ!!」

      カツオ「うわぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁあああ!」
       
      フネ「……」
       
      サザエ「はぁっはぁっ…」 
      卓袱台の横に横たわるマスオ。傍らに立つサザエとフネ。部屋に飛び込むカツオ。
       
      カツオ「…母さん!姉さん!」
       
      フネ「カツオォォオ!」
      カツオを抱き締めるフネ。 
      カツオ「母さん!母さんよかった!…マスオ兄さんは…母さん、何が…」
       
      サザエ「ぁぁあぁああああああぁあああ私…私…」
      へなへなと泣き崩れるサザエ。
      サザエ「母さん…私…私…マスオさんを…殺し…た…ぅわぁぁあああん」

      フネ「違う!違うよ!お前はただ私を助けようと…私のせいだよ…お前は悪くない…」
      ─────
      怒り狂ったマスオはフネを押し倒し首を絞めようとした。とっさにサザエはビール瓶を手に取り、マスオの後頭部を殴った。瓶は割れ、マスオは床に崩れた。それでもマスオは、逃げようとするフネの足を捕まえ、割れたビール瓶の破片を手に取った。
      フネ「ひっひぃぃっ!」
      ゴキ!バキバキギゴ!
      サザエはアイロンでマスオを何度も何度も殴った。マスオは動かなくなった。
      ───────
      カツオ「姉さん…姉さんは悪くないよ!」

      フネ「サザエ…ごめんよサザエ……」
       
      サザエ「うわぁぁあん母さぁぁあああん」
       
      サザエを抱き締めるフネ
       
      カツオ「…!?あ!」
       
      フネ「どうしたんだいカツオ!」
       
      カツオ「マ、マスオ兄さん生きてる……」
       
      フネ「そんな…」
      サザエ「嫌ぁぁぁぁあアアアアア!」
      耳を塞いで泣き叫ぶサザエ 
      カツオ「か、母さん…どうしよう…」

      サザエ「あ…ぁあ…駄目…ここまでしてしまったんだもの…とどめを刺さなきゃ私たち皆殺られるわ…ぁ…ぁ…なんで…」
       
      再びアイロンを手に取るサザエ。
      フネ「待ちなさいサザエ!」
       
      サザエ「母さん…嫌っ放して!こうしなきゃだめなの!」
       
      カツオ「姉さん!落ち着いて姉さん!僕を見て!」

      サザエ「カツ…オ…」
       
      カツオ「落ち着いて考えよう姉さん。母さんも僕もついてるから!」
       
      フネ「そうだよサザエ…あんたをこんな男のために人殺しにはさせたくないんだよ…」
       
      カツオ「姉さん…姉さんがマスオ兄さんを殺したらタラちゃんはどうなるのさ…それに…もうこれ以上つらい思い姉さんにはしてほしくない!」
       
      サザエ「ぁあ…でも…でもこの人を助けたら…回復したら私たち皆殺られるわ…」

      フネ「…逃げよう。」
       
      カツオ「か…母さん」
       
      フネ「これは正当防衛だよ。でもね、ここまでやってしまったらこの男は私たちが捕まっても捕まらなくても私たちのことを…でもねサザエ…あんたは人殺しになっちゃいけない…お父さんが…あの人が建ててくれたこの家の中でもうそんなことは…」
       
      カツオ「とにかく冷静に考えないと…そうだ母さん…ワカメとタラちゃんを花沢さんの家に逃がしたんだ。もう着いてると思う。花沢さんのお父さんに聞いてもらおう。」

      フネ「それがいいね。サザエ…いいかい?行けるかい?」
       
      サザエ「…いいわ。わかった…でも…でも私…手洗わないと…血が…血が…この人の血が…」
       
      フネ「そうだね…母さんが手伝ってあげるから…服も着替えた方がいいね…」
       
      居間に一人残り、横たわったマスオを見つめるカツオ

      カツオ「マスオ兄さん…なんで変わっちゃったんだよ…優しかったマスオ兄さんはどこに行ったんだよ…父さんがいて、その横でマスオ兄さんが一緒にお酒飲んでて…あの家族はどこに行ったんだよ…」
       
