出版社大手の集英社が運営するオンラインショップで大量の注文をして代金を支払わない迷惑行為を繰り返したとして、大阪に住む32歳の容疑者が警視庁に逮捕されました。2000回を超える不正な注文をしていたとみられ、調べに対し、「品切れになる前に購入すると気持ちがすっきりした」などと供述しているということです。
逮捕されたのは、大阪 北区の飲食店従業員、吉田麻祐容疑者(32)です。
警視庁によりますと、おととし7月から去年5月にかけて集英社が運営する雑誌「少年ジャンプ」の関連グッズを販売するオンラインショップで、「代引き」で注文した商品を受け取らずに返送させたり、注文後期限内に代金を支払わなかったりする迷惑行為を大量に繰り返したとして、偽計業務妨害の疑いが持たれています。
去年6月、会社から相談を受けた警視庁が捜査を進めたところ、容疑者が230余りのアカウントを使い分けて、グッズの注文を繰り返していたことが分かったということです。
警視庁によりますと、供述などから2000回を超える不正な注文をしていたとみられ、容疑者によってキャンセルの扱いになった商品の総額は、少なくとも43億円分に上るということです。
調べに対し、「日々のストレスがたまっていた。商品が品切れになる前に購入すると満足感が得られ、気持ちがすっきりした」などと供述しているということです。
集英社「警視庁には厳正なる処分を求めました」
容疑者の逮捕を受けて、集英社は「ジャンプキャラクターズストアをご利用のみなさまの公平な購入機会が、長期間にわたり阻害されてしまったことを重くみて、警視庁には厳正なる処分を求めました」とコメントしています。
集英社 なぜ巨額の損害をこうむったか
注文のキャンセル扱いで集英社が被った損害は、なぜ、少なくとも43億円分と巨額になったのか。
警視庁によりますと、容疑者による不正な注文の方法は2つあり、1つは、配送された商品を受け取る際に代金を支払う「代引き」での注文でした。
いずれも大阪 北区にある自宅や勤務先など3つの住所を指定し、配送業者が商品を届けに来ても対応しなかったということです。
このため、大阪まで配送された商品は、再び倉庫に戻され、送料やこん包などにかかった費用は集英社が負担していました。
もう1つは、コンビニエンスストアで代金の支払いをする前提で商品を確保しておく注文です。
注文したあとも容疑者は代金を支払わず、期限切れにより自動でキャンセル扱いになっていたということです。
集英社は支払いの期限までは発送に備えて商品を取り置いておく必要があり、ほかの客への販売機会を失っていました。
集英社は、一連の事件の被害を受けて、去年11月、オンラインストアのシステム改修を行って不正アカウントへの監視を強め、同様の迷惑行為ができないようにしたということです。
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