先は長い南京事件の事実修正 ニュース記事に関連したブログ

2008/12/19 08:00

 

中国・南京市にある南京大虐殺記念館で信憑性が乏しいと指摘されていた写真3枚が取り外されていたことが明らかになり、前回の朝刊当番の時に3面のトップ記事(18日付)で掲載しました。

 

文化部の牛田久美記事によると、展示を取りやめた写真は、「連行される慰安婦たち」「日本兵に惨殺された幼児たち」「置き去りにされ泣く赤ん坊」の3枚です。

 

このうち「連行される-」は、南京攻略戦の前に、農作業を終えた後、兵士に守られて帰宅する女性や子供を撮影したもので、「アサヒグラフ」(1937年11月10日号)に掲載されたのですが、中国側は旧日本軍が女性らを連行する場面と紹介し、「農村婦女は連れ去られ陵辱、輪姦、銃殺された」と説明していました。

 

この写真は戦後、朝日新聞記者の本多勝一氏が著した『中国の日本軍』や中国米国人作家のアイリス・チャン氏の著書『ザ・レイプ・オブ・南京』でも残虐行為と関連づけて紹介され、国内外で誤ったイメージを増殖させるのに使われてきました。

このほか、幼児たちの写真は匪賊(盗賊集団)に殺された朝鮮の子供たちの遺体ですし、赤ん坊の写真は米誌「ライフ」に掲載された報道写真で、撮影地は上海です。

 

これらが「日本軍の蛮行」として長きにわたり展示され、中国の愛国主義教育や反日教育に使われていたのですから、たまったものではありません。

 

そもそも、当時の町の人口を遙かに上回る30万人殺害など、冷静に考えればあり得ないわけですが、伝聞の中で膨れあがり、一人歩きした結果、「史実」として語られるというのは恐ろしいことこの上ありません。

 

今回、3枚の写真は取り外されたことは“前進”といえますが、「30万人」という数はもちろん、事実無根だったことが判明している日本人将校による“百人斬り”関係の展示品や、誤用や合成と指摘されている他の写真はそのままです。

 

1985年に開館した同館の参観者累計は1897万人にものぼり、日本の修学旅行生らも多数訪問しているそうです。

 

過ちは過ちとして認めなければなりませんが、日本のイメージをことさらに貶める悪意に満ちたデマ展示を許すわけにはいきません。今後も日本政府などが修正を求め続ける必要があるのはいうまでもありませんが、時間はかかりそうです。

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コメント(15)

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2008/12/19 08:16

Commented by siegfried さん

 過ちを改めるに憚る国ですから、清水の舞台から(紫禁城の屋根から)飛び降りる気持ちで写真をはずしたのでしょう。常識も糞もない国に腹を立ててもしかたがない。極くわずかな良識人がいたということでよしにしておきましょう。

 
 

2008/12/19 09:05

Commented by くぼた さん

おはようございます。
片山さん

当時南京の人口は20万人といわれていた。30万人の虐殺とはどういうことかと尋ねた方がいられて、それの答えたシナの学者は30万という数字は被害者が多かったという意味だと答えたという文章を見た記憶が有ります。
国の主権にかかわる事でも有り我々は正確な歴史を後世に残す義務が有ります。
これからもウソ、捏造は徹底的に追及せねばなりません。朝日、毎日の捏造記事、その証言者となった嘘吐き非国民の責任はこのままでは済ませられません。子供達には真実の歴史を教えなければなりません。

 
 

2008/12/19 10:20

Commented by 一寸の虫にも五分の魂 さん

他人に過ちを求める必要が全くありません。
日本人は違うかもしれませんが、

ミスをあまりにも深く認めるというのは、
守りになってしまうので、逆に攻められてしまう。


捏造というのは、そもそも嘘つきを目的にしていなく、
別に言いたいことを言っているはず、

その捏造をばらすより、その目的を調整させれば
すぐ解決出来ると思います。

田母将軍の例を考えれば明白ではあります。

 
 

