今日は国立映画アーカイブで「日動短篇集」を鑑賞。日本動画社の『すて猫トラちゃん』(1947)、言わずと知れた名作。大画面で鑑賞できてよかった。ミケちゃんやトラちゃん、母ネコの芝居に品のある肉感、エロティシズムを感じた。ヨチヨチと歩く子猫たちの可愛らしさ、そしてネットリとした詩情。(続く)
- 翌年の『トラちゃんと花嫁』(1948)では前作の繊細で粘性のある詩情が後退し、代わってやって来たのはスラップスティックかつ開放的な空気。鏡に困惑するロバやミケちゃんのフラダンスはいかにも「新憲法時代じゃよ、ワッハッハ」である。作画クレジットには新人時代の森康二の名が。(続く)東映が日動映画を買収するきっかけとなった『うかれバイオリン』(1955)は初鑑賞。コニカラーの色彩が美しいが、現存するフィルムは残念ながら欠落箇所が多い。キャラクターはバタ臭くもあり泥臭くもありで、これは古沢日出夫さんや大工原さんの味か?盆踊りのようなダンスはちょっと可笑しい。(続く)浜田広介の童話を森康二が脚色、藪下泰司が演出した『黒いきこりと白いきこり』(1956)は名作だ。いかにも森さんらしく愛らしい動物の静かで品格ある芝居に、翌年の『白蛇伝』、さらに後年の『ハイジ』にまで連綿と受け継がれる息吹を感じる。そんな中でびゅんびゅんと雪山を飛び回る雪女の異質さ。