中国・南京市にある南京大虐殺記念館で信憑性が乏しいと指摘されていた写真3枚が取り外されていたことが明らかになり、前回の朝刊当番の時に3面のトップ記事(18日付)で掲載しました。
文化部の牛田久美記事によると、展示を取りやめた写真は、「連行される慰安婦たち」「日本兵に惨殺された幼児たち」「置き去りにされ泣く赤ん坊」の3枚です。
このうち「連行される-」は、南京攻略戦の前に、農作業を終えた後、兵士に守られて帰宅する女性や子供を撮影したもので、「アサヒグラフ」(1937年11月10日号)に掲載されたのですが、中国側は旧日本軍が女性らを連行する場面と紹介し、「農村婦女は連れ去られ陵辱、輪姦、銃殺された」と説明していました。
この写真は戦後、朝日新聞記者の本多勝一氏が著した『中国の日本軍』や中国系米国人作家のアイリス・チャン氏の著書『ザ・レイプ・オブ・南京』でも残虐行為と関連づけて紹介され、国内外で誤ったイメージを増殖させるのに使われてきました。
このほか、幼児たちの写真は匪賊(盗賊集団)に殺された朝鮮の子供たちの遺体ですし、赤ん坊の写真は米誌「ライフ」に掲載された報道写真で、撮影地は上海です。
これらが「日本軍の蛮行」として長きにわたり展示され、中国の愛国主義教育や反日教育に使われていたのですから、たまったものではありません。
そもそも、当時の町の人口を遙かに上回る30万人殺害など、冷静に考えればあり得ないわけですが、伝聞の中で膨れあがり、一人歩きした結果、「史実」として語られるというのは恐ろしいことこの上ありません。
今回、3枚の写真は取り外されたことは“前進”といえますが、「30万人」という数はもちろん、事実無根だったことが判明している日本人将校による“百人斬り”関係の展示品や、誤用や合成と指摘されている他の写真はそのままです。
1985年に開館した同館の参観者累計は1897万人にものぼり、日本の修学旅行生らも多数訪問しているそうです。
過ちは過ちとして認めなければなりませんが、日本のイメージをことさらに貶める悪意に満ちたデマ展示を許すわけにはいきません。今後も日本政府などが修正を求め続ける必要があるのはいうまでもありませんが、時間はかかりそうです。
by くぼた
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