2009年09月09日

shuukann 週刊オーディンスポーツVol.87


■社説

大変な事件が起きました。2年生、有馬選手が幼女恐喝未遂で逮捕、一般紙、テレビでも報道されました。

※事件の詳細はYahooニュースにて
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090904-00000552-san-soci
チームとしての今後の有馬選手の処分に関しては、大学からの処分と同調する方針です。
これは、オーディンは「文教大学の運動部」という立場なので必然的にそうなります。
つまり大学が有馬を切ればオーディンも切らざるを得ないし、大学が温情的な措置を取ればオーディンもそうした措置がとれるということです。

一方でオーディンは、建部当初に立ち返れば元々大学所属団体では無かったわけですから、そういうチームの血筋を考えたら大学の処分がどうであれ、本人の反省が認められればチームとしては何らかの独自のスタンスを取る可能性はあります。

その辺りのバランス感覚は非常に大事です。
オーディンは大学の所属団体ではありますが、お抱えチームではありません。
そういう心構えがフィロソフィーの「自立」でもあります。

ただ、まだ大学からの処分は降りていませんし、余罪も明らかになっていませんので、チームとしても明確な立場が取れない状態です。


今回、大学からチームに対する処分は「お咎めなし」ということになりました。

これは、有馬が練習どころか大学の授業にも出席していなかった点を考えて「チームの関与できないところで起きた事件」と判断されたというのが表向きの理由です。

一方で、これは想像の域を出ないのですが、チームの活動、学業最優先の取り組みで留年者が減った、地域の子供会との活動等、日頃のグランド清掃活動などといった「素行」が評価されたのではと考えられます。
先のNHKからの取材を推薦してくれたのも大学側からです。

これは明らかにされていませんが、教育的な側面からも、経営的な「宣伝効果」という側面からも「チームを傷つけない方が良い」という判断をされたのかもしれません。

いずれにしてもこうした事件は「普段からの信用」が重要になります。

「ああ、やっぱりオーディンだからこういう事件が起きたか」
「ええ!オーディンでこんな事件が起きるなんて!」

同じ事件が起きても評価は分かれます。

今回好意的に解釈されたのは、兎にも角にも長年の信用の積み重ねがあればこそで、だからこそ私たちは普段から襟を正さなければなりません。

一方で、大学から「チームの落ち度はなし」と判断されたからといってそこで問題意識を手放して思考停止してしまったらチームの成長はありません。

今回の事件に関して、オーディン事務局代表、チームの学習メンタル管理責任者の福田勝之は次の様にコメントしています。

「今回の事件は、私の管理に問題がありました。チーム・フットボール関係者の方、被害者、その関係者の方には多大なご迷惑をお掛けしたことを謝罪します。

有馬は1年生のころから授業の出席状況が悪く、単位の取得状況も良くなかったということ、2年生になってからさらに授業の主席状況が悪くなったことを聞きました。
1年生の頃の成績状況に関しては本人から大丈夫だと聞いていましたし、現場の監督に全員成績表を提出しており指導を受けているはずですのでこちらも静観していました。
今年の出席状況が悪化していたというのは事件が起こってからの報告です。

1年生の後期が終了した時点で、保護者の方も交えてキチンとした指導を継続的に行ない、基本的な生活態度を身に付けさせておればこうした事件は防げる可能性もあったと思います。
今後は現場からの報告を徹底させ、学生の素養を見極め、適切な管理、指導をより強化して行きたいと思います。
とくに昨今は「ゆとり教育」の被害を受けた世代の学生が入学してきますので、基本的な生活習慣も身に付いていないケースが多いです。
「今まではこうだった」という慣習にとらわれず、今の状況に目を見開いて、また保護者の方との連携もとりながら適切な指導を行ないたいと思います。」


犯罪は、環境と個人の素養の両面から考える必要があります。
オーディンは去年、撤退時間の厳守、学業最優先の原則を敷き、チームモラルも向上させました。
結果的に有馬はチームから離れての犯行となり、チームは守れました。

