4/16/10
C. cf:grabowskii Spathe !
グラボウスキーの蕾をナイロン袋に入れて持ち帰ったものが昨日開花しました。袋の中の湿気過多で花の一部が溶けてしまいましたが、何とか同定はできる程度にはなりました。
その他、プルプレア種とフェルルギネア種の開花待ちです。
ケトル内はコルダータグループの特徴は見られません。某ブログは蕾だけを見てゾナータと断定した不思議な輩がいたそうです。薄っぺらな評論は赤面の素です。私も1日も早く太陽系で一番の「クリプトハンター」になりたいです。
4/15/10
Change your label please.
高谷氏より Aridarum minimum の記載論文が送られてきました。先週私が中央カリマンタンで採取しフィードオン様にお送りしたブケファランドラ種の広葉の種類は A.minimum と判明しました。ご購入された方はラベルの交換をお願いします。
細葉の種類は未記載ですので B.sp のままです。本種は Bucephalandra属とAridarum 属の中間の特徴を持っており、両属のミッシングリンク的な位置にあるものかも知れません。本種の原産地は私が採取した地点から直線距離にして 70km ほどありますが、論文を読んだ限りでは亜種的な変異はないようです。GPSもありますので、是非その地点を訪れて原種の確認、採取を考えております。本種の原名亜種のみの採取に行くにはコストの面から難しく、副産物となる植物が知りたいです。今後調べてプランを立てます。ブケファランドラ、ピプトスパータ、アリダルム属に関しましては記載種、未記載種共もっと情報が入れば行きたいです。現地の友人達には自生地の環境、条件など知らせてありますので引き続き情報が入るものと思います。
Sarawak trip summary
今回のサラワク行は実質わずか2日間の採集期間でしたが、とても充実した内容となりました。
それは現地の古い友人に再会できて情報をもらったり、案内もして頂いたりと中身の濃い素晴らしい結果が得られました。
最近はクリプトとブケファランドラに重点を置いて探索していましたが、アリダルム属や小型渓流系のサトイモ類の需要も高まっており、需要に応じての採集品のバランスをとる事は重要だと思います。
日本に初めて導入される渓流系のサトイモ類が何種か入っていますが、高谷氏から記載地などの情報も頂いているので今後はタイプ産地などの貴重な植物もお送りします。それと、ここにきて渓流系のサトイモ類の採取が充実してまいりましたのは、高谷氏から昼夜時間を問わず(笑)頂いている貴重な情報のおかげです。ここに心より感謝申し上げます。私のような純粋な「採り子」はフィールドで活動するのが仕事です。記載種や論文に関する事は一番の弱点と認識しています。氏のご支援は私の持ち得ない領域に熱いエネルギーを注いで頂いております。情報によっては熱すぎて火傷するほどです。
先ほどグッディ様に大箱でお送りしました。クリプト、サトイモ、ブケファランドラ、アリダルム等、合計で180株もの量になりました。このブログにご紹介していない植物も入っていますのでグッディ様にお問い合わせください。
次回はフィードオン様のご依頼でマレー半島の C. sp 群を採集して廻ります。今はクリプト類の花のシーズンであります。C. sp 1 (イエローリング)のみ花の確認がされていますが、sp 2,3,4,5(日本未入荷) と sp Tasek Chini sulatan とsp. Sg Pahang の 6 ロカの花が未確認のままです。できれば 3 ロカ分くらいは確認を済ませたいと思います。これら 6 ロカもの未確認種とイエローリングはGPSを駆使して2日間という極短期間で採取してフィードオン様にお送りします。
もちろん "デクス=シルヴェ"も探してみます。開花情報をお願いします。
4/13/10
Serikei Sunday Market
毎回コストを下げるためにとてもあわただしい旅をしています。今回は C. keei の産地に着いた途端に車のエンジンがかからなくなりました。リレーの故障らしくワイヤーを直結してスターターを回しそのままホテルに戻りました。この車は Proton Wira という中身がミツビシ製のマレーシアの国民車です。いつもこの車種を使っているのには訳があります。それは故障はするけれども修理も迅速にできるのと、何と言っても1日のレンタルが3000円程度と安いからです。強い日差しの中サンデーマーケットに繰り出しました。上は野生ランのファレノプシス、下は30cm もあるスッポンです。他にジュエルオーキッドやパフィオペディルム・ストネイの大株 3 株で200円 ! なども安価で販売されていました。シンガポールへの持込は水草ならば洗浄して前回の書類のコピーを見せればトランジット扱いになりますが、ラン属は全種が保護の対象になっているので流石に野生ランは買いませんでした。
C. X purpurea Lundu Sarawak
Lundu 郊外の湿地帯に棲息する X プルプレア種です。いつも花を探すときは30株を引き上げてみます。これだけ引き上げて花が無ければ諦めて次回への期待をつなげますが、今回は3個体に蕾が、それも赤紫色のものが確認できました。
ここの群落では花は確認できず sp 扱いでしたが、花の色が発色している蕾が採れたのは大きな喜びでした。丈の短い水面葉の個体のみ採取しました。:お問い合わせはグッディ様にお願いします。
明後日からフィードオン様のご依頼でマレー半島の6ロカ程度の C. sp 群ばかりを採集して周ります。sp とは未確認種のことですから、この乾季に新たな花が見れるのか期待しています。特に東海岸と南部にはまだまだ未知のクリプト種が埋もれているのは確実なので期待感に潰されない様にじっくりと2日間採集します。補てん植物はロンピン周辺の湿性林に自生している木姿の2色アグラオネマなどです。
C. cf: grabowskii Lundu at dry season
C. keei East of Bau at dry season
おなじみのキーイ種です。以前の西カリマンタンの黒化した花やその中間を示すサラワク国境の個体群のの花と比較してみて下さい。はっきりとその違いが見て取れます。いつかクリプトの研究が進むにつれて「亜種」という概念が認定されると思います。現在話題になっているDNA鑑定という確率論の前にやるべきことがあります。1) 最低限クリプト類の分布の中心地(本属が最も繁栄している地域)の属群を全て出し切る事。2)、広域分布種と局地分布種を見極める事。3) それぞれの代置種関係を洗い出す事。これらの作業が終了して初めてDNA鑑定の効果が期待できます。
今回はここで車のエンジンが故障してしまいました。メカニックが来るまで時間があるので、こまめに美しい葉をもった個体を採取しました。:お問い合わせはグッディ様にお願いします。
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