前途多難な民主党の再生戦略 無党派層の離反、冷ややかな連合、不透明な野党共闘……[野党]

2013年02月16日(土) 毎日フォーラム
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 さらに党分裂の火種が残っている。衆参145人に減った民主党国会議員の内訳は衆院57人、参院88人。参院民主党を牛耳る輿石氏の影響力は、衆院選前よりかえって大きくなった。海江田氏が昨年末の代表選で勝利したのも、輿石氏の支援があったからだ。世間の「右傾化」が指摘される中、民主党の保守系議員からは「党の左傾化」を懸念する声が挙がる。少数になったからと言って、バラバラだった民主党は簡単にはまとまれない。「前原誠司元外相ら保守系議員が離党し、維新に合流する」とのうわさ話は永田町に蔓延している。

 党の創設者の一人、菅直人元首相は「自民党よりさらに弱肉強食的な維新が、自民党と政権を争う2大政党になるとはどうしても思えない」と指摘。「社会民主主義的平等主義を基本とする原点を民主党が忘れずに政策を再構築すれば、2大政党の一方の柱として再度認知されるはずだ」とする。ただ、執行部の一人は「参院選は『二番底』で、もっとひどい状態になる。党の建て直しはそこから10年のスパンの話になるのではないか」と暗い表情で語った。

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