      フネ「さぁ…カツオいいかい?花沢さんのお宅へ行くよ…」
       
      カツオ「あ…あぁ、さぁ姉さん、僕につかまって!」 
      ガラガラッ
      家を出るフネ、カツオ、サザエ
       
      マスオ「…………………………………………………………………………ふひっ……ハナザワさん家か…」

      ─花沢宅
      ドンドンドン!ドンドンドン!
      ワカメ「花沢さん!花沢さん!花沢さーん!」
       
      ガラガラッ
      花沢「あらワカメちゃんじゃないの!それにタラちゃんまで!どうしたのよこんな時間に。タラちゃん寝る時間でしょ?ダメじゃない!寝てなきゃ。」
       
      ワカメ「はぁっ…はぁっ…は、花沢さん、おじさんいる?」
       
      花沢「えぇ、いるけど今お風呂入ってるわよ。とりあえずあがりなさいよ。」

      ワカメ「あ、ありがとう…お邪魔します…」
       
      花沢「まったく何なのこんな時間に。なんで磯野君が一緒じゃないのよー!」 
      タラヲ「花沢さん、リカちゃんもう帰ったですか?お菓子パーティーしてないですか?」
       
      花沢「ちょっと何なのよお菓子パーティーって!」
       
      タラヲ「カツオ兄ちゃん嘘ついたです!帰るです!」

      花沢「ちょっと何なのよ。よくわかんないけど、ほらタラちゃん、おかきならあるわよ。」
       
      タラヲ「わーいですぅ!」 
      花沢「今お茶入れるわね。ほら、ワカメちゃんも食べて食べて。」
       
      ワカメ「ありがとう…」
       
      花沢「で、磯野君は?磯野君は来ないの~?」
       
      ワカメ「…ぅ…ぅわぁぁあああんお兄ちゃぁぁああぁあぁぁあん!」

      花沢「ちょ、ちょっとワカメちゃん…お父ちゃん長風呂だし先に何があったか聞かせてよ。私でよければ力になるから!」
       
      ワカメ「ぅうっ…花沢さん…お兄ちゃんがっ…お兄ちゃんがっ…」
       
      家を出るまでのことを洗いざらい話したワカメ
       
      花沢「そんな…ちょっとそれ…磯野くんが危ないじゃない!…ワカメちゃん怖かったわね…ここなら大丈夫だから…」
       
      ワカメ「ありがとう花沢さん…」
       
      花沢「いいってことよ!はいお茶、飲んだら落ち着くわよ。タラちゃんも、はい、熱いから気を付けてね」

      タラヲ「おかきおいしいですぅ!」
       
      花沢「とにかくお父ちゃん呼んでくるわね!お父ちゃーーーん!ちょっといつまでお風呂入ってんのよー!!!」
       
      家の奥へ行く花沢
      ワカメ「タラちゃん…お茶ふーふーしてあげるね…」 
      タラヲ「ありがとうですぅ!」
       
      ワカメ「はい、もう飲めるわよ。………お兄ちゃん……」

      花沢父「やぁワカメちゃんひさしぶりだね。」
       
      ワカメ「あっ!おじさん今晩は!お邪魔してます!」 
      花沢父「いやいやいいんだよ。それよりもワカメちゃん…花子から詳しいことは聞いたよ…」
       
      ワカメ「……」
       
      花沢「大丈夫よワカメちゃん!お父ちゃんがついてれば安心よ!」
       
      花沢父「あぁ、大丈夫だ。花子、タラちゃんを奥で休ませてやりなさい。タラちゃん、今日はうちにお泊まりしていきなさい。」
       
      タラヲ「……絵本読んでくれるですか?」
       
      花子「私がお話聞かせてあげるから。さ、行きましょ!」

      ワカメ「おやすみタラちゃん…」
       
      タラヲ「ふぁ~ぁ…おやすみなさいですぅ…」
       
      パタッ
      ワカメ「おじさん…お兄ちゃんを助けて…姉さんを…母さんを!」
       
      花沢父「落ち着きなさい。大丈夫。おじさんが様子を見に行ってみよう。皆大丈夫だから。」
       
      ワカメ「でもあの音…おじさん、マスオさんはもう昔のマスオさんじゃないの…おじさんも危ないわ!」
       
      花沢父「だからこそ大人の私が行かないと…ワカメちゃんはここにいたら安全だからね。」

      ワカメ「おじさん…ぅ…ぅわぁぁぁあぁあぁぁあぁぁぁあん!」
       
      花沢父「可哀想に…怖かっただろうね…ここ数ヵ月のマスオさんの変わり用は耳にはしていたけど…まさかそこまでとは…」
       
      花沢「ワカメちゃーん、タラちゃん寝たわよー」
       
      ワカメ「ありがとう…」
       
      花沢「すやすや眠っちゃって…なーんにもわかってないのねタラちゃん…」
       
      ドンドンドン!ドンドンドン!
       
