徹底調査第3弾 放射能汚染MAP 子供が危ない!「首都圏レジャースポット」プール、遊園地、動物園、水族館・・・ 52ヵ所を本誌が調べ歩いた

2011年07月30日(土) フライデー

フライデー経済の死角

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 前回同様、ロシア政府公認のガイガーカウンター『SOEKS』を用い、地表1mの高さで、5回連続して計測を行い、正確を期すためその平均値を求めた。なお、本誌は識者への取材から、『毎時0.16マイクロシーベルト』を危険水域と設定している。この数値を踏まえて調査結果を見ると、いかに福島第一原発が、子供たちの遊び場を汚してしまったかに愕然とするだろう。

 晴天の行楽日和となった3連休中日の7月17日、茨城県鹿嶋市のカシマサッカースタジアムを訪れると、鹿島アントラーズとベガルタ仙台の試合の観戦に来た観客たちでごった返していた。地元の中高生や、親に手を引かれた子供たちが続々とスタジアムに吸い込まれていくなか、ガイガーカウンターの電源を入れると、毎時0.40マイクロシーベルトの数値が表示された(以下、マイクロシーベルトの数値はすべて毎時)。

 5回連続して計ると平均値は0.29マイクロシーベルトまで下がったが、これが高い数値であることは言うまでもない。スタジアムから約300m離れた鹿島サッカースタジアム駅前の歩道橋で計測すると、数値は少し下がって0.18マイクロシーベルトだった。鹿嶋市から北に約20kmの距離に位置するアクアワールド大洗水族館(大洗町)は、0.22マイクロシーベルト、広大な敷地内に娯楽施設が点在する日立かみね公園の遊園地では0.29マイクロシーベルトと、福島第一から直線距離で約80kmの距離にある同地域では、軒並み高い数値が計測された。

最も高かったのは那須の牧場

 栃木県那須郡のレジャースポットでは、複数のポイントでガイガーカウンターが「HIGH」という警告を表示した。

 子供たちから絶大な人気を集める「となりのトトロのぬいぐるみ展」を開催していた那須テディベア・ミュージアム(那須町)で測定すると、一時0.53マイクロシーベルトを計測し、ガイガーカウンターのバックライトが、平常時の緑色から異常を告げる黄色に変わった。

 平均では0.36マイクロシーベルトだったが、那須テディベア・ミュージアムから約5km離れた南ヶ丘牧場(那須町)では、最大で0.71マイクロシーベルト、平均0.57マイクロシーベルトという今回の調査で最も高い数値が出た。

 入場料、駐車料が無料ということもあり、家族連れに人気の高い観光牧場だが、残念ながらホットスポットの傘の下にあると言わざるを得ないだろう。ご存知の通り、汚染源から遠く離れていても、風向きや天候、地形によって周囲より高濃度に汚染される地域をホットスポットと呼ぶ。

 メルトダウンが起きたとされる3月中旬は福島第一原発付近では北寄りの風が吹いたため、その影響で那須がホットスポットになった可能性は、さまざまな専門家が指摘している。

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