栗城史多×安藤美冬 【第2回】 「苦しいエベレスト挑戦もみんなで楽しみたい」 すべてをリアルタイムで伝える登山家が目指す夢

2012年09月02日(日) 安藤 美冬
upperline

安藤: それは大変だと思いますよ。全国に応援してくれる人がいて、スポンサーさんもたくさんいて。

栗城: 最近、いろいろなアスリートの方から注目されているらしくて、よく連絡をいただくんです。中にはオリンピックでメダルを取ったような方もいらっしゃるんですけど、皆さん、栗城の何に注目しているかというと、結局は「どうやって資金を作っていくのか」という点。

安藤: あ、それは聞きたいな。

栗城: 野球やサッカーみたいな人気のある分野で、しかも有名な選手であれば、すごくお金が集まりますけど、大半のスポーツやアスリートは知名度もそんなに高くないし、自分でスポンサーを回れない人もいるし、回っても全然成果が上がらない人もいるしで、活動費が足りていない。だから、「栗城はどうやっているんだ?」ということに興味を持っている人がたくさんいるみたいです。

なぜ山の上でカラオケや流しそうめんをやるのか

安藤: 栗城さんのように『冒険の共有』というコンセプトを掲げて、エベレストに登る姿をインターネットで生中継していくには、何千万円ものお金を集めなければいけないわけですからね。

栗城: 僕がお金を集められたのは、やっぱりソーシャルメディアがあったからだと思います。ソーシャルに自分を全部見せていくことで、ご支援をいただくことができた。だから無名な競技の選手でも、練習風景とか、今自分が課題だと思っていることなどを全部オープンにして出していけばいいんじゃないですかね。

安藤: もちろん、ソーシャルメディアは必要不可欠だと思うんです。ツイッターやフェイスブックとか、YouTubeの映像を使うとか。でも栗城さんの場合、その前に普通に企画力がありますよね。たとえば、何と言いましたっけ、山の上でファンの相談に答える企画・・・。

栗城: 「上から目線の人生相談」。標高が高いところで人生相談をやるだけなんですけど(笑)。

安藤: そういうネーミングセンスが秀逸だなあって。

previous page
5
nextpage



underline
アクセスランキング
昨日のランキング
直近1時間のランキング
編集部お薦め記事
最新記事