      花沢「誰かしら…」
       
      ワカメ「きっとお兄ちゃんだわ!」

      ―磯野家
      マスオ「…ぐふっ……花沢さん家に全員……ふひっふはっひひひっ…」
       
      立ち上がるマスオ
       
      マスオ「……ごふっ…ぐ…うぐ…ペッ!」
       
      血を吐き出すマスオ
       
      マスオ「あー身体中痛いよ~サザエのやつやりすぎだよ…全く。さて、僕も花沢さん家に行くとするか。…またのけ者にしやがって……あのときと同じだ…」
       
      タマ「ニャ…」
       
      マスオ「あれれー?タマいたのかい?ふひっ…タマはいいやつだねぇ…さぁこっちにおいで…ん?どうしたタマ…タマ…お前まで…」 
      タマ「…ニャッ…ニャァァァァァアァァアア!」

      窓にジャンプするタマ。しかしその尻尾をマスオが掴んだ。
       
      マスオ「畜生…畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生!………ふぅ……ふひっ…ははははははは!サザエ~どうやら僕本気で切れてしまったみたいだよ…」
       
      左足を引きずりながら廊下へ出るマスオ
      マスオ「…ぅぐ…くっ…はぁっ…はぁっ…」
      マスオが向かったのは今は誰も入らない波平の部屋だった。マスオは無人の部屋で叫んだ。
       
      マスオ「…くっ…ぃぐっ……おい…おい!お前のせいだ…全部お前が悪いんだ…だから僕は…お前が残した家庭を………壊す。」

      マスオは洗面所へ向かった。
      マスオ「うわぁ~こりゃぁひどい顔だなぁ~血まみれじゃないか!まいったまいった…」
       
      顔を洗うマスオ
      マスオ「ぁあ~しみるな~……これは同じ痛みを味わってもらわないと…いや…まずはあいつらの目の前でワカメちゃんを…ふひひ…ごふっ!ぐうぇっぐぼっぐふっ…ブッ…はぁっはぁっ……」
       
      マスオは包丁を鞄にしまい、玄関へ向かった。居間には動かなくなったタマが残されていた。

      ─ガラガラッ
      マスオ「くぅ~っ、寒いなぁ~この体で花沢さん家まではきっついなぁ…でも待っててくれよサザエ…必ず行くよ…ぐふっ…」
       
      足を引きずり花沢家へ向かうマスオ
      マスオ「…ん?」
       
      ウキエ「…マスオさん………派手にやられたみたいね…」
       
      マスオ「ウキエか…何してんだお前。」
       
      ウキエ「タバコよ…あいつら私が家の中でタバコ吸ってたらギャーギャーうるさいのよ…」
       
      マスオ「外で吸ったら文句言わないのか。ひでぇ親だな。ふひっ」

      ウキエ「それあんたでしょ…」
       
      マスオ「うるせぇな…妊婦がタバコかよ…腹の子によくないだろ。」
       
      ウキエ「あんたどの面下げてそんなこと言ってんの?認知する気もないくせに…」
       
      マスオ「するわけないだろ、俺の子かわからないくせに。誰の子かわからないんだろ?まだ若いのにすごいなお前。ここ最近朝帰りしてるみたいだしよ。どうせ他にも手当たり次第男に手出してんだろ…」
       
      ウキエ「…あんた相変わらずクズね。何言われようがこの子はあんたの子だから…」

      甚六「おーいウキエ~あ、マスオさんじゃないですか。……すごい怪我ですけど…毎晩毎晩やめてくれますか~近所迷惑なんすよね~。」
       
      マスオ「ぐふっ…いやぁサザエに派手にやられちゃってねぇ~。サザエたちパニックになってたから今から僕が元気だってとこ見せて安心させてあげるんだよ。しっかしこの体じゃ歩くのもきつくてね、ははは。」 
      甚六「こえ~!まぁ関係ないっすけどね。なぁウキエ金貸してくれよ…そうだな、二万でいいよ。」
       
