学識経験者らでつくる協議会は佐伯市内の小中学校の再編を検討している。統合先候補の鶴谷中=12日、佐伯市長島町
【佐伯】佐伯市の学識経験者や学校長、保護者ら20人で構成する市小中学校教育問題検討協議会が、市内30の小中学校を統合し15校にまとめる検討を進めている。児童・生徒数の減少によるもので、上浦、直川、鶴見、米水津の4地域から学校がなくなる可能性がある。
同協議会によると昨年9月から、市の教育基本方針や保護者向けアンケートなどを踏まえて▽小学校は1学年20人以上▽中学校は1学年2学級以上かつ1学級20人以上―の基準を設けて検討を続けている。少子化傾向は続き、近い将来、学校のさらなる小規模化は避けられないとし、学校統合にかじを切った格好だ。
現時点での協議会案によると、統合対象校は佐伯東、八幡、東雲、下堅田、木立、松浦、米水津、明治、切畑、直川の10小と、彦陽、東雲、鶴見、米水津、直川の5中。統合先として、小学校は佐伯、上堅田、上野の3校、中学校は鶴谷、佐伯南、昭和の3校が挙がっている。
宇目緑豊小・中と蒲江翔南学園は通学時間の観点から統合を見送り、児童、生徒数の多い渡町台、鶴岡の両小と佐伯城南中は統合しない方針。本年度から小規模特認校となった本匠小・中は、少人数教育を望む児童・生徒の受け入れ先として残るが、本匠地域の児童・生徒の通学区域は上野小、昭和中を指定校にする。
今後は9~10月にかけて18小学校区で保護者らに向けた説明会を実施する。11~12月に募集するパブリックコメントも反映し、本年度中に協議会から市教委に方針案を答申できるように進めていく。
早ければ中学校は2030年度、小学校は32年度に統合され、統合対象校は「編入統合」の形で、中学校は29年度末、小学校は31年度末で閉校となる。
今月上旬にあった市議会全員協議会で明らかにした。議員からは「再編することによりストレスや心理的負担を感じる子どももいるのでは」「学校がなくなれば若い人はその地域に住む理由がなくなる。産業も踏まえて考えてほしい」などの意見が上がった。
植田実副市長、市教委教育総務課の御手洗薫課長、学校教育課の吉田康彦課長は「子ども、保護者、地域の住民からそれぞれの意見をじっくりと聞く。統廃合による影響など、先も見据えて検討していきたい」と話した。
<メモ>
市教委によると、今年5月1日時点の児童数は2403人で生徒数は1470人。市町村合併した2005年当時と比べると児童は45%、生徒は36%ほど減っており、7小学校が複式学級のある「過小規模校」になっている。