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松橋事件の国賠訴訟 熊本県は上告せず 県に対する判決確定へ

裁判

41年前、熊本県で男性が殺害されたいわゆる「松橋事件」で、服役後に再審=やり直しの裁判で無罪が確定した男性の遺族が国と熊本県を訴え、検察の対応と警察の捜査の違法性を認めた2審の判決について、県は10日、上告しないと明らかにし、県に対する判決が確定することになりました。

1985年、当時の熊本県松橋町、今の宇城市の住宅で男性が殺害された「松橋事件」では、当時51歳だった宮田浩喜さんが殺人などの罪に問われ、懲役13年の判決を受けて服役しましたが、その後のやり直しの裁判で、7年前に無罪が確定しました。

よく年、うその自白をさせられたうえ、自白と矛盾する証拠を検察が明らかにしなかったなどとして、国と熊本県に賠償を求める訴えを起こし、2審の福岡高等裁判所は7月、1審に続いて検察の対応の違法性を指摘するとともに、1審では認めなかった警察の捜査の違法性についても「逮捕前の長時間の取り調べは限度を超える」などとして国と県に対して合わせて2300万円余りの賠償を命じました。

この判決について、県は10日、上告しないと明らかにし、県に対する判決が確定することになりました。

熊本県警察本部の渋谷明紀首席監察官は「総合的に判断して上告しないこととした。判決を重く受け止め、引き続き緻密かつ適正な捜査に取り組んでまいります」とコメントしています。

一方、国は「判例と反する判断と考えられる」として上告しています。

宮田さんは、6年前に87歳で亡くなり、遺族が裁判を受け継いでいました。

原告の弁護団「反省表れと受け止めたい」

熊本県が上告を断念したことについて原告の弁護団は「違法な取り調べを行ったことを反省し、今後『任意』と称する長時間の取り調べや、自白をさせるためだけの追及を続ける取り調べなど、社会通念上、相当と認められる方法や限度などを逸脱した取り調べをしないとの判断の表れだと受け止めたい」などとコメントしました。

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