      ウキエ「ないわよ…」
       
      甚六「あるだろ…ほら!」 
      ウキエの財布を奪う甚六

      ウキエ「だめ…もうないわよ!やっ!返して!もういい加減にして!」
       
      甚六「なんだあるじゃんか…ありがたく頂いとくよ!」
       
      ウキエ「もういい加減にしてよ…糞兄貴!」
       
      マスオ「いやぁ~甚六君、進学をあきらめてからどんどんクズになっていってるみたいだねぇ~」
       
      甚六「どっちがっすか…マスオさんもこれ以上でかい騒ぎ起こさないでくださいよ!何かあったら家にまで警察来るかもしれないんすから…」

      ウキエ「私たち皆がクズなのよ…ねぇ兄貴、その金だけは…お願いだから」
       
      甚六「ウキエもしつこいな~また体売ればいいだろ?」
       
      ウキエ「なっ…」
       
      甚六「お前こそいつも夜遅くどこ行ってんだよ…体売ってんだろ?金だって結構もってるしな。ほら。」
       
      ウキエ「……違う…違う違う違う!私はそんなこと……ぅうっ…誰も私のことなんか…私のことなんてわかってない…ぅわぁぁぁああぁああん」
       
      それまでの強気な態度とはうってかわってウキエは何かが折れてしまったかのように泣き出した。
       
      甚六「うるせぇ…じゃあな…」

      どこかへ出掛けていく甚六 
      マスオ「わぁわぁ泣くんじゃねぇよ!泣き声は毎日家で聞き飽きてんだよ!」
       
      ウキエ「…うっ…ひぐっ…ひぐっ……誰のせいよ…誰のせいなのよぉ!」
       
      マスオ「何だよ全部俺のせいかよ。甚六のことは関係ないだろ。あいつが挫折して進学あきらめたのも、それからあいつがあんな風になったのも俺のせいかよ…お前の家族のことなんか知らねぇよ…」
       
      ウキエ「あんたに私の家族のことなんてわかってほしくない!」
       
      ハチ「バウワウ!バウワウ!」

      ウキエ「ハチィ…」
       
      マスオ「うるせぇ犬だな…じゃあ俺行くから…くっ…あ~足痛ぇ~」
       
      ウキエ「…何する気…花沢さんの家に行って何する気なの…」
       
      マスオ「だから言ったろ?俺がピンピンしてるとこ見せて安心させてやるんだよ…それから…」
       
      ウキエ「もうやめて…」
       
      マスオ「あ?何言ってんだお前…お前だって俺の家族壊したかったんだろ…俺の家族が憎いって言ってたじゃねぇか」
       
      ウキエ「とっくに壊したわよ…もう充分よ…マスオさん…あなたどうかしてる…私はあなたがここまでするなんて…」

      ──甚六が挫折して進学を諦め、それにより伊佐坂家に変化が訪れたのは波平が亡くなるよりさらに数ヵ月前のことだった。甚六は荒れに荒れ、家族に暴力をふるうようになった。それでも伊佐坂夫妻は長男である甚六をかばい続け、円満な家族を装い続けた。ウキエはそんな世間体を気にした偽りの家族に嫌気がさし、世間体を気にする両親への当て付けのように高校を自主退学した。
      ──────
      ハチ「バウワウ!バウワウ!グルル~バウ!」
       
      マスオ「もうお前は関係ないんだよ!とにかく行くからな…お前も今さら大口叩ける立場じゃないだろ…」

      ウキエ「くっ……」
       
      足を引きずりながら再び花沢家へと向かい、暗闇に消えていくマスオ
       
      ハチ「くぅ~ん…」
       
      ウキエ「ハチィ…ハチィ…そうよね…私が何もかも壊したのよね…」
       
      ────
      伊佐坂家が仮面家族を演じている頃、まだ隣人の波平は健在で、磯野家からは毎晩一家団欒の笑い声が聞こえていた。それはウキエにとっては苦痛でしかなかった。
      ウキエ「耐えられない…なんで家はこんななのに…隣は…隣は…」
       
      そんなある日波平が突然亡くなり、マスオの性格がガラリと変わった。

      マスオは磯野家を憎み、崩壊させようとしていた。ウキエも幸せな磯野家を、波平の死をきっかけに壊してしまいたかった…。そして二人はお互いを利用しようとした。それは一度だけであったが、ウキエはマスオの子を妊娠した。しかしウキエは家族への当て付けのように強がってはいたものの、後悔していた。毎晩隣から聞こえる怒号…泣き声…憔悴しきったサザエの顔…こんなことがしたかったんじゃない…
      ────────
      ハチ「くぅ~ん…くぅ~ん…」
      ウキエの涙を拭うかのように顔をなめるハチ
       
