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5つ星のうち 5.0
ずいぶんと酷いレビューを書いているのね ポエム、間違っていると言われ続けながら、その間違いを誰一人として指摘できない不思議な本, 2015/4/26
関数型プログラミングを学習していたところ、唯一その魅力と基本的な概念を伝えてくれたのが著者による記事だった。
別レビューにあるが、書いていることに間違いがあると言う人は確かにおり、ならばどこが間違っているのか真摯に学びたいと思うのだが、誰一人としてその間違いを具体的に指摘して教えてくれる人はいない。目にするのは雑多な個人攻撃、揚げ足取りばかりで、技術のことを語るものは存在しない。「ポエム」とさえ罵ればば事足りると本気で思っているのだろうか?極まれに存在する対抗記事を読んでみても、オブジェクト指向と関数型プログラミングを対比して論じる著者への反発や無意味なあてつけ行為が見えるばかりで、そこにも技術的に具体的反論は一切見受けられない。学習者としては、よりわかりやすいコンテンツがあれば諸手を上げて歓迎するのだが、これまでのところ著者による記事、本書より良い解説を目にすることはなかった。
関数型プログラミングの中でも、遅延評価とFRPは特に難解なトピックであるが、本書ではDay3とDay4でかなり深い部分まで掘り下げながらも簡明に解説されている。おかげで、なぜ遅延評価とFRPは特に難解なトピックなのかはっきりと理解できてしまう。遅延評価とFRPが特に難解なトピックなのは、著者が堂々と展開する「ものごとの考え方」哲学部分を一様に避ける解説しかなかったからであり、「ものごとの考え方」哲学こそが理解の鍵だと本書では教えてくれる。
少なくとも自分に簡明に咀嚼して教えることができたのは著者のこれまでの記事と本書だけだ。わかって嬉しいと思っているところに、間違っていると言われるのは不快なもので、だからこそ何が間違っているのか?少なくとも著者に及ばないまでも近いレベルで咀嚼して説明してほしいし、議論する際には最低限必要だと思うのだが、今後もまったく期待出来ないと思っている。
また論争の耐えないオブジェクト指向と関数型プログラミングの対比についてもDay4では歴史的経緯から大変興味深い考察が示されており参考になる。再度「ものごとの考え方」哲学部分で著者の自由な発想に触れて感銘を受けた。最初から最後まであらゆる意味で筋の通った本書の解説は秀逸だと思うが、技術の表面上をなぞりたいだけという読者に受け入れ難いという評価があることまでは否定しない。