2008/12/19 11:07

Commented by 片山雅文 さん

siegfried さん

まあ向こうにすれば最大限の譲歩なのでしょう。

 
 

2008/12/19 11:08

Commented by 片山雅文 さん

くぼた さん

中国はともかく日本の子供たちには正確な歴史を伝えたいものです。

 
 

2008/12/19 12:00

Commented by 一寸の虫にも五分の魂 さん

To 片山雅文さん
>くぼた さん
>中国はともかく日本の子供たちには正確な歴史を伝えたいものです。
>
小生が短く中国の小学での教育を経験しておりますが、
海外で出会った、大学までシナの教育を受けた若者と話したら、
皆、欧米教育が永すぎた小生より日本、或いは欧米が好きです。

そして、日本人気になる歴史には、全く興味を持たない人々が多いだと思います。

若い時虐められた母親は、拡張に子供に事実を伝えることが感じたことがあります。普通だろう。

おまけに、間中で偽君子として動いているアメリカ文化人と下手な政治家が居て、ますます面白く展開するだろうね。

ちなみに、水沼記者によると、米国監督が制作してくれた『めぐみ-引き裂かれた家族の30年』はなかなかHoolywoodらしく素晴らしいものだそうです。

でも、この間ある意味日本sponsorしたシナ監督の「靖国」はやはり、全く説得力が無かったでしょうね。
あの監督もアイリス・チャン氏と似ている身分かもしれません。
少なくとも、日本で受けた教育があります。

 
 

2008/12/19 13:47

Commented by 朝日将軍 さん

南京事件については、日本政府が公式の調査委員会を召集して(調査委員の資格は、近年南京事件についての著作を発表した人物、団体を中心に選定)、国費で調査、報告書をまとめ、衆参両院に提出すべきだろう。当然、現地調査を行い、厳密に科学的な調査を行うのは当然だ。

 
 

2008/12/19 14:56

Commented by 片山雅文 さん

朝日将軍 さん

望み薄でしょうねえ。

 
 

2008/12/19 16:20

Commented by 朝日将軍 さん

To 片山雅文さん
南京事件特別調査委員会のような組織は、国会が率先して開催すべきものです。
金にならない(得票に結びつかない)ことには極力触れない、関わらないのが国会議員の実態のようですね。本来であれば、良識の府参議院がこの手の問題を一手に引き受けるならば、存在感があるのですがね。

本当に残念です。

 
 

2008/12/19 17:54

Commented by mochizuki さん

片山雅文様

 近代日本と中国とのかかわりあいを中国側の資料から見直して語ってみようというのが企画の狙いで、当時の中華民国(台湾)の公文書、蒋介石自身の記述や日記などに準拠して記事化し、昭和49年(1974年)8月15日から昭和51年(1976年)11月13日まで2年余りに渡って産経新聞紙上に連載され、全15巻の本にもななっているといわれる「蒋介石秘録」に記載された「戦闘員・非戦闘員、老若男女を問わない大量虐殺は2カ月に及んだ。犠牲者は30万人とも40万人ともいわれ、いまだにその実数がつかみえないほどである」という事実、および、「東京裁判の判決によると南京で虐殺されたものは、一般人、中国人合わせて少なくとも20万人以上、略奪放火された家屋は、全市の3分の1とされている」との補足説明を付けた事実は、中国・南京市にある「南京大虐殺記念館」で信憑性が乏しいと指摘されていた写真3枚も、その証拠資料に含まれていたのでしょうか?

 時系列的に考えれば、中国・南京市にある「南京大虐殺記念館」に展示されている写真の信憑性が乏しいのは当然のことでしょうね。

 また、人口の問題も、「南京」の範囲を、南京行政区 (南京市と近郊6県)、南京市(城区と郷区)、城区(南京城と城外人口密集地である下関・水西門外・中華門外・通済門外) 、南京城(城壁を境にした内部)、安全区(南京城内の中心から北西部にかけた一地区)の何処を指すかでことなるが、南京城内の安全区を管理していた南京安全区国際委員会が収容数を20万人と認識していた事から「陥落時の南京の人口は20万人しかなく、30万人を虐殺することは不可能だ」と主張している人もいるようですね。

 然し、東京裁判判決では「南京とその周辺」としており、南京から二百中国里(約66マイル)という範囲が含まれている「南京行政区」を指していると考えるのが合理的のようですね。

 
 

2008/12/19 23:36

Commented by yoshi18 さん

片山さん

仰るように「連行される慰安婦たち」は農作業を終えた後、兵士に守られて帰宅する女性や子供を撮影したもので、「アサヒグラフ」にはある、荷車を引くおばさんがカットされているようですね。
秦郁彦さん等もかなり昔から、にせものだと言っているのですが、ようやく中国も気がついたという事でしょうか。
ちなみに秦さんは殺された人を軍人捕虜の殺害3万人、民間人1万人で合計4万人としています。

 
 

2008/12/20 09:43

Commented by 片山雅文 さん

yoshi18 さん

秦氏の説の方がよほど真実に近いと思います。

 
 

2008/12/21 17:10

Commented by ni0615 さん

片山雅文さん
はじめまして

私は産経新聞の契約者ではないので、牛田久美さんの記事が三面トップに大々的に掲載されたと伺って驚いています。

といいますのは、三枚の写真が撤去されたというのは既報のことで、私のようなものでも知っていたからです。

私は、<政府関係者>でもなんでもありません。全くの一庶民に過ぎません。それでも、半年前からこのことを知っていたのです。

南京虐殺記念館の写真を撤去せよという国会議員の運動があって、そこに出席した外務省の高官が、記念館リニューアル時に3点の写真は撤去された、と報告していたはずです。

片山さんはご存知有りませんでしたか?

つまりこれは、一年前ならニュースになったかもしれませんが、今では旧聞に過ぎません。しかも、「隠されていた事実」でもなんでもなくWEBで公表されていたことだったのです。

純粋な女性である牛田記者が、<政府関係者>に意図的に乗せられた結果でなければよいと、幾ばくかの危惧を抱いています。

 
 

2008/12/22 00:24

Commented by 片山雅文 さん

ni0615 さん

僕を含めて知らない人が圧倒的ではないかと思います。従って、時期に関係なくニュース価値はあると考えます。それより、ご自身のブログでは記事が誤報だといわれていますが、半年前に知っていたという内容と整合しないように思うのですが。

 
 

2008/12/22 02:06

Commented by ni0615 さん

To 片山雅文さん
早速のご返信ありがとうございます。

>僕を含めて知らない人が圧倒的ではないかと思います。従って、時期に関係なくニュース価値はあると考えます。

ということは、
http://www.mukai-noda.com/20/20a.html
に書かれている半年前に小原参事官が公表した事実と、牛田記者がこの17日に知らされた事実とは、同じモノだと理解してよろしいですか?

ただし、同じモノだとすれば・・・
半年前の小原参事官公表事実は、記念館リニューアル時には既に3枚の写真はなくなっていたということですから、リニューアル以降の外務省の非公式努力によって撤去させたという、牛田記事および貴紙主張は<誤報>だということになります。それが私のブログの趣旨です。
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/842496/

永田町界隈の伝聞でえられた<旧聞>をスクープするのではなくて、南京の現場できちんと取材され、早急に誤謬を訂正してくださることを望みます。

 
 
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2008/12/19 17:10

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 旧日本軍の“残虐行為”を人々や世論などに広く訴えるために「南京虐殺 30 万人」の看板を掲げているといわれる中国の「南京大虐殺記念館」( 1985 年に開館)を訪問したことはないが、インターネットなどで資料ら…

 

2008/12/20 22:32

【産経】南京大虐殺記念館が産経新聞に反発「写真撤去はない」(サーチナ)【捏造!?】 [南京大虐殺と戦後責任]

 

 12月17日付の産経新聞において、南京大屠殺紀念館(中国南京市)で展示されていた3点の写真を巡り、「信憑(しんぴょう)性が乏しいと指摘されていた写真3枚の展示を取りやめた」とし、紀念館が展示内容の「是正…