      ウキエ「ハチィ…」

      ハチを撫でるウキエ。するとハチは地面に寝転がり、ウキエに腹を見せてさらに撫でてもらおうとした。
       
      ウキエ「ハチィ!ハチィ!あははは!うふふふ!」
       
      ハチは長い間家族にかまっでもらっていなかった。
      ハチ「バウワウ!ワン!キャイ~ン!クゥ~ン!ペロッ!クゥ~ン!」
       
      ウキエ「ふふふふ、ハチったらぁ!ふふ…ハッ!」
       
      ウキエは久々に声を出して笑っている自分に気づいた。
      ウキエ「ありがとうハチ…これはね、私に責任があるの…だから私がこれを止めなきゃいけないの…」

      既に伊佐坂夫妻は自分の子どもたちを信じられなくなっていた。ウキエは毎晩出歩いて何をしているのか…娘が自分たちの結婚記念日のために働いてるとは知らずに、二人はウキエを疑ってしまっていた。
      ──────
      ウキエ「また昔みたいに皆で笑いたかった…」
       
      ハチ「くぅ~ん…」
       
      ウキエ「このままわかってもらえないままってのは悔しいけど…いいの、ねぇハチ、あんただけはわかってくれてるからね…」
       
      ハチ「…」
       
      ウキエ「行かなきゃ…ハチ…お父さんとお母さんをお願いね…それからバカ兄貴のことも…バイバイ…ハチ…」

      ―花沢家
      ドンドン!ドンドンドン! 
      ワカメ「お兄ちゃんよ!」 
      花沢父「よし、おじさんが出るからワカメちゃんはここにいなさい。」
       
      ワカメ「う…うん。」
       
      ガラガラッ…
      花沢父「……っ!サ、サザエさん…」
       
      そこにはフネ、カツオ、そしてカツオの肩につかまり放心状態のサザエが立っていた。
      ワカメ「お、お兄ちゃーーーん!」
       
      カツオ「ワカメ!よかった…タラちゃんは?」
       
      花沢「私がちゃーーんと寝かしつけたわよ!」
       
      カツオ「花沢さん…」

      花沢「ちょっと磯野くーん、気づくの遅いわよー!」 
      カツオ「ごめんよ、あ、ありがとう花沢さん…」
       
      花沢「いいってことよ!磯野くんのためなら私、何だってするわよ!それよりサザエさんどうしちゃったのよ…」
       
      カツオ「……あのさ…」
       
      花沢父「こら花子、いきなり色々聞くんじゃないよ。」
       
      花沢「だってー!やっと磯野くんに会えたんだもん!ワカメちゃんから話し聞いてすんごい心配してたんだからね!ほらいつまでそんなとこ突っ立ってんのよ!さぁ入って入って!ほらおかきあるわよ!今お茶入れるわね!お二人もどうぞ」

      カツオ「あ…ありがとう…本当にありがとう…う…」 
      花沢「何よ、泣くことないでしょ!私と磯野くんの仲じゃない!うふふ、さぁそこ座って!」
       
      花沢さんは何か大変なことが起こったのだと感じていたが、カツオのためにいつものようにふるまっていた。
      カツオ「さぁ姉さんここに座って…ほら母さんも…おじさん…ワカメたちのことありがとう…」
       
