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純粋な興味を持ち追求することで、新しい道がひらける

2012.06.30 13:00
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誰かに興味を示したら、相手もあなたに興味を示す――これは当然のことですよね? Joel Gascoigne氏は、互いに興味を持ち続けることの大変さを語っています。

彼はある時、理容室に行くことにしました。そこで、これまで髪を切りに行った中でおそらく最高の時間を過ごすことができました。

この床屋さんにはこれまでも何度か行ったことがあり、いつも髪を切る前にシンクで髪を洗います。椅子を回転させ、洗面台の方に体を傾け、洗面台のへりに首を乗せて後ろに倒れた状態で髪を洗います。床屋さんの洗面台は、明らかに首が乗せやすいようにデザインされています。

 

しかし面白いことに、この日の担当の女性は、いつもとは違う洗い方をしたのです。筆者たちが楽しくおしゃべりをしていると、彼女は椅子を立てたまま筆者の髪を洗い始めました。これがすごく気持ちよく面白い感覚だったので、どうしてこんな風にしたのかを聞いてみました。それが今回の「最高の会話」に繋がりました。

彼女は、「ほかのお客さんが後ろに倒して髪を洗われるのは気持ちよくない」と言ったのだと、彼女は説明してくれました。営業時間が終わった後で、スタッフ同士でそのことについて話し合いをしました。そして、お客さんがもっと快適になるような、新しい洗い方を取り入れてみることにしたのだそうです。

この洗い方はかなり型破りの方法に思えたので、筆者はなぜこの新しい洗い方が快適だと分かったのか、どうしてそれを取り入れることになったのかと聞きました。聞くところによると、シンガポール出身の美容師が、「シンガポールではこのように洗うのが一般的だと教えた」というのです。違う洗い方があったのかということが、また筆者にとっては驚きでした。違う方法や文化が重なり合うと、よりシナジーを生むことがあるのだと感じました。

このことについて考えていた時、以前Googleで働いていたBret Taylor氏の文章を思い出しました。それは、ここ数年FacebookのCTO(最高技術責任者)として決断を迫られた際の体験でした。

会社間の相互作用が、イノベーションを大いに加速させる。


その後、筆者の髪を洗ってくれていた彼女に、「わざわざお客さんから意見を聞いているのですか?」と聞いてみました。そして、お客さんから実際に意見を聞き、それについて話し合い、お客さんがもっと快適になるように意思決定している――このことに、筆者がどれほど驚いているのかを伝えました。筆者は、長く続いている業界では、ほとんどの業務が「ただこれまで通りにするように」という具合で普通は流されてしまうものだと思い込んでいました。特に洗髪の仕方なんて、変える方が難しいように思えたのです。

長く続いている業界では、すでに個人の意見は取り入れられていると思うのが、一般的な考えだと思います。すると彼女は、「大きなチェーン店よりも近所の小さな個人経営のコーヒーショップの方が好きなのは、お店がより個性的だと感じるからですし、お店の人ともより親しく付き合えますよね」と言いました。かなり長い間話していましたが、本当に最高の時間を過ごすことができました。


■興味を持つことでどんなことが起こるか

以下に、原文筆者のお気に入りの一冊である、デール・カーネギーの『人を動かす』にあった言葉を引用します。

人は、他人に自分に興味を持ってもらうよう努力することによって2年間で作れる友人の数よりより多くの友人を、他人に興味を持つことによって2ヶ月で作ることができる(友人を作るには、他人に自分をアピールすることではなく、他人に対して興味を持つことが肝心)。

新しい髪の洗い方について話した後で、さらに驚くことがありました。シャンプー担当の彼女が、筆者は香港で何をしているのか(筆者は香港にいるようです)、どれくらいここにいて、どんな場所に行ったのかを聞き始めました。それから、新しくできたビーチに行った方が良いと教えてくれました。彼女のやっていることに純粋な興味を示したことで、彼女も筆者にさらに興味を持つようになったのです

これが、カーネギーがあの本の中で言っていた、大事な基本原則の一つ「純粋に他人に興味を持ちなさい」です。今回の件で、この言葉がよくよく身に染みました。あの本を読んでから、意識的に他人や他人の考えていることに興味を持つようにすることにしましたが、良い結果をもたらしてくれました。

筆者は、誰かがしていることに純粋に興味を持つと、常に何かがあるということに気づきました。とにかく、自分が興味を持ったものがあれば、もっと質問をしてみたり、会話を続けてみたり、突き詰めていったりするだけで良いのです。自分が熱中すると、同時によりつながりが深くなり、機会もひらけていきます

しかし、ここで一番大切なのは「純粋に」ということです。これは本当に大事なことだと思います。カーネギー自身もそれが一番大事だと言っています。

この本で書いている原則は、「心からそう思った時」にだけ効果があります。筆者はあの手この手で何かをしろというつもりはありません。新しい生き方について語っているのです。


Are You Interested? | Joel Gascoigne

Joel Gascoigne(原文/訳:的野裕子)

 

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