正樹は祖父の遺産を相続した。祖父に長く仕えた美少女アンナに祖父が何も遺さなかったことを、正樹は不審に思った。
屋敷に現れたメイド服の少女たちが、正樹を誘拐しようとした。少女たちは赤く光る瞳を持っていた。正樹を救い出したアンナもまた、赤く光る瞳を持っていた。
アンナは数世紀前に某国の領主に仕えていた。領主には秘密があり、彼によって「変化」したアンナは、超人的な知覚と身体能力、不老を得た。
領主の死後、アンナは新たな主人を求めるが、仕えた主人は次々とアンナに異常な執着を見せた。他人の感情を操る「力」を持つことに気がつき絶望的になったアンナだったが、自分の「力」に影響されない「本当のご主人様」を探す旅に出た。
隣国で再会したセレネも「変化」した者だったが、その力で人々を翻弄し破滅させることを楽しんでいた。
ロンドンで、アンナは「本当のご主人様」――正樹の祖父に出会った。
少女たちを率いたセレネが再び正樹を奪いにやって来た。アンナは正樹に、今は正樹がアンナの「本当のご主人様」であると告げた。
闘争の末、アンナはセレネたちを倒した。正樹は自分こそが、祖父からアンナへの遺産だと気がつくのだった。