      花沢父「私たちはかまわないよ…それよりサザエさん…」
       
      花沢「いーそーのーくーん!ちょっとこっち来て手伝ってよー!」
       
      カツオ「あ…うん!今行く!」
       
      台所へ向かうカツオ

      お茶を入れる花沢
      花沢「…磯野くん、私何があっても磯野くんの味方だからね!」
       
      花沢さんの明るい笑顔でカツオは少し気持ちが落ち着いてきた。
      花沢「さ、早くお茶運ばなきゃ!お茶がなきゃおかき食べられないわよ!」
       
      カツオ「うん…僕が運ぶよ…あ!あっつーい!」
       
      花沢「うふふふふ…もうやだー磯野くんったらー」
       
      二人がお茶を持ってくるとフネが詳細を語りだした。 
      一同「……」
       
      ワカメ「そんな…そんな…いやぁぁぁああ!私のせいよ…私が怒らせたんだわ…ぅう…姉さん…姉さんごめんなさい!」

      カツオ「違う!違うよワカメ!ワカメのせいじゃない!ワカメは悪くない!ここにいる誰も悪くないよ!」 
      花沢「そうよワカメちゃん…」
       
      フネ「…あの…花沢さん…私たちはこれからどうすれば…」
       
      花沢父「う、うーむ…」
       
      サザエ「私帰らなきゃ…私がもう一度あの人を…」
       
      フネ「いけません!それはいけない…花沢さん…急なことで驚いているでしょうがどうかお力を…」
       
      花沢父「…いったいどうすれば…」
       
      花沢「ちょっと!しっかりしてよお父ちゃん!」
       
      花沢父「とにかくまずは皆冷静になろう…」

      部屋は静まり返りお茶をすする音だけが響いていた。 
      ズズ…ズズズ……
       
      ワカメ「キィヤァァァアアアアアアア…ぁぁ…ぁ…ぁぁ…ぁぁ…」
       
      カツオ「どうしたワカメ!!」
       
      ワカメ「ぁぁ…ぁぁ…そ…こ…」
      窓を指差すワカメ
       
      窓の外には血まみれのマスオが笑顔で立っていた。
       
      カツオ「ぅわぁぁ!」
      フネ「そん…なっ…」
      サザエ「嫌ぁぁぁぁぁあああぁあぁぁあ!もうやめてぇぇぇぇえ!」
      花沢父「……窓から離れるんだ!」
      花沢「お父ちゃぁん…お父ちゃぁん……」
       
      マスオ「見ぃつけた~」

      マスオ「何で逃げるのかな?ワカメちゃん。」
       
      逃げ遅れたワカメは窓から侵入してきたマスオにつかまった。
       
      ワカメ「嫌ぁああお兄ちゃぁぁあんお母さぁあん!」 
      マスオ「どうしたんだいワカメちゃん…ふひっ…何で泣いてるんだい?」
       
      カツオ「マスオ兄さん!ワカメを放せぇっ!!」
       
      マスオ「ワカメちゃん…なんでそんな目で見るんだよぉ…」
      パーーッン!
      ワカメを殴るマスオ。ワカメはあまりの恐怖でもう声が出なくなっていた。
       
      カツオ「やめろぉっ!ワカメを放せ!」

      サザエ「お願いよマスオさん!私はどうなってもいいからワカメを放して…お願いだから!もうやめて!」 
      花沢父「…マスオさん…落ち着くんだ…私が話を聞くから…」
       
      マスオ「うるさい!これは家族の問題なんだ!」
       
      花沢「お父ちゃん!今警察を呼んだわ!」
       
      花沢父「聞いたかいマスオさん…もうすぐ警察が来る…ワカメちゃんを放すんだ…」
       
      マスオ「うるさい黙れ!」包丁をワカメに突きつけるマスオ
       
      ワカメ「ひぃいっ!」
       
      マスオ「ワカメちゃん?暴れちゃダメだよ~?グサッていっちゃうからね~いいかい?」

      一同「…っ…」
      ワカメ「……」
       
      マスオ「ワカメちゃん?返事もろくにできないのかい?まったく…まぁいいや。あ、皆近寄らないでくださいねぇ~ほら、早く奥の部屋に行ってください。ほら~早くしないとワカメちゃんが…ふひっ」
       