ただ、個人の素養を考えたときに、今回の犯行はウェブサイト等で有馬のことが「変態」のように書かれていますが、普段の有馬は決してそのように書かれているような人物ではありませんでした。
少々ワガママな面もありましたが、人当たりも屈託なく、練習も一生懸命に行ない、後輩からの人望もありました。

子供が好きというのもそれだけでは悪いことではありません。
スケベだというのも、大学生の若者には健全なことです。
犯行に及んだというのも、言い換えれば行動力があったとも言えます。

一つひとつの気持ちの持ち方は決して悪いことではなかったのだけれど、それがいびつな形で結びつくと社会からの退場を余儀なくされます。
だからこそ普段から「自分の感情を制御する訓練」が必要です。

「夢があれば良い、活動的なら良い、本音・本気なら良い、楽しいことはいいことだ。」

今の教育はこうしたことがもてはやされていて、

「全体=公を考えて自分の感情・行動を制御する」

こうした価値がないがしろにされています。

有馬は女の子にいたずらすることを「本音・本気で、楽しく夢を持って行動した」訳です。

「俺の行動がチーム全体、大学全体、日本全体にとってプラスになるのか」

そうした考え方が足りなかったし、チームも身に付けさせる力が足りませんでした。


今回、私が個人的に残念だったのは、大学の運動部なのだから、例えば男の子同士でスケベな話をして「お前それは変態だろ〜」と冗談を交えつつ自分の性癖を話し合ったり、先輩に「合法で健全なスケベなお店に」連れてってもらったりと、そうしたことがもっとあったら、こうした陰湿な反社会的な事件は起こらなかったのでは、このような「チームの非公式な取り組み」が機能していなかったことを私は非常に残念に思います。

運動部の性教育は、昔から先輩から後輩に行なっておりました。
しかし今はインターネットやマンガにその役を奪われつつあります。

平等教育の弊害から、先輩が先輩として機能してない。
優等生のプライドからかっこ悪い所を見せられない。

前から言われているオーディンの抱えるこうした風土的な問題が、孤独な個人を生み、こうした事件を発生させるのではないかと私たちは考えます。

オースポは「健全なエロ」も扱うブログです。
こうした事件はタブーを破った時の対処が存在しないところから起こります。
タブーは必要ですが、タブーを破った時にどう処置できるかも大事です。
オーディンはそこが足らないのです。

悶々と「あわよくば」などと考えているのなら是非オースポ編集長に相談してみてください。
「あわよくば」ではなく、「泡浴場」に連れて行ってあげます。

世の中には、「もう二度とそういう所には行きたくない。スポーツ・仕事・勉強に打ち込むことの方が素晴らしい!」
そう感じさせる「泡浴場」が存在します。北千住の裏路地辺りに。

そういう所に連れて行ってあげます。先人の経験に学びましょう。

※ご意見ご感想はこちら
odin_jimukyoku@yahoo.co.jp



■ど真ん中!池田主将プロデュース「今週の主将賞」

9月4日、私たちオーディンの部員である有馬龍之介が逮捕されるということが報道されました。

今回の件で、OBOGの皆様、保護者の皆様、多くの関係者の方に大変なご迷惑、ご心配をおかけし、本当に申し訳ありませんでした。

本来ならば直接連絡を差し上げるべきなのですが、多くの方の連絡先を知らないので、まずはこの場を借りて、謝罪したいと思います。

今日までにわかっていることを書きたいと思います。

・事件の概要(今日2009年9月8日大学から報告がありました。

本年8月26日(水)、午後4時半頃、台東区内の書店に現金を置き、それを警察に届けようとした小学5年生の女子2人に「それは自分のものだ。これを持ち出したら犯罪行為になる」として5万円ずつ支払うようにと脅迫した。しかし女子が泣き出したため、断念した。本学学生は本日逮捕された。

