元Juice=Juice・稲場愛香さん「本当に迎えて大丈夫?」一人暮らしで愛猫ミルを迎えるまでに考えたこと

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目次/ INDEX
日本は災害が多い。
大きな大陸と大きな海の境目のあたりに、南北3000キロにわたって国土が連なるようにあり、台風の目的地のようになっている。
さらに、気象災害だけではない。日本列島は4つのプレート上にあるという地理的な特殊性も相まって、地震も多く、活発に活動する火山も各地にある。
実際、火山により、地震や溶岩、火砕流や有毒ガスなどさまざまな災害が引き起こされてきた。少し前に、もし将来、富士山が噴火するようなことがあったら、東京の都心に火山灰が降るという災害が予想される⋯⋯といったニュースもあった。
東京に火山灰が降る! これはとてもショッキング⋯⋯なんだけど、今ひとつピンとこない。火山灰が降って積もったら⋯⋯えーと、なにがどうなるんだろう?
地震や津波、台風というのは、何をどうすればいいのかはなんとなく想像がつくんだけど、火山灰は⋯⋯家の周りに積もった灰をかき集めて捨てる? ぐらいしか思いつかない。
ホームセンターで購入できるグッズでなにか降灰対策に役立つものはあるのだろうか。
実際、火山灰がたびたび降る鹿児島市の桜島に住んでいる人たちは、どのような対策をしているのだろうか?
鹿児島市の桜島にお住まいの、迫山さんにオンラインでその様子を聞いてみた。
鹿児島市の桜島にお住まいの迫山さん
桜島は、島とはいうものの、大正時代の大噴火により流れ出した溶岩が海峡を埋め立ててしまったため、大隅半島と陸続きとなっている。このように、地形が変わるほどの噴火が起きることもある桜島。住民の人たちはどんな対策を行っているのか?
──我々にとって火山灰が降るという状況はあまり想像がつかないんですが。実際どんな感じで灰が降っているんですか?
迫山さん:頻度で言えば、ほとんど毎日噴火はしてると思います。なかでも大きな噴火、テレビで見るような噴煙がもくもく上がっているレベルの噴火だと、もう灰が「ざーっ」て感じで降ってきますね。
火山灰がしっかり降ってくる規模の噴火は、頻繁ではないものの、度々あるというレベルだという。
さらに大量に降る事態になると、鹿児島市内へ避難するようなこともあるらしいが、そういった事態になるのは、何年に一度あるかないかといった具合らしい。
──僕は鳥取県出身なんですが、小学校四年生のときの担任の先生が鹿児島出身で、帰省のお土産で桜島の火山灰をもらったことがあるんです。で、その時みた火山灰は細かい砂粒というか⋯⋯灰ではないですよね。
迫山さん:そうですね、見た目はもう砂粒ですよね。グレーの砂ですね。
迫山さんの自宅に降った火山灰
火山灰は、かなりの高さまで吹き上げられると、風に乗り、東側に飛んでいくことが多いという。したがって、桜島よりも西側にある鹿児島市内にはあまり灰が降るようなことはなく、逆に桜島よりも東にある垂水(たるみず)の町に火山灰が降ることも多いらしい。
鹿児島市、桜島(住所は鹿児島市)、垂水市の位置関係(地理院地図より引用、加工)
──火山灰が積もった場合、いったいどういう風に灰を始末しているんでしょうか? 車に積もった火山灰は拭いたらダメだという話は聞いたことがあるんですが。
迫山さん:そうですね、フロントガラスに積もっているものはできれば擦りたくないので水で流す感じですね。
──車に積もったものは水をかければ流せますけど、家の屋根に積もったものはどうするんでしょうか? 火山灰は雪と違って溶けるものじゃないわけですよね。
迫山さん:基本は雨が降るのを待つ。という感じですね。「火山灰が降るから屋根を掃除する」とかそういう人はあまりいないと思います。
──火山灰が降って困ることは? 例えば洗濯物が干せないとか。そういうことはありますか?
迫山さん:洗濯物は基本的には室内に干すんですが、ベランダのある家の人は天気予報で風向きを見て、外に干す感じですね。洗濯物に火山灰がついてしまった場合は、一回水洗いをしてから洗濯機に入れますね。これで汚れが落ちなかったことは、特にないですね。
──家屋そのものの対策として、雨樋がないといった話は聞いたことがあるんですが。実際そうなんですか?
迫山さん:そうですね。雨樋はない家が多いですね。ただ、家の作りで特別なことはそれぐらいですかね。
──たとえば、玄関に泥落とし用のマットがあったりとかは?
迫山さん:はい、マットはありますね。うちにはあります。ただ、これも全家庭に必ずあるというものではないですね。
家に雨樋がなく、玄関の前には泥落とし用のマットがある
──マスクやゴーグルなどはどうですか?
迫山さん:マスクは結構日常的に使いますね。特に女性は毛穴に灰が入ったりしてザラザラしちゃうので。硫黄の匂いとか、化粧してたら、灰が結構ベタベタくっつくので。
──呼吸するときに吸い込んじゃうとかそういう話じゃなくて、お肌を守るというのが目的なんですね。なるほど。話を伺って思ったのは、基本的に降灰対策のためのグッズを特別になにか準備している⋯⋯というのはあまりなくて、灰を洗い流す用のホースが各家庭にあるというぐらいですか?
迫山さん:そうですね、シャワーヘッドのついたホースは各家庭に必ずありますね。家庭によっては高圧洗浄機を持っている家もありますね。
日常的に噴火している桜島
「火山灰が降る」という状況があまりにも日常すぎて、桜島の人たちはホース以外は特別に準備しているものはあまりない⋯⋯ということがわかってきた。
量が多いときは灰を克服するという名がついた「克灰袋」が配布され、各家庭が集めた火山灰はその袋に詰められ、市が回収して処分する。
その時に灰を集める道具も、ほうきとちりとりで集めているそうで、特別な道具を備えているというわけではないようだ。
桜島の噴火対策は、例えば噴石(火山が吹き上げた石が空から降ってくる)を避けるためのコンクリート製や鉄製の避難壕だったり、道に降り積もった火山灰をかき集めるための散水車やロードスイーパーを配備するなど、行政が対策を進めていることも多いようだ。
コンクリート製の避難壕
時にはこのサイズ(2〜5cm)の小石が降ってくることもあるという
もちろん、「日常になっている=火山灰による影響がない」というわけではない。今回の迫山さんへの取材では、深刻な健康被害やインフラ障害についての話は特に出なかった。
桜島では、迫山さんの話からもわかるように、住民が火山灰の扱いに慣れているだけでなく、克灰袋による回収や道路の除灰など、行政を含めて火山灰と付き合う仕組みがすでに生活の中に組み込まれている。だからこそ、住民にとっては火山灰がそれほど特別なものではなくなっているのかもしれない。
では、火山灰そのものには、健康やインフラにどのような影響があるのだろうか。桜島のように日常的に降灰がある地域と、もし首都圏に大量の火山灰が降った場合とでは、何が違うのだろうか。
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