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勉強しないとのいうのは恐ろしいものだ,
2015/6/14
レビュー対象商品: 早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした (単行本(ソフトカバー))
猫猫塾で私小説を書かせると、しばしば、書かれていないこと、というのが出てくる。そこを追及していくと、それは本人には都合の悪いことであることである。この人の場合、大学時代に何をしてどういう生活をしていたのかが書かれていない。教育学部社会科を出た、というが、それについてどんな勉強をしたのかが分からず、「鉄道研究会」にいたということばかりが書かれている。
大学で勉強したことが、実社会では役に立たない、ということはよく言われるが、この人の場合、それ以前に大学で何を勉強したのかが分からないのである。文学にも哲学にも興味がなかったらしい。小谷野敦や本多勝一を読んでいた、というが、小谷野敦は、古典的な教養を身につけろとしつこく言っているのだが、それに従う気がないらしい。まあ仮に彼が入ったのがブラック企業だということにしよう。しかしまともな企業であっても、これほど人の助言に従わない人間はさぞ扱いづらかったと思うぞ。小林君は典型的な「俺は偉い」妄想の持ち主で、フォン=フランツの言う「永遠の少年」タイプである。「早大を出た」って、タイトルにするようなことか。稲がそんなに偉いと思っているのか。
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