このエロマンガがスゴい2008（成人向）

　年末を待たずにベスト3を発表するよ！

　というのも、「もうこれ以上のスゴいエロマンガは出てこないだろう」と見きわめたので。見込みが違いであれば、「それを推すならコレ読んでみろ」と教えて欲しい。よろこんで拝読奉る。

　最近のエロマンガのうち、「これはスゴい」と自信もっていえるベスト3を挙げる。なお、評価は「いかにエロいか」というよりも、「いかにスゴいか」に重点をおいている。したがって順位と実用度は比例しない。むしろ使用頻度が高いのは選外となった「いつも君を感じてる」「YOUR DOG」だし。

■　第3位　少女マテリアル（鳴子ハナハル）

　発売当初売り切れ続出、一般棚まで進出した曰くつきの成人コミック。

　実用度◎のスゴエロ。つるんとした肌感がゆでたまごのようで美味也。ラブコメ仕立てのものが多く、明るく楽しくえっちするのが好きな方向け。カラミへの移行もスムーズで、いきなりストーリーパートを飛ばすことも可能。私的には「24時間たつと記憶がリセットされる幼馴染と毎日"初体験"をする」ネタに異常に萌えた。既視感あふりまくりの設定ながら、うっうらやましいぞこんちくしょう。

　深夜アニメ系の顔だちは、意外と人を選ぶかもしれない。かわいらしい女の子が濃ゆい行動をするギャップが萌えポイントか。親しみのもてるキャラづくりに心がけており、すでに完成の領域だと感じ取れる。ただし、カラー作品がほとんど採録されておらず、豪華本待ち（reblogる?）。

■　第2位　海神三部作（海神・海贄・海宴）　（霧恵マサノブ）

　エロマンガを完全に超えた大掛かりな3部作。

　からみよりも伝奇SFストーリーが気になって読みふけるのは、エロマンガの健全な使い方ではないだろう。だが安心してほしい、エロ描写は月野定規のフラットシリーズ（♭37℃～♭38℃）の突き抜ける燃焼系なので、反復使用可能。個人的には、完全着衣（性器部のみ露出）でマイナス40度の巨大冷凍室で院生のセンパイとイタすのが燃えた。あの、死ぬかもしれない絶対的状況がよりいっそう情欲を燃え立たせるのか。その真剣さがこっちに伝染するかのようだ。

　入れ替わり立ちかわりキャラクターが登場するので、最初のころは「いったい何の話なのか?」が見えない。それぞれの立ち位置や因縁、恩讐が徐々にあらわれ、エロまみれの伏線が次々と明らかにされ、スク水つるぺたロリ少女「リビアたん」の謎が解けるとき、エロなんてそっちのけになっているかも。

　そうそう、カバー裏はネタバレなので、読了後に開くこと。

■　第1位　キャノン先生トばしすぎ（ゴージャス宝田）

　これはスゴい。数あるエロマンガの中でも歴史的ランドマーク的な一冊。

　いろんな意味でわたしの趣味をハズしまくっている。12歳幼女、無毛、微乳、ハードエロは通常ならパスさせていただくんだがこれは違う。エロマンガをこよなく愛し、エロマンガに青春を捧げ、周囲の冷視線に屈折せず、熱く語り、描き、イタす。ペン先に渾身の力を込め、コマからもページからもあふれ出さんばかりの（あふれ出てる出てる！）エロスとタナトスとリビドーはどう見ても「燃えよペン」ですありがとうございます。エロシーンは…正直にいうとすまん、1回も使えなんだ――っつーかムリ。カルピスをマッコリになるまで煮詰めたような濃さにゃ、臭いだけでふらふらですな。元気があってたいへんよろしい。カップルがラブラブなのはもっとよろしい。

　そして、エロマンガで泣いたのは初めて。熱くたぎるもの（≠semen）が胸をこみ上げてくること請合う。おもわず「そうだ！そうなんだよ、フオオォォォッ」と深夜にもかかわらずラストで絶叫して裸足で飛び出し近所迷惑になること必至。

　読むと元気になるエロマンガ、読むとみなぎってくるエロマンガ、そして、読むと無敵になれるエロマンガ、それが「キャノン先生」。

　このベスト3を抜く（文字通り、抜く）作品はしばらくないかな、かな?