今滞在中の北京での話ではありませんが、今朝の産経政治面にベタ扱いで「『日教組究明議連』自民有志が初会合」という小さな記事が載っていました。これは、私が以前から注目していた動きでした。もっともっと早くからこういう活動が始まるべきだと思っていましたが、まあ「よし」としましょう。今後、どう問題を究明していくのか、注目していきたいと思います。まずは、その記事を再掲します。
《自民党有志議員による「日教組問題究明議員連盟」(会長・森山真弓元文相)が10日、国会内で初会合を開いた。日教組が全国学力テストに非協力的な姿勢を取っていることやジェンダーフリー教育の推進などの問題点を改めて取り上げ、日教組を支持基盤にしている民主党を攻撃するのが狙いとみられる。
会合には43人の衆参議員が出席した。最高顧問に森喜朗元首相、顧問には町村信孝前官房長官と、日教組批判で更迭された中山成彬前国土交通相が就任した。
中山氏は「民主党は日教組とか自治労の人たちが幅をきかせている。この点を訴えることが次の選挙での勝利に結びつく」と強調した。
年内に次回会合を開き、教育現場の実態について聞き取り調査を行う。来年は週に1回のペースで日教組問題を話しあうほか、学校視察などを行う。》
…本人参加43人というと、この手の議連としてはかなり大規模な初動だと言えます。ふむふむ、まあ、選挙対策という側面も強く打ち出しているようですが、それでもかまいません。日教組について広く世に訴え、より多くの人に問題の所在に気付いてもらうきっかけになればいいと思います。結局、情報はそれを受け止める側がどう考えるかですから、いろいろな発信がなされることは歓迎したいと思っています。
さて、この議連に関しては、日教組の親玉である民主党の輿石東参院議員会長が早速強い関心を示し、自民議連の会合資料も入手したと聞いています。また、読売新聞の記事によると、《こうした動きに、日教組出身の民主党の輿石東参院議員会長は10日の日教組の会合で、「次の選挙で教育を変えていく。(自民、民主の)どちらが信頼を得るかが勝負だ」と訴えた。》とのことです。
「次の選挙で教育を変えていく」ですか…。これは日教組の会合での発言ですし、いよいよ牙を剥き出しにしてきたというか、日教組の教育方針を全国に広め、浸透させていくという宣言ですね、これは。輿石氏じゃありませんが、次期衆院選の重要な争点の一つになってほしいと思います。「日教組教育」を是とするのか非とするのかが対立軸となるのも分かりやすいですし。もしそうなれば、中山前国土交通相の問題提起も大きな意味があったということになります。
この自民党の会合については、後輩の杉本記者が取材メモを送ってくれたので、その内容も紹介します(敬称略)。
※会の正式名称は「日教組問題を究明し、教育正常化実現に向け教育現場の実態を把握する議員の会」。略称は「日教組議連究明議連」
※
※年内に1回会合を開き、来年は週1回ペースで開催。講師を呼んで現場の実態を把握するほか、学校視察、韓国視察などを行うことを検討。山梨県教職員組合問題は少人数の略式起訴でウヤムヤになっており、改めて追及すべきだとの声あり。
※出席議員は43人。代理は37人。
※確認できた本人出席議員は、山谷、坂本剛二、西本勝子、中山成彬、義家、岩屋毅、中村博彦、西田昌司、柴山昌彦、早川忠孝、水落敏栄、大野松茂、森雅子、中山泰秀、井上信二、山口泰明、中川雅治、井沢京子、赤池亮正、鴨下一郎、森山真弓、萩生田、奥野信亮、
■会合での発言
【山谷えり子】
もともとは坂本剛二組織本部長のもとでのことで、その辺のの経緯をせつめいしていただく。
【坂本剛二】
今、最も大事な問題を置き去りにしていると言うと言いすぎかもしれないが、本腰を入れない状況でずっときていた。特に麻生総裁、総理を作ってこれから反転攻勢に出ようという状況で新総裁を選んだが、解散のタイミングをちょっと見た途端になんとなく我が党、押され気味になってきた。そのうち給付金の問題でどんどん、どんどん押されたような雰囲気になって、そして身を挺して、命を賭けて日教組問題に立ち向かった中山成彬の存在が何の意味もなくなりつつある。これは我が国の政界はおかしい。我が党のありようとしてもおかしいということを感じた。ここはやっぱり戦い、勝負にいかなければならない。受け身に回ったんでは政党は生きていけないということで、組織本部長という立場だったが、みなさんにお話を申し上げて戦う自民党としてマルチ問題、日教組問題で堂々と正面から打って出ていくという党になっていこうという思いで、議連をお呼びかけした。現在79名(増えて少なくとも80名)に参加をいただいている。次の解散総選挙では参院議員に300選挙区に張り付いて別な流れの中でどんどん攻めの選挙をやって頂かなければならない。そのための材料をこの議連を通してしっかりと勉強していきたい。今年もう1回開き、通常国会が始まれば週に1回ぐらいのペースで充実した勉強会にしたい。
【森山真弓】
日教組の問題は自民党でもいろいろな場で話題が出ており、そのたびに文部省のお役人をはじめ、関係団体の方々が入れ替わり立ち替わりおいでになってお話いただくが、そのような場ではなくて、議連を立ち上げたいという話だ。確かに坂本先生がおっしゃったようなことを考えれば、自民党の教育問題協議会が主として日教組問題を取り扱っているが、そこの会合で割とおとなしくやっていたのと比べて、急ぐことが必要である。そして機動的に動くことが重要であると言うことから議連の方がいいんじゃないかと言うことで、賛成して山谷先生の活躍ぶりを目を見張って見ていたが、お役に立ちたいと思って会長を引き受けた。
【中山成彬】
こういう議連ができて心から喜んでいる。みなさんに大変なご迷惑、ご心配をおかけしましたが、たった二ヶ月しかたっていないが、日教組攻撃だけはやめるわけにはいかんと言うことで国交大臣を辞めさせて頂き、当時、まさに選挙は10月26日ということだったということで、どうしても民主党にだけは政権を渡すわけにいかん。もし民主党に政権を渡すと、今民主党の中で教育政策を担当しておるのは日教組中心の人たちでございます。ずっと進めてまいりました教育改革、教育基本法もやっと改正になり、ゆとり教育もみなおし、全国学力テストその他、教育改革がずっと進んでいるが、真っ向から反対しているのが日教組だ。もし民主党が政権をとれば、日本の教育改革はまさに逆行するということを案じまして、とにかく大臣も辞すと。国会議員も辞めるという気持ちを込めて行動したわけだが、解散も延びている。なんとか、みなさん、自民党と民主党どちらも保守じゃないか、どちらもいいじゃないか。一回ぐらいやらせてみたらどうかという話があるが、決してそうじゃないんだということを伝えていかなければいけない。自民党はなんなんだ。民主党とどこが違うんだ。要するに民主党というのは日教組とか、自治労とか、ああいう人たちが幅をきかせているんだ。そういう政党に日本の国はまかせられないんだ。こういうことを強く訴えることが、私は自民党の次の選挙の勝利に結びつくんじゃないかという思いでいた。本日の議連、本当にすばらしいことだと思います。時局心話会でも、民主党に政権を渡すわけにはいかんということをみなさん確認していた。攻めの選挙をやっていかなければいかんのではないか。小林正さん。元日教組の神奈川県委員長。そして参議院議員になった方、この方が本当に日教組のことを知っておられますから、是非、今年中にもう一回ということであれば呼んでいただきたい。
もう一つの提案は、是非韓国に行ってもらいたい。韓国は10年間左翼政権が続いた。その結果、全教組というが、日教組にあたる先生の組合が幅をきかせて、韓国の教育は大変な問題を起こしているわけで、李明博政権になって、教育の見直しが行われているが、今年中にも議連から派遣していただいて、韓国の教育事情を視察していただいて、あんなふうになっちゃいかんと言うことで、選挙戦に利用していただいたらいいんじゃないかと思います。全国的に地方議員の会もどんどん発足しつつあるが、先生方も地元でもそういった議員の会をつくってもらいたい。地方議員の方々はいくらでも学校現場に入れる。たくさんお集まりいただきありがとうございます。心強い限りでございます。
【義家弘介】
自分の存在を賭けてこの問題に取り組む。実はきのう、大分の修学旅行生が私に取材に来た。今まで修学旅行生の取材を受けると、当然のことだが先生が引率する。きのうは1人も来なかった。そして夜には、ホテルで某民主党の国会議員の後援会が行われると。これが教育界の現実なんです。みなさん。その現実を踏まえた上で彼らを守ってあげなければならない。
…傍線は杉本記者が引いたものです。義家氏の「彼らを守ってあげなければならない」という言葉が胸に響きますね。さて、この議連の活動は今後大きく盛り上がっていくのか、それとも尻すぼみになっていくのか。加盟議員数も80人を数えるというし、年内に会合を開くとのことなので、期待して見守っていようと思います。山教組の件も取り上げられるかもしれませんし、少しわくわくしています。帰国したら、また関連するエントリを書きたいと思います。取り急ぎここまで。
by yuukokusha
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