      フネ「…くっ」
       
      奥の部屋に入る一同。
      マスオ「サザエ~安心したかい?僕は大丈夫だからね。」
       
      サザエ「ぃ…ゃ…」
       
      マスオ「あー花沢さんのお父さん、ご無沙汰してます。サザエたちがお世話になったみたいで…ありがとうございますぅ…」
       
      花沢父「……」

      マスオ「花沢さんもいつもカツオくんのことありがとうねぇ~カツオくんは僕の大事な弟だからね、ね、カツオくん!」
       
      カツオ「……」
       
      花沢「ちょっと!いい加減にしなさいよ!何が大事な弟よ!」
       
      花沢父「は…花子!」
       
      マスオ「おっと、口の聞き方には気を付けるんだよ花沢さん…ワカメちゃんがどうなってもいいのかい…」 
      花沢「卑怯者!あんたなんか…あんたなんか!」
       
      マスオ「サザエ~さっきはいくらなんでもやりすぎだよ~痛かったなぁ~」
       
      サザエ「許して…ワカメに手を出さないで…」

      マスオ「そんなそんな~気にしなくていいよサザエ~とっさに手が出ることは誰にだってあるからねぇ~」 
      サザエ「……」
       
      マスオ「でもサザエ~………君は僕にとどめを刺そうとしたよね。」
       
      サザエ「あっ違っ!違うのマスオさん…ぁああぁぁああぁあ!」
       
      マスオ「お義母さん?サザエを止めてくれてありがとうございました!おかげで助かりましたぁ~ふひっ」 
      フネ「くっ…」
       
      カツオ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

      隙をついてマスオに飛びかかるカツオ。マスオは倒れ、ワカメは逃げた。
       
      ワカメ「お、お母さぁぁああぁぁん!」
      フネのもとへ駆け寄ろうとするワカメ。マスオは起き上がり再びワカメの足をつかんだ。
      ワカメ「キャァァア!」
       
      カツオ「ヤメロォォォ!ワカメに触れるな!」
      マスオの背中に飛びかかるカツオ。
      マスオ「…クッソォォォォオォオ!」
      ワカメを放しカツオと向き合うマスオ。
       
      ───バタッ…
      倒れるカツオ。腹部には包丁が刺さっていた。

      ワカメ「…えっ?お兄ちゃ…ん…?お兄ちゃん?お兄ちゃん…嫌ぁああそんなの嫌よおおぉお!」
       
      花沢「磯野く…ん…」
       
      フネ「そんな…カツオが…」
      サザエ「嫌ぁぁあ!こんなの嘘よぉぉお!」
       
      花沢「…許さない!よくも磯野くんを!」
      マスオに飛びかかる花沢。しかしすぐに殴り飛ばされてしまった。
      花沢「…ぐ…」
       
      花沢父「花子ぉ!マスオさんあんた…あんた何てことを!」

      マスオ「別に…サザエが僕にしようとしたことをカツオくんにしただけですよ…な、サザエ?」
       
      サザエ「ひ、ひどすぎる…カツオがぁぁ!カツオがぁあ!」
       
      カツオのもとへ駆け寄る花沢
      花沢「磯野くん!しっかりして!死んだりしたらこの私が許さないんだからね!」
      カツオ「は…な…ざ…わ…さ…ん…」
       
