○細野委員 今の答弁で確認ができたことはよかったと思います。
大臣は滝川事件というのは御存じですよね、これは教科書にも書いてありますから。京都大学で起こった事件なんですけれども、滝川教授というのが、思想的に政府からもしくは国会からにらまれるような見解を出して、それが学長、総長から首を言い渡されて、大もめにもめたけれども、これは最後に、結局は滝川教授は大学を追われる形になった。これが日本の大学の自治なり学問の自由を侵害する決定的な事件になったわけです。
実はその前に、京都大学では、一九一三年に沢柳事件というのが起こっています。これはもしかしたら大臣は御存じないかもしれない。京大にいるとこの事件は時々耳にするので、私は事件は知っていたんですが詳細は知りませんでした。これを改めて見ますと、このときも、沢柳学長という方が特定の教授の首を切ろうとしたわけですが、大学の教授の中でこれはおかしいということで辞表を出したのがいっぱいいて、大もめにもめて、最終的には文部大臣が登場して、学長の方を退職させておさめた。
つまり、一九一三年には、そういう大学の民主主義的な動きが機能することによって何とか土俵際で踏みとどまったんだけれども、滝川事件が起こったのは一九三二年。時代も大分変わっています。そういう中で、結局こういう形で首を切られて、学問の自由が実質的にそこで非常に死に近い形になった。滝川教授というのは後に復学されていまして、京大の学長までなられている方なんですが、そういう極めて典型的な事例なんです。
ですから、学長の権限が強化されることによってガバナンス改革がしっかりと行われること、そして、いろいろな決定がスムーズになされることはいいことだと思います。しかし一方で、この部分についてはしっかり守っていくんだという強い決意がないと、間違うとこれは大変なことになり得るということだけは申し上げておきたい。
ちょっと時間もなくなってきたんですが、大臣に、そこは、実はこういう問題というのは、こんなことはもう現代においてはあり得ないだろうと思われがちかもしれないけれども、仕組みを変えてやるといつかそういうことが起こる可能性があるという危機感だけはぜひ持っていただきたいというふうに思うんですが、一言御感想をいただきたいと思います。