中日が本拠地・ナゴヤドームで行われた15日のヤクルトとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第3戦に4―1で逆転勝ちし、ファイナルステージ進出を決めた。ヒーローは0―1の8回に起死回生の逆転満塁弾を放ったトニ・ブランコ内野手(31)だが、実はこの一発の直前に中日ナインや首脳陣が真っ青になる“事件”が起きていた。
ブランコの劇的な一発による逆転勝利に試合後の高木監督は「8回までは敗戦の弁を考えてました。あの時はファンの人が最高に盛り上がってブランコの一発を後押ししてくれ、と思っていました」と顔を真っ赤にして大喜び。会見の途中でテレビ局のアナウンサーが「喜びをかみ殺していました」とリポートする声が聞こえると「かみ殺してないよ」と笑顔で突っ込みを入れるなど絶好調だった。
もっとも、周囲はそんなニコニコの指揮官を見ながら「ブランコがあそこで打たなかったら大変なことになっていた」と胸をなで下ろしていた。8回一死満塁。ブランコはカウント3ボール1ストライクからの5球目を本塁打したのだが、その直前、3ボールからの4球目に“事件”が起きていたからだ。
ブランコはこの4球目のストレートを豪快に空振り。その瞬間、中日ベンチにいた誰もが血の気が引いたという。実はこの場面、ベンチからは「待て」のサインが出ていた。しかも「監督は『待て』のサインが嫌いで今までシーズンで出したことはなかった」(チーム関係者)。まさに初めて出した決死のサイン。それをブランコは無視したのだ。
高木監督はサインミスには特に厳しい。5月3日の阪神戦(ナゴヤドーム)では自分が出したサインがちゃんと伝達されなかったことに激怒し、試合途中で指揮を放棄してしまったほど。それだけに周囲は余計に冷や冷やした。結局、ブランコは続く5球目に満塁弾を放って結果オーライ。しかし、仮に4球目を空振りではなく、併殺などだったらどうなっていたか…。
周囲をドキドキさせたブランコは「だってミーティングで積極的に行けって言ってただろ」とそんなこと、どこ吹く風とばかりにニヤリ。「叱られるのを覚悟でやっていたら、たいしたもんだけど」とはチーム関係者だが、まさにすべてを救う一発だった。
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