との報告がありました。
詳しい罪状などはわかりません。

・有馬について
すでに送検されていて今は本人と会うことはできません。

・大学からの措置
今回の件で活動停止、出場停止などのペナルティなどはありません。

・有馬のお父さんから
大学に謝罪があり、その時にアメフト部にも謝罪があったようです。

・NHKの放送について
大学から放送辞退はしないと言われました。
NHKから放送中止の連絡があるかはわかりません。


今回の件で活動停止などの措置はありませんでした。

これは今までオーディンというチームを、OBOGの皆様が築き上げてきた結果だと思います。

今回のことをなきものにせず、チーム一丸となって乗り越えていきます。

私たちは「挑戦」「自立」「貢献」というフィロソフィを掲げて活動しています。
リーグ戦が近づいていますが、今回の件をチームとしてきちんと償い、リーグ戦に向かいたいと考えています。

練習を自粛し、迷惑をかけてしまった大学、荻島地区の清掃活動を始めました。
一週間全力で取り組んでいきます。

また、今回大学側からHP等を閉鎖しなさいと指示があり、過去のブログをすべて消してしまいました。

本当に申し訳ありませんでした。

私たちが、春にたてた過去から未来へつながるチームを作るという、思いは変わりません。

今まで築き上げていただいたものや地域、人との関係を取り戻せるよう、よりよい関係が作っていけるように、これからより一層全力で、チーム一丸となって行動していきます。

皆様どうかよろしくお願い致します。

主将 池田和樹


■オフェンス・ディフェンスリーダーより

〜オフェンス〜
こんにちは。
先週に引き続き、夏合宿中の2試合目についてレポートします。
8月17日月曜日、相手は杏林大学。合宿での成果をだしきること、合宿が終わり1ヵ月後にはリーグ初戦が控えているこの試合は大きな区切りとなります。
この試合では、東国との試合のように相手のペースに合わせるのではなく、自分たちの早いテンポで雰囲気の良いハドルを組むことを全体で意識しました。
そのためには、ノーミスはもちろんアサイメントのコンセプトに沿ったプレーを各パートが互いにやりきらなければいけません。

その先陣を切ったのはオフェンス片面4年目にして革命が起きたと言われている#87進藤でした。
DEのラッシュに#21山下が上手くアジャストしてブロックし、苦し紛れのパスをエンドゾーンでキャッチし初TD!!サイドに戻ると涙を流していたのが印象的です。

しかし試合は続きます。フレッシュを更新するも、なかなかTDが奪えない苦しい状況を打破したのが#80村越でした。
試合当日、まさかのSB陣がケガや脳しんとうなどにより壊滅状態で村越は急遽SBにコンバートされる中、WRに村越を投入し奥へのパス。見事成功し、2本目のTD!!

そして最後に今年のRBの醍醐味、スラスト(突っ込む)を#21山下はパートリーダーとして魅せてくれました。
ゴール前でラインと共にひたすら足をかきつづけ3本目のTD!!見事にこの3本のTDとディフェンスの頑張りにより勝利を手にすることができました。

この試合では夜のミーティングの成果が出たのか、アサイメントコンセプトに沿ったプレーが出てきたように思います。特にRBパート。昨シーズンはラインの背中を使わずに走る場面が多くみられましたが、少しずつ改善され、全員で出すイメージを持ててきています。
また、この試合で#99黒岩はキャッチ成功率100%でした。流石です。
あと1年生LT清水、RT会田が上級生が少ない中、いろんな経験ができたと思います。辛いときもあったと思いますが確実に一回り大きくなっています。

今の自分達には黒岩さんのようなキャッチ力や、全員がマンパワーと理解力がまだまだ必要です。リーグ初戦に向けて引き続き頑張っていきます!


そして最後に。
先日有馬龍之介が逮捕され、オースポを読んで応援してくださる多くの人達に迷惑をおかけしてしまい申し訳ありませんでした。
チームとしてこの事実をしっかり受け止めて、今自分達がすべきことを全員でやり、リーグ戦に向けて準備していきますので、これからもよろしくお願いします。

それではまた来週。

<オフェンスリーダー:井村和仁>


〜ディフェンス〜

こんにちは。今週は須郷からのバトンを引き継いでLBリーダー・#2鈴木がお届けします。よろしくお願いします。

春から夏を通してLBは徹底してブレイク・リップ・タックルの基礎動作の確認をしてきました。
これはメンバーがフレッシュなこともありますが、やはり上手くなるには大きな土台を作る必要があると考えやってきました。
この結果、基礎の部分では力が付いてきたと思っています。

まだまだ応用に使えてない部分はありますが、リーグ戦に向けて+αの力をさらに付けるようこれからも迷う事なく進んで行きます。

リーグ戦ではLB一人一人がグランド内で『カミカゼ』を起こし、相手を倒していく姿を見せれるよう頑張りますので応援よろしくお願いします。

来週はDBを引っ張るリーダー下机が熱い気持ちを伝えてくれます。

************************************

日曜日のミーティングで監督がおっしゃっていた言葉に
「ピンチはチャンス」
というものがありました。
自分も一件を知ってから同じことを考えていました。

今、自分たちは苦境に立たされています。
この紛れもない事実は受け入れなければいけませんが、その上でいかにチームが結束し、一丸となってリーグに望むかが大切であると、リーダーとして、四年として考えています。

関係者の皆様には多大なご迷惑をおかけしましたが、今後とも、よろしくお願いします。
<ディフェンスリーダー:黒岩幸祐>



■休部中、小山祐香の「トレーナー独り言」

先週は部員の突然の逮捕に衝撃が走りました。
先週はこのオースポの記事を編集長に送った際に、ちょうど有馬の話をしていたのでなおさらショックでした。

彼がなぜあのような事件を起こしてしまったのか、その深部の心の闇は誰にも分からないと思います。
しかし、こうなる前に何かできなかったか、とも考えてしまいます。

こんなことが起こる前にこうしておけば・・・これは何度も繰り返している反省であり、活かしきれない反省です。
何ができたか、それがどう作用したかは別として、気になっていたくせに何もしなかった自分に腹が立ちます。

今回のことで現場は混乱して、リーグに向けての気持ちが不安定になってしまっているかと心配していましたが、幹部を中心に上級生がしっかり落ち着いて対応し、下級生をフォローしていると聞き安心しました。
世間からの風当たりは強く、リーグ辞退を望む声もあるようですが、様々なお言葉を真摯に受け止め、誠実に対応していくことで信頼を取り戻していってください。
この逆境の中、今こそチーム一丸となり力強く前進していくことを期待し、これからも応援していきます。

負けるな!頑張れ!!


■徒然後記

「あわよくば」の語源は「あわい(間)よければ」だそうである。
「あわい」という言葉には「間」=「タイミング」といった意味がある。

「間」がよければと言うが随分と「間抜け」な事件になってしまった。
犯行動機をあくまでも金欲しさにしておれば「変態」扱いはされなかったろうに、なんとも正直な犯人ではある。

本人はテレビに写った自分を見てどう思ったろうか。
さぞかし、こんな大男は、歩いているだけで世間の目を引くだろうと、自分の間抜けぶりを恥じたことだろう。

人は人と、見て、見られて生活を営んでいる。
当たり前のことだが、現代社会の孤独からそれを忘れてはいるまいか。

孤独が孤独を再生産する。もうこれ以上愚かな過ちを繰り返してはならない。

<第25期:西崎雅俊>


さーて、来週のオースポは?

○社説「民主党大勝利、国政が与えるオーディンへの影響とは」
○ど真ん中!池田主将の「今週の主将賞」
○オフェンス・ディフェンスリーダーより
○休部中、小山祐香の「トレーナー独り言」
○西崎雅俊の「徒然後記」

以上を中心にお届けします。

「明日に向かってファーストダウン!」
オーディンは、未来を創るフットボールチームです。
来週もオースポでお会いしましょう!

CM:イチロー記録達成!


イチローの流儀 (新潮文庫)

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posted by 週刊オーディンスポーツF編集長 at 02:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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