      花沢さんは涙を抑えられなかったが、それでも必死に笑顔を作っていた。
       
      花沢「…ちょっと何よー!言いたいことがあるなら言いなさいよー!」

      カツオ「っ…」
       
      花沢「もう何なのよー…聞こえないじゃない…」
       
      カツオ「……」
       
      花沢「まさかプロポーズ~?…やだわぁ、みんな見てるじゃない!…」
       
      カツオ「……」
       
      花沢「もう!何とか言いなさいよ~!黙っちゃってさ!無口な男なんて流行らないんだからね!」
       
      カツオ「……」
       
      花沢「でもまぁ私はカツオくんが無口でもお喋りでもカツオくんのこと好きなんだけどね。うふふ!あっ!言っちゃった!…ねぇ」

      カツオ「……」
       
      花沢「ねぇってばー!ちょっとー!いつまで黙ってるつもりー?怒るわよ!」
       
      カツオ「……」
       
      花沢「ねぇってば…」
       
      カツオ「……」
       
      花沢「いーーそーーのーーくぅーーーん!」
       
      しかしカツオは返事をすることはなく花沢さんの腕の中で目を閉じていた。
       
      サザエ「そんな…カツオが…この人殺し!あのとき…あのとき私がとどめを刺せばよかった!」
       
      マスオ「うひゃひゃ!バカだねぇ~サザエ。君もお義父さんやカツオ君のところに逝かせてあげるよ。」

      フネ「…ぅう…カツオ…カツオや…お願いだから目開けておくれよ…」
       
      サザエ「マスオさん…なんで…なんであなたそんな風になってしまったの…なんで…あなた誰なの…」
       
      マスオ「うるさい!うるさいうるさい!全部…全部お義父さんが悪いんだ!僕は…僕は」
       
      花沢父「マスオさん…何があったか知らないが…話すんだ。」
       
      マスオ「サザエ~、お義父さんが死ぬ直前に病室で皆に一言ずつ残したのを覚えてるかい?ふふふ…」
       
      サザエ「それがどうしたっていうのよ…」

      マスオ「ふひひ…お義父さんが…あのとき僕に何て言ったかわかるかい?」
       
      サザエ「うぅっ…う…知るもんですか!」
       
      マスオ「お義父さん…僕に『今まで窮屈だったろう…これからはもっと自由にやりなさい』って言ったんだ!」
       
      サザエ「…」
       
      マスオ「何なんだよ窮屈って…お義父さんは…あいつ僕のことそういう目で見てたんだ…」
       
      サザエ「父さんはそんなつもりじゃ…」
       
      フネ「う…ぅう…」

      マスオ「僕は…僕は…窮屈だなんて思ったこと一度もなかった…でもあいつは違ったんだ…僕が窮屈に暮らしてるって…」
       
      サザエ「そんな…」
       
      マスオ「僕は家族の一員だと思ってた…でもそう思われてなかった…壁があったんだ…窮屈って何だよ!自由にやれって何なんだよ!僕だってお義父さんが死んでしまうのはつらかった…なのに自由にやれだなんて…まるで解放してやるみたいな言いぐさじゃないか!」
       
      サザエ「違う…」
       
      マスオ「何がだよ!それがお義父さんが僕に言った最期の言葉だったんだぞ!」

      サザエ「…」
       
      マスオ「だからお義父さんの出棺のとき僕は誓ったんだ…この家庭を壊してやるって…」
       
      サザエ「あのとき…あのとき言ってくれたじゃない!『これから僕が家族を支える』って…」
       
      マスオ「ふひひ…うひゃひゃひゃ!ひゃひゃ!あぁ言ったさ。サザエはそのまんま信じたんだねぇ~相変わらず人がいいなぁ~」
       
      サザエ「な…」
       
      マスオ「ふひ…でも今日で終わる…やっと終わるんだ…ふひゃひゃひゃひゃ!ふひゃ…うぐ!?」

      マスオは背中に衝撃を感じ振り返った。
       
      マスオ「ウ…キ…エ」
      そこにはウキエが立っていた。ウキエはナイフをマスオの背中に突き刺していた。
      ウキエ「はぁっ…はぁっ…カツオくん…間に合わなかった…マスオさん!もう終わりよ…」
       
      マスオ「ぐっ…ぐぁっ…うぉぉぉおおぉお!」
      マスオは最後の力を振り絞ってウキエからナイフを奪い、そして…
       
      ウキエのお腹に突き刺した。
      ウキエ「うっ…くっ…嫌ぁぁあああ!」
      マスオはそのまま床に崩れ、ついに絶命した。
       
      ウキエ「赤ちゃんが…赤ちゃん…が…うっ」

      倒れるウキエ
      サザエ「ウキエさん…」
       
      ウキエ「サザエ…さん…うっげほっ…ごめんなさい…ごめんなさい…」
       
      サザエ「…」
       
      ウキエ「赤ちゃんが…いえ、これでよかったのよ…これで…う!ぐ!はぁっ…はぁっ…フ、フネさん…」
       
      フネ「…!?な、何だい…」
      ウキエ「お母さんに…大好きだって伝え…て…くっ!……」
      フネ「ウキエさん…」
       
      ウキエ「……」
       
      フネ「…安心なさい…伝えます」
       
      ────
      静まり返る室内。そして横たわるマスオ、ウキエ…そしてカツオ

      サザエ「マスオさん…父さんあのとき私に何て言ったと思う?『これからマスオ君が大黒柱だ。しっかり支えていきなさい』そう言ったのよ。父さんあなたとの間に壁なんて作ってなかった…信頼してたのよ…実の息子のように思っていたわ…バカね…ぅわぁぁああぁあぁん」
       
      ワカメ「あぁぁああんお兄ちゃあああん!」
       
      花沢「磯野くぅん…」
       
      花沢父「……」
       
      フネ「あぁ…カツオ…」
       
      タラヲ「う~ん、むにゃむにゃ…何の騒ぎですかぁ?」
       

      そして、サイレンの音が近づいてきた…。





      一週間後
       
      ワカメ「…!お兄ちゃん!?」
      サザエ「カツオ!」
       
      ワカメ「お母さん!お兄ちゃんが目覚ました!」
       
      フネ「カツオ!あぁ神様!」
      サザエ「カツオ!?聞こえる!?」
       
      カツオ「皆…僕…父さんに会ったよ…」
       
      サザエ「父さんに…?」
       
      カツオ「…うん…久々に怒鳴られちゃったよ…『ばっかもーん!その歳でこんなとこ来るなんてわしが許さん!家に帰れ!』ってね。追い返されちゃった…」
       
      サザエ「父さん…ありがとう父さん…これから私たちのこと見守っててね…」

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        • 2010.